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「ノン子36歳 (家事手伝い) 」あらすじと感想【ネタバレあり】

 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

2008年公開。

モスクワ国際映画祭で最優秀作品賞を受賞した「私の男」を撮った熊切和嘉監督の作品。

夢破れ離婚して出戻ってきた、もう若くない女性が主人公です。

無為に過ごす日々のなか、鬱屈した感情を持て余す彼女に訪れた小さな変化が、徐々に彼女を解放させ表情を取り戻していきます。

そんな、どこにでもいる寂しい女性を坂井真紀さんがナチュラルに演じています。

主人公と惹かれ合う青年には、俳優・歌手の星野源さん。

元夫役にはベテラン俳優の鶴見辰吾さんがそれぞれ演じています。

ノン子36歳(家事手伝い)

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あらすじ

坂東ノブ子は「飯島ノン子」の芸名でタレント活動をしていたが、活躍というほどの仕事もなく鳴かず飛ばずの一タレントに過ぎずに終わった。

元マネージャーの男と結婚したが離婚。

神社の神主をしている実家に出戻ってきて、仕事もせず家事手伝いをしている。

仕事も結婚も上手くいかなかった彼女は、年齢のこともあり夢にも恋愛にも期待する気持ちがなく日々を無為に過ごしていた

神社で出店が設置されるお祭りが近づいてきたある日、地元の人ではない青年がブルーシートを広げて場所を取ろうとしている。

地元の人が慌てて、ここで出店を出すには安川という人物の許可を得ることが必要だと青年に教える。

そして傍らで見ていたノブ子に、この青年を安川の家まで案内するよう頼んできた。

断り切れなかったノブ子はシブシブ案内する。

青年は藤巻マサルといい、このお祭りの出店でひと山当てる気概である。

安川の家に着くと不在であったため、マサルは玄関前で待つという。

ノブ子は帰ろうとするが、放っておくことができず、同級生が経営しているスナックに連れて行き昼間からお酒を飲ませた。

マサルは酔いつぶれてカウンターで寝こけてしまい、翌朝目が覚めるとノブ子の家だった。

ノブ子の父である神主に出店の許可をお願いするが、やはり安川のところに行くよう言われた。

またノブ子に同行してもらい安川の元に行くと、会うことはできたが、にべもなく断られる

帰り道でノブ子が励ますと、マサルは「安川のようなタイプは最後には義理と人情で出させてくれる」と言って笑ってみせた。

祭り当日に強硬手段に出るつもりだった。

マサルが泊まる旅館に入ると、荷物の中に世界地図があるのを見つける。

マサルは世界に出ることが夢だった。

「夢は大きい方がいいじゃないですか」と屈託なく笑うマサルに、タレントの夢が破れたノブ子は「夢があって羨ましい」と自嘲気味に笑って返した。

翌朝ノブ子はマサルをまた実家に連れて行き、しばらく泊めることにしたと父母に報告する。

そのころノブ子の元夫が、よりを戻そうとノブ子の実家に電話をかけてノブ子を呼びだした。

もう一度東京で一緒に芸能活動をしようと言ってくる元夫を、ノブ子ははっきりと拒絶することが出来なかった。

 

感想

マサルは、まったくのノープランの思いつきで祭りの出店をやろうとします。

誰の許可も得ないまま、いきなりブルーシートを敷いて場所取りしようとしたり、断られたのに安川は義理人情に厚い善人だと思い込み強硬手段に出たり…

出店で売るつもりのヒヨコを注文して、届け先を勝手にノブ子の家に指定して神主に殴り倒されます。

世間知らずで身勝手で無軌道で、なんともしょうもない青年です。

しかしウソがなく真っ直ぐで素直な気質は、少し世の中に対して斜になっていたノブ子の心に温かいものを注ぎます。

無表情だった彼女はマサルと過ごすことでどんどん笑顔を取り戻していくのです。

そして元夫は強引さがあり、自分はノブ子の実家ではいい顔をされないことが分かっているため声を変えて電話をかけたり、変装して祭りの人垣に紛れ込んだりと、世間知がある身勝手さです。

よりを戻すのではなく、一緒にまた芸能界に戻ろうと誘うのですが、実はノブ子の元にやって来た真の目的は、借金の保証人になってもらい肩代わりさせるためでした。

最後に白状したとは言え、かなり狡猾です。

どちらの男性も一長一短でありますが、それだけどちらも等身大の男性像として見てとれます。

2人とも現実にいるタイプなんです。

頼りないマサルも、ズルい元夫も… 

どちらを選ぶかは女性側の好みになりますが、どちらにも魅力があり、また苦労の種を持ち合わせています

真っ直ぐに愛してくれる分マサルのほうがまだマシかな? と思えますが、とりあえずどちらも保留にしておきたいところですね。

ある意味、究極の二択かもしれません。

 

祭り当日、トラブルを起こしたマサルと一緒にノブ子も逃げ出します。

しかし乗り換えの駅でマサルを残して、ノブ子はやっぱり実家に戻るのです。

彼女はずっと実家にいることを窮屈に感じていました。

マサルと出ていくことは自由を感じて爽快感さえあったと思います。

しかし36歳はもう無謀な冒険ができる年齢ではないと思ったのでしょう。

結局は窮屈な実家に戻るのです。

もしあのままマサルと一緒に遠くに行っていたら…

失敗して苦労したかもしれませんが、反対に楽しく生き生きと暮らす生活が待っていたかもしれません。

年を経てから新たに他人と一緒に生きていく決意をすることはギャンブルに等しいです。

失敗したらどうしよう、という防衛本能も働きます。

その後ノブ子は道でマサルが残していったヒヨコが成長したと思われるニワトリを見つけて追いかけます。

ニワトリを捕まえて満面の笑みを浮かべますが、マサルが心に残っていたからこそでしょう。

マサルのことは手放してしまったけれど、次に出会いがあったらきっとノブ子は年齢や社会的立場など関係なくガッチリ掴んで今度こそ手放さないのだろうな、と思わせるラストでした。

 

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