映画「私の男」あらすじと感想【ネタバレあり】禁断の愛は傍から見るとキメェ
桜庭一樹さんの直木賞受賞作品を熊切和嘉監督で映画化し、モスクワ国際映画祭で最優秀作品賞および主演男優賞を獲得した作品です。
その主演男優は浅野忠信さん。
ヒロイン役の二階堂ふみさんの演技も絶賛されました。
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あらすじ
北海道奥尻島を襲った震災で家族を失った9歳の少女・花。
避難所で出会った遠縁の男・腐野淳悟の突発的な思い付きで彼の養女になる。
淳悟と一緒に被災地で救助に当たっていた老人・大塩は、淳悟のだらしない性格を知っているため「アンタに家族を作るなんて無理だ」と苦言を呈した。
しかし互いに寂しさを抱えていることを察し、ふたりのことを気に掛ける。
紋別市で淳悟と一緒に暮らし始めた花も中学生になった。
そして淳悟には大塩の親戚の女性・小町という恋人がいる。
しかし、淳悟と花の父娘関係を越えた親密ぶりに傷ついた小町は東京に去っていった。
花が高校生の頃にはふたりは肉体関係も持つようになる。
ある朝、様子を見に来た大塩にふたりの関係を見られてしまった。
放課後、追いかけてくる大塩を、花は流氷の上に乗って逃げる。
花を淳悟から引き離そうとする大塩に花は猛反発した。
淳悟が実の父親だと分かった上で行為に及んでいたことでさらに咎められ、花は大塩が乗る流氷を蹴りつけて遠くに流す。
海に飛び込みながらも逃げおおせた花は、大塩が凍死したことを聞かされた。
しばらく留守にしていた淳悟が帰宅すると、大塩を殺したことを打ち明ける。
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感想
まだ中学生の花が年上の男性を誘惑し、大人の小町に挑戦的な態度を取るのは、なんか分かります。
そういう年頃だと思うし、淳悟が保護者として常に自分の一番近くにいる異性だし、父親らしさより男らしさのほうが勝っている男性なので独占欲が湧くのも理解。
でも… ガチロリコンの淳悟、キメェ ((유∀유|||))ｵｴｰ
ノリノリで娘に手ぇ出してるのに「父親になりたかったんだ」とか言っても、ウソつきめ、としか思えない。
父親になりたい人が娘に自分のことを「淳悟」なんて呼ばせるかっつーの。
そして実の父と分かっていながらおセッセしちゃう花もキモー。
ものすごく閉塞的でインモラルな世界に没入しているふたりは、この殺人をきっかけに紋別から去り、さらに二人だけの世界に入り込みます。
花の殺人の証拠品を持ってきた刑事を、今度は淳悟が殺害。
血は争えないですねぇ。
父娘そろって殺人鬼だYO☆
さすがにこのアウトロー親子の行きつく先は心中とか、暗い結末になりそうだな、なんて思ってましたが…
なんと花はちゃっかり結婚。
落ちぶれた淳悟とは、結婚後も関係を持つことを示唆するラストです。
いつまでもどこまでもインモラルなサイコパス。
花の婚約者、結婚後とかに殺されそう (;´･ω･)
人を殺したって罪悪感がなくたって、幸せになっていいじゃない☆ とばかりに勝ち誇った顔のふたりに、イヤミスだなぁ、と感じました。
ストーリーはまあ、モヤつきましたが主演二人の演技は良かったです。
時間経過が長いため、ふたりとも中学生～社会人、青年期～壮年期をきっちり演じ分けつつ「その人物」を演じています。
映画に描かれていない部分での「淳悟の人生」「花の人生」、その間にあった出来事によって形成されたふたりの人格、というのが伝わりました。
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