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映画「ウエスタン」あらすじと感想【ネタバレあり】セルジオ・レオーネ集大成

2023/12/21
 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

マカロニ・ウェスタンの巨匠セルジオ・レオーネ監督が、これまでの集大成として撮った作品です。

主人公はチャールズ・ブロンソンジェーソン・ロバーズ、そしてクラウディア・カルディナーレです。

ヘンリー・フォンダが珍しく悪役を演じました。

原案にはレオーネ監督の他、イタリア・ホラー映画の巨匠ダリオ・アルジェントと、当時まだ新人監督だったベルナルド・ベルトルッチが加わっています。

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あらすじ

西部開拓時代。

人里離れた荒野の一軒家に住むマクベインは、新しく妻に迎えた女性ジルの到着を心待ちにしていた。

娘や息子たちも楽しそうに歓迎の準備をし、長男が駅まで迎えに行くため馬車に乗り込もうとしたところで、突如現れたならず者フランク一味に皆殺しにされる。

ニューオリンズからの汽車に乗って駅に降り立ったジルは、誰も迎えに来ていないことにガッカリしながら辻馬車に乗ってマクベイン家に向かった。

途中にあるバーで、ジルは賞金首になっているシャイアンと、ハーモニカを吹いては人を挑発するガンマンの喧嘩を見て、西部の不穏さを感じ取る。

そしてマクベイン家に着くと、すでに葬式が行われており、家族全員の遺体を見て愕然とした。

辻馬車の御者が「町に戻ろう」と促したが、ジルはこの家に残ることにする。

マクベインたちを殺したのはシャイアン一味だとジルは考えていたが、葬儀後にすぐこの家にやってきたシャイアンの話を聞いて、彼ではないと確信。

それどころか心強い味方となってくれた。

更には、とある理由からフランクの命を狙っているハーモニカもジルに協力する。

フランクがマクベインたちを殺したのは、鉄道王モートンの依頼であった。

モートンは殺害まで望んでいなかったが、線路を伸ばしマクベイン家の土地を駅にすれば莫大な利益になると踏んでいたためだ。

そのことはマクベイン自身も分かっており、自宅を駅にする手配は済んでいた。

駅が出来れば周囲には町も出来、マクベインは働かずとも収入が得られる。

そこまで見越してからジルを迎え入れたのである。

ジルは彼の遺志を継ぎ、シャイアンたちの手を借りて土地を開発していく。

しかしジルが邪魔なフランクは彼女を排除しようと考えるが、フランクへの復讐を第一にしているハーモニカ、そしてジルを守るシャイアンによって激しい戦いを繰り広げる。

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感想

外連味というか円熟味というか。

ものすごく “間” を大切にしている作品です。

セリフがないときの演技のほうを重要視している印象を受けました。

冒頭からして、駅舎に入ってきた人物にカメラが寄っていき、下からゆっくりと上がって顔のアップにくるまで、たっぷりと時間を取って雰囲気を静かに上げていく

こういう演出ですものね。

そしてこの人物たち三人は線路わきで静かに誰かを待ちます。

ひとりの人の顔にハエがしつこくまとわりつく奇跡的な撮れ高もあり、かなり長い時間観客も彼らと一緒に次のムーブを待つことに。

「ハエが口に入ろうとしてんだけど、食べたりして…」なんて心配していると、ようやく主役のハーモニカが登場。

何が起こるかと思えば、ハーモニカはサクッと三人とも殺してしまいます。

( ゜Д゜)

あんなにカッコつけてもったいぶった演出させていた登場人物たちを、こんなにアッサリ!? と驚きました。

いかにも重要人物そうな雰囲気だしといて、ただのやられ役だったとは。

更にはマクベインもすぐに殺されることにビックリするくらい個性のあるキャラクターです。

最初からこんな感じの流れで、勢いのまま乗せられるパワーがあります。

あれよあれよと気づくと結構いい時間まで集中して見入っていて、我ながら驚きました。

「間」のためにかなり長尺になっているのですが、不思議とダラダラした中だるみ感はないんです。

カメラワークをはじめとする「見せ方」や、キャストたちの表情や体の動かし方が、緊迫感を生んだり雄大な光景に目を奪わせたり、観客を飽きさせない演出に繋がっているからだと思います。

言葉に頼らず観客の心を揺さぶる手腕に、西部劇の第一人者であるレオーネの技が光ってる。

随所にそんな演出が冴えていて、どこを切り取っても名場面になってます。

 

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