映画「麗しのサブリナ」あらすじと感想【ネタバレあり】ワイルダーとヘップバーンでシンデレラ・ロマンティック
初主演作「ローマの休日」でスターダムに駆けあがったオードリー・ヘップバーンの次作です。
この作品もヘップバーンの可憐な魅力を打ち出してヒットしました。
監督はビリー・ワイルダー。
共演はハンフリー・ボガードとウィリアム・ホールデン。
この二人のコミカルな演技は珍しいかも？
楽しんで観られるロマンティック・コメディです。
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あらすじ
大富豪ララビー家に雇われている専属運転手フェアチャイルドの一人娘サブリナは、ララビー家の次男デイビッドに恋をしていた。
しかしデイビッドは離婚歴が3回もある女好きの遊び好き。
今夜のパーティーでも銀行頭取の娘に言い寄り、屋内テニスコートで二人きりになるいつもの手口でヘラヘラしていた。
木陰からそっとデイビッドのことを見ていたサブリナは、テニスコートに向かうデイビッドに声をかけるが、彼はサブリナのことなんか気にも留めない。
しばらくテニスコートの中の様子も覗き見していたが、途中で耐えられなくなりその場を離れた。
明日からパリの料理学校に通うためララビー家を離れることになる。
しかし悲しみに打ちひしがれたサブリナは、発作的に遺書をしたためて父の部屋のドアに滑り込ませた。
そしてガレージに行き、全ての扉と窓を閉めてから全車のエンジンをかけて排気ガスを充満させる。
死を迎え入れようとするが、思った以上に苦しくなって窓を開ける。
だけど間に合わず意識が飛びそうになったところで扉が開いて、ララビー家の長男ライナスが助けてくれた。
無事に救われたサブリナは予定通りパリに行った。
まだデイビッドのことを引きずっているサブリナは、料理学校のレッスンにも身が入らない。
ドジを連発するが、スフレ作りのクラスで隣になった老男爵に、傷心していることを見抜かれた。
「月を手に入れることはできない」と、デイビッドと自分の身分差を嘆くサブリナに老男爵は「今は月に行く時代だよ」と発破をかける。
サブリナは男爵と仲良くなり、恋を成就するために一念発起。
洗練された女性に生まれ変わり、料理の腕も上達した。
2年間の履修を終え、サブリナはララビー家に戻ってくる。
見違えるように美しくなったサブリナを、デイビッドは惚れ込んだ。
しかしサブリナの帰国直前に、デイビッドは会社のために取引先の娘と婚約していた。
ライナスはサブリナを弟から遠ざけるため彼女に近づき、サブリナを騙してパリに追い返そうと画策する。
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感想
身分違いの恋。
前作「ローマの休日」ではヘップバーンのほうが身分の高い役柄でしたが、今回は逆。
運転手すなわち使用人の娘と大富豪の恋、というこれもまた少女漫画のようやんけ～ﾒﾛﾒﾛ♡になる展開です。
とはいえ、細かいギャグをチョコチョコ差し挟むところが、ビリー・ワイルダー監督らしい持ち味が入り込んでいて、甘い展開だけではない面白さがあります。
今となってはベタなストーリーなのですが、主要キャスト三人以外の人物描写も抜かりがありません。
特にサブリナの父は、雇われている身分で忠誠も尽くしているけれど娘の心配もしている微妙な心情をうまく表現しています。
役者さんも上手いし、脚本も上手い (・∀・)
そして使用人たちが集まってサブリナの手紙を囲んでワイワイするようなところも、賑やかさがあって楽しい。
同監督の「お熱いのがお好き」にあった、寝台列車での女ばかり (うち男の娘ふたり) の酒盛りのシーンを思い出しました。
モブの使い方っていうのも、作品に明るさを出す手法なんですね～。
アカデミー衣装デザイン賞を受賞したファッションもまた要チェックです。
白黒なのがちょっと残念ですが、映像もオシャレで気軽に楽しめる映画でした (´▽｀*)
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