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映画「愛と哀しみのボレロ」あらすじと感想【ネタバレあり】登場人物の多さが難

2024/06/22
 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

それぞれ違う都市で芸術活動をしていた4家族の、約40年間の物語です。

クロード・ルルーシュが監督・製作・脚本を担い、「男と女」に並ぶ代表作となりました。

親子を同じ俳優で演じている人たちもいますが、それでも登場人物が多いです。

アメリカではジェームズ・カーンジェラルディン・チャップリン、ドイツではダニエル・オルブリフスキーマーシャ・メリル、フランスではロベール・オッセンニコール・ガルシアが中心に動きます。

ジャン = クロード・ブリアリ、ファニー・アルダン、ジャック・ヴィルレ、リシャール・ボーランジェらが脇役・端役で登場。

そして早逝したダンサー、ジョルジュ・ドンが、冒頭とラストで圧巻のダンスを見せつけます。

ラヴェルの「ボレロ」がラストを飾りますが、その他の音楽はフランシス・レイミシェル・ルグランという、共にフランスを代表する映画作曲家ふたりが担当しました。

 

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あらすじ

1930年代後半。

モスクワでバレリーナを夢見ていたタチアナは、選考から外されて失意にいたが、選考委員だったボリスと結婚した。

パリのボードヴィルでバイオリニストをしていたアンヌは、ピアニストのシモンと結婚し、幸せな日々を送る。

ベルリンで指揮者をしているカールは、演奏会に来ていたナチ総統ヒトラーに褒められて舞い上がる。

妻のマグダと共に喜び合った。

ニューヨークでジャズバンドリーダーとして成功しているジャックは、ラジオ放送を通じて第二子を妊娠中の妻スーザンに話しかけ、こちらも幸せを享受していた。

しかし第二次世界大戦が勃発。

カールはヒトラーから軍楽隊リーダーに任命され、占領下のパリの街を闊歩する。

そこで魅惑的な歌手エヴリーヌと恋仲になった。

アンヌは息子ダヴィッドを産んだばかりだったが、ユダヤ系であったため一家そろって収容所行きの列車に乗せられた。

シモンの案で、途中の停車駅の線路にダヴィッドを置いて行く。

ダヴィッドは運よく拾われ、遠くの教会に預けられてロベールと名付けられる。

収容所でシモンはガス室に送られ、アンヌはバイオリンが弾けることで助かった。

戦火は世界中に広がり、ボリスも従軍し戦死。

ジャックは、向かいに住むケンカばかりしている双子と共に出征。

双子はノルマンディー上陸の際に共に戦死した。

そして終戦。

解放されたアンヌはダヴィッドを探し、捕虜になったカールがベルリンに戻ると、家は破壊され一人息子は亡くなっていた。

エヴリーヌはカールと関係を持ったことで頭を丸刈りにされて市中を引き回される。

彼女は娘エディットを産むが、実家に戻った1週間後に自ら命を絶った。

ジャックは無事に帰還し、家族と喜び合っている姿を見ていた向かいの夫婦は、息子たちの訃報に崩れ落ちる。

同様にタチアナもボリスの訃報を受け取り、その後バレエ指導者となって息子のセルゲイにもその道に進ませた。

そして20年が経ち、エディットがパリ行きの列車に乗ると、終結したばかりのアルジェリア戦争からの帰還兵たちの近くの席になる。

その中に、母の存在をまだ知らないダヴィッドことロベールがいた。

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感想

この1960年代から登場人物がガバッと増えて、誰が誰やらと混乱しました  (;´∀`)

前半では余計な描写は極力省いてストーリーをすごいスピードで進めていたのに、この辺りで少しスピードも落ちます。

4家族とは関係ない人たちも入り乱れてきて、ちょっと難解にもなってくるのですが、前半の勢いのまま最後まで引っ張られました。

第二世代が活躍する時代になっていて、幸せだった家族の形が変化していく様子が見られます。

ジャックの娘サラはシンガーとなり、自由を求めたセルゲイは天才舞踊家として名声を得てフランスに亡命しました。

アンヌはボードヴィルの仲間たちと共にダヴィッドを捨てた場所に通いますが、真相をしらないロベールは弁護士となり、結婚して子供も生まれます。

カールは親ナチスだったためユダヤ人からの報復を受けました。

批評家ふたりしか鑑賞しないコンサートで指揮棒を振る屈辱…

カールとマグダもまたフランスに拠点を移します。

この紆余曲折を経て、最後は現在。1981年です。

エッフェル塔を臨むシャイヨ宮広場での祭典で、一堂に会しました。

カールがタクトを振る「ボレロ」の生演奏に合わせてセルゲイがソリストで踊り、サラ、そしてロベールの息子パトリックが歌います。

本当の祖父母が音楽家だったことを知らないまま孫が歌手になるあたり、血は争えないということなのでしょう。

観客席には、ようやく再会できたアンヌとロベール。そしてエディット。

そしてタチアナやジャックらがテレビ中継で彼らの活躍を食い入るように見つめます。

私も食い入るように魅入りました

躍動感のあるキレのあるダンス…

野生的でありながら洗練されていて、これは魅了されますね~ (ホレボレ

ストーリーの方は、ちょっと詰め込み過ぎの感があってあまり感情移入ができないのですが、極力セリフに頼らず俳優たちの演技で状況や感情を伝える手法に感嘆。

3時間もある映画で、登場人物がゴチャついているので少々難解に感じますが、面白い作品でした。

1回だけではなく、もう2・3回観ると理解できるようになるかもしれない、と考えています。

 

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