「そして誰もいなくなった」(1945年版)あらすじと感想【ネタバレあり】

 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

アガサ・クリスティーの中でもとりわけ人気の高い原作を、最初に映画化した作品です。

監督はフランス映画界の巨匠ルネ・クレール

ナチ占領下を逃れてハリウッドで撮影しています。

そして誰もいなくなった(字幕版)

あらすじ

U.N.オーエンという人物から呼ばれた8人の男女が、彼の邸宅しかない島にやってきた。

屋敷には、数日前に雇われたというロジャース夫妻が使用人として働いている。

互いに顔見知りはひとりもいない。

冒険家のロンバートだけオーエン本人から手紙が来ているが、ほかは全員、代理人や信頼できる友人を介して招待されていた。

 

数少ない女性のうち、ヴェラ・クレイソンはオーエン夫人の秘書として雇われてやってきている。

夫人の居場所をロジャースの妻エセルに尋ねるが、彼女たち夫婦も手紙でやり取りしただけであり、オーエン夫妻には一度もあったことがなかった。

女性用のバスルームは共同のため、ヴェラは船に同乗していた中年女性エミリー・ブレントに挨拶する。

 

男性陣は部屋に案内されるのをリビングで待っていた。

顔触れはロンバートの他、判事のクインキャノン、医師のアームストロング、元将軍マンドレイク、ロシア人のニキー、探偵のブロア、という顔触れだ。

目ざといブロアはロンバートの旅行鞄を見て、イニシャルが違うことを指摘。

友人からの借りものだ、とロンバートは笑った。

 

結局夕食の時間になってもホストのオーエン氏は現れなかった。

ダイニングテーブルの上には、10体のインディアン人形が置かれている。

ヴェラはふと、マザーグースの童謡「10人のインディアン」を口ずさむ。

 

1人が喉を詰まらせて9人になった…

1人が寝過ごして8人になった…

 

そこまで歌ったところで、続きをせがむニキーに、ピアノに楽譜が置いてあることを教える。

夕食を済ませ、全員談話室に集まった。

ニキーは早速ピアノを弾きながら童謡の続きを歌う。

1人、また1人といなくなっていく不穏な歌詞を歌い終えたところで、オーエンを名乗る人物の声が響き渡った。

その内容は、告発だった。

使用人たちも含めたこの屋敷内の10人には、他人の命を奪った行為をしていながら法で裁かれていない、という過去を持っていた。

自分たちの罪状を読み上げられて、エセルは昏倒する。

オーエンの声はレコードから流れたものだった。

セットしたのはロジャースだが、手紙の指示に従っただけだとロジャースは弁明した。

そして招待状の名前、U.N.オーエンとは、Unknown (身元不明) のことだと判事たちは気づいた。

全員に裁きを受けさせる、とオーエンは言った。

ならばこちらはオーエンの正体を突き止めてやる、とニキーはこの状況をむしろ楽しみながら酒を煽った。

途端にニキーは苦しみだして、そのまま死んだ。

ダイニングテーブルの人形も1体が壊されている。

童謡を模した見立て殺人の始まりだった。

 

感想

原作とはラストが違っています。

なのですでに読んだことがある人でも楽しめるのではないでしょうか(∩´∀`)∩

 

本格サスペンスですが、クレール監督らしいユーモアが光ります。

島に向かうボートでは、人物紹介がてらひとりひとりがアップで映りますが、その動きがまずコミカルです。

ヴェラのショールが右隣に座るロンバートの顔にかかったので、反対に向けたら今度は左隣の医師の顔を隠したり、判事は帽子を飛ばされるし、ブロアのパイプの煙を嫌がるブレントさんが顔を背けるとニキーと顔が近すぎになったり、荒波で激しく揺れているのに平然とサンドイッチを食べてる船頭さんでオチになります。

さらにダメ押しに、館についてリビングで待たされた男性陣たちは、仲間への自己紹介の体を取ってカメラ目線を寄越しながら名前を言います。

「名前と顔だけでも覚えて帰ってくださいね♡」 キラッ☆

と観客にアピール。

こんな感じで、初っ端からユルさがあります。

次々と犠牲者が出てきて精神的に追い詰められ、疑心暗鬼が生じている緊迫感がありながら飄々とした空気が漂っているユニークさ。

部屋と部屋の間にあるバスルームの構造を使って、♂が♂を鍵穴から覗いて、さらに別の♂が覗き中の♂を反対側のドアの鍵穴から覗いて、またもう一人の♂が覗きの覗きをしている♂を直で覗く、なんてシーンもブッ込んでいます。

殺人を扱っていながら、サクサク観られる良質エンタメ作品です。

 

ちなみに、この屋敷には、どこから来たのか猫ちゃんが1匹歩き回っています。

編み物をするブレントさんの毛糸にじゃれついたりする姿が可愛い~♪

この猫ちゃんも島から連れ出してやって…

置いて行かれたら可哀想すぎる(ノД`)・゜・。

あ、でも後から警察が来るから保護してもらえるかも?

せめてもう1匹いたら、子供増やして “猫の島”として観光地になる可能性も?

など、猫の行く末が最後に一番気になりました。

 

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