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映画「ドリーマーズ」あらすじと感想【ネタバレあり】モラトリアム革命家

 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

古き良き映画へのオマージュを捧げているベルナルド・ベルトルッチ監督作品です。

ドラマ「ドーソンズ・クリーク」のマイケル・ピットを中心に、ボンドガールのエヴァ・グリーンと「ストーリー・オブ・マイ・ライフ / 私の若草物語」のルイ・ガレルの三人で主演。

ジャン = ピエール・レオジャン = ピエール・カルフォンが本人役で出演しています。

 

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あらすじ

パリ。1968年。

アメリカ人留学生のマシューは、映画同好会に入り、映画館に入り浸っていた。

パリに来たのは、語学の勉強もさることながら、ベトナム戦争に出兵することを避けるためでもあった。

そんな折、パリでも学生運動が起こり、毛沢東主義が礼賛され始めている。

映画同好会のみんなもデモに参加しており、マシューはいつも所在なくその中にいた。

ある日、そんなデモ活動から一歩引いた場所にいる女性・イザベルに声をかけられる。

彼女の双子の兄テオにも気に入られ、その日は三人で夜遅くまで過ごした。

翌朝、さっそくテオから夕食に招待され双子の家に行く。

しかし二人の唐突な思いつきだったため、人数分の食事を用意できなかった母は双子を叱った。

そして詩人の父は気難しい。

微妙な居心地の悪さをマシューは感じた。

その夜、宿泊を促されて三人でテオの部屋で過ごしていると、明朝から両親は旅行に出かけるという。

双子はマシューに、一緒に暮らそうと提案してきた。

昨日出会ったばかりなのに、とマシューは躊躇するが、双子の押しは強かった。

それに映画通の二人との会話は、同じ映画好きとして楽しい。

最初のうちは、まるでユートピアのような至福な時間に思え、イザベルに好意を持つようにもなるが、次第に双子の非常識な部分が目に付くようになってきた。

 

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感想

エヴァ・グリーンの乳輪の大きさにビックリしました…

いやいや、本質はそこじゃなくて… (でもビックリした)

エロティックな描写ながら「革命とモラトリアム」を描いています。

双子は学生でもなく働いてもいなく、流行に乗って学生運動に参加しています。

怠惰な生活は両親がいないことで拍車がかかり、さらにはマシューが入ったことで性的なものすらゲームとして軽く扱うのでした。

戸惑っていたマシューも次第に感化されていくのですが、ふと我に返ることがあります。

そんな時は音楽・映画など文化方面から見ての政治的な話になり、言い合いになることも。

不健全な双子の関係に眉を顰め、イザベルとの仲を進展させようと試みますが、結局双子は互いに依存しあっており、マシューが入る隙はありませんでした。

この双子の関係を見て「恐るべき子供たち」を思い出します。

映画「恐るべき子供たち」あらすじと感想【ネタバレあり】どうやっても子供に見えない

他人を排除した二人だけの小さな世界が、居心地がいいのでしょう。

それでも二人が好きだから一緒にいましたが、ついにある晩、デモ隊が家の前を通ったことで嬉々としてデモに参加する二人に愛想をつかしました。

世代ではないので良くわからないのですが、当時は日本でもファッション感覚というかトレンドで学生運動に参加していた人たちもいたようです。

双子もそんな感じでした。

政治に一過言持っているようでいて、ただの無職のお遊び気分というか…

それがマシューには合わなかったのでしょう。

群衆の中から一歩先に抜け出して火炎瓶を警官隊に投げるテオを見て、マシューは背を向けてその場から去ります。

ほんの少し熱狂に浮かされていた青春時代の終わりを彼は悟ったのだと感じました。

いつまでも子供のままの双子たちを置いて、マシューは現実を見据えた人生を歩んでいくと想像させるラストです。

ベルトルッチ監督だし、単純なハッピーエンドではないんだろうな、とは思ってましたので、予想通りというか、ベルトルッチらしい作品だったな、という感想を持ちました。

 

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