映画「冒険者たち」あらすじと感想【ネタバレあり】兵どもが夢の跡
ロベール・アンリコ監督作品です。
原作は「穴」のジョゼ・ジョヴァンニ。
リノ・ヴァンチュラとアラン・ドロンのコンビに、ジョアンナ・シムカスが入ります。
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あらすじ
屑鉄置き場にやってきた前衛芸術家のレティシア。
彼女は廃材にバーナーで形を作って展示するものを作っているので、その材料を手に入れるために来たのだ。
しかしその場所のオーナー、ローランはレティシアに廃材を売ってはくれなかった。
エンジニアの彼は、オリジナルのエンジンを開発するために廃材を集めているのだ。
しかし食い下がるレティシアを無下には出来ず、ローランは彼女を自分の出かけ先に連れて行く。
そこは、ローランのエンジンを試乗したパイロットのマヌーの複葉機が着陸する場所だった。
それぞれに夢を持った三人の交流が始まった。
レティシアもローランの工場を一緒に使わせてもらい、三人でよく過ごすようになる。
ある日マヌーに、他のパイロットを介して仕事が入った。
凱旋門の下をくぐって、その様子を撮影してきてほしい、という金持ちからの依頼だ。
気軽に請け負ったマヌーに付き添って、ローランとレティシアも凱旋門にやってきた。
しかしその日、凱旋門の通り抜け部分に旗が広げられ、くぐることができない。
その依頼は嘘で、パイロットたちからの嫌がらせだったのだ。
街中を低空飛行した咎でマヌーは免許永久停止処分になる。
怒りに燃えたマヌーとローランは、騙したパイロットたちに制裁を加えると、コンゴ近くの海に大金が眠っている話をされた。
コンゴ動乱で逃げ出した金持ちがヘリで出国したが、海に墜落したのだという。
ふたりはその話を受け流した。
後日、ローランはレース場で新しいエンジンを試すが、失敗して炎上してしまった。
そしてレティシアも、個展を開いたが新聞各社に酷評されて涙を流す。
落ち込む彼女を元気づけようと、ふたりは彼女も一緒にコンゴに行こう、と誘った。
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感想
夢破れた彼らは、新しい夢・宝探しに出発します。
より現実感がない夢になっているあたり、大人から子供に退行したかのよう… (;^ω^)
そんな少年の心で乗り出した宝探しは、意外とアッサリ成功しました。
途中で生き残っていたヘリのパイロットが乗り込んできて、分け前は4等分になります。
…墜落してから、どのくらいの期間・どこで過ごして生き延びたんだろう？
パイロットは、何もしていないレティシアも等分の分け前をもらえることに不満を持ちますが
金持ちになったのも束の間。
この財産を狙っていた一味に銃撃され、レティシアが殺されました。
まだ残り時間たっぷりある途中でヒロイン死亡にビックリ。
残った二人はレティシアの故郷に行き、彼女の遺族に分け前を渡します。
その受取人は幼い少年。
博物館勤めで二人を感心させたガイドぶりで、レティシアも行った要塞島にも案内します。
廃墟に草ボーボー。
埃を被った銃器類がたらふくある危険地帯。
ここがレティシアを殺した連中との決戦の場になります。
買い取ってホテルにしようという夢もまた破れ、友人も亡くなり、生きてるってツラいことの連続よね、とローランの肩に手を置きたくなりました。
夢を持ち続け、躓いてもまた新たな夢が出来、実現できても何かを失う…
諸行無常を感じさせる作品です。
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