映画「地中海殺人事件」あらすじと感想【ネタバレあり】マヨルカ島絶景スポット巡り
アガサ・クリスティー原作「白昼の悪魔」を映画化した作品です。
今回のポアロはピーター・ユステイノフが演じます。
容疑者には、マギー・スミスやジェームズ・メイスン、ジェーン・バーキン、ロディ・マクドウォールらが配され、被害者役はダイアナ・リグです。
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あらすじ
ロンドンの警察署にハイカーの女性が飛び込んできた。
ヨークシャーの荒野で女性の死体を見つけたのだという。
現場では、絞殺された女性が横たわっていた。
身元はすぐに分かり、アリス・ルーバーという地元の住人だった。
その頃、探偵のエルキュール・ポアロはロンドンの保険調査会社に出向いていた。
大富豪ホレス・ブラッド卿から預かっているダイヤが偽物だったので、詐欺の疑いがあるのだ。
所長に頼まれてポアロはブラッド卿に会いに、南仏までやってきた。
ブラッド卿によると、ダイヤは一時期熱を上げていた女優のアリーナ・マーシャルに贈ったものであるが、別れるときに偽物を返却されたのだという。
なので本物のダイヤはアリーナが持っている。
彼女はこれから孤島にあるリゾートホテルに滞在する予定なので、一緒に行こうとポアロは誘われた。
しかし船旅が苦手なポアロは陸路で行くことを選び、ブラッド卿とは一度そこで別れて現地で落ち合うことにした。
ホテルオーナーは、タイラニア国王の元愛人のダフネ・カースル。
すでにホテルにはアリーナを待っている演劇プロデューサーのオデール・ガードナーとその妻・マイラ、劇作家のレックス・ブリュースターが滞在している。
ブラッド卿に先んじて到着したポアロと同時に、アリーナと夫ケネス、義理の娘リンダ、それから駅でケンカをしていた若夫婦パトリックとクリスティンのレッドファン夫婦もやってきた。
来て早々にアリーナは台風の目になっている。
ダフネとは昔からの知り合いだが反目し合っており、リンダのことも邪魔者扱いで見下しており仲が悪い。
ガードナー夫妻が頼む芝居には興味を示さず、代筆したレックスの「アリーナの自伝」も内容が気に食わず出版を許可しない。
そしてイケメンのパトリックに色目を使ってクリスティンを悲しませた。
アリーナはホテル内のあらゆる人からの憎悪を受けていた。
ブラッド卿の到着が遅れる、と聞いたポアロはダイヤの件を切り出せず、しばらく滞在を楽しむことにしていたが、海岸でアリーナの他殺体が発見される。
しかし死亡推定時刻、関係者には全員アリバイがあった。
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感想
ぜっけーーーい! ( ゚▽゚)♪
ロケ地マヨルカ島の自然が本当に美しくて堪能できます。
クリスティ作品らしく高級ヨットや高級リゾートホテルなんかで装飾やお食事に高級感を出していますが、この絶景の開放感のほうが贅沢な感じです。
照りつける太陽。キラキラした海。山の中にはウサギの死骸 (オエー!グロ注意)
・・・一部ヘンな演出もありましたが…
テラスやバルコニーからの眺めも最高ですよ。
人間関係ドロドロの中でもこの開放感で、みんなのんびり甲羅干し。
その姿をポアロさんは酷評しますが… これすらも伏線。
本気で犯人当てクイズに挑む方は見逃し厳禁です。
登場人物紹介がてら前半は絶景スポット巡り。
中盤になってようやく事件が起こります。
アリーナがマリーナで絶命 (くだらないダジャレ飛ばすな)
正午には午砲というのが島全体に鳴るので、時間トリックとアリバイトリックが組み合わされている事件です。
もともと自分で推理して犯人を当てるつもりはないので「う~ん、分からんのぉ」とか思ってるうちに、ポアロさんサクサクッと真相に辿り着きました。早っ。
そんなポアロさんでも「決定的な証拠」を手に入れられず、犯人たちには逃げられそうに。
このときの犯人の一人の豹変ぶりにちょっと驚き。
他の作品で「気弱で虐げられている人」の役をよくやっているイメージだから、急にマウンティングゴリラになったのが意外でした。
そしてダイヤのことをすっかり忘れていた中で意外な隠し場所。
最後にはポアロが犯人に殴られるという珍しいオチ。
推理ものとしてはオーソドックスですがユニークなものがいろいろ見られる映画です。
日傘がなぜか番傘だったり (笑
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