映画「ミスティック・リバー」あらすじと感想【ネタバレあり】壊れた友情
クリント・イーストウッド監督によるミステリー作品です。
被害者の父を演じたショーン・ペンがアカデミー主演男優賞、容疑者を演じたティム・ロビンスが同助演男優賞を受賞しています。
このふたりの幼なじみで、犯人を追う刑事役をケヴィン・ベーコンが演じています。
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あらすじ
ジミー、ショーン、デイブの三人は、よく一緒に遊ぶ近所の幼なじみだった。
ある日、三人で生乾きのコンクリートに名前を刻んでいると、通りがかった警察に怒られ、家が離れているデイブだけ車に乗せられて連れ去られる。
実はニセ刑事でデイブはそのまま誘拐された。
自力で逃げ出したが、体にも心にも傷を負う。
25年後。
三人はそれぞれに家庭を持ち、疎遠になっていた。
前科がついているジミーは、現在は足を洗い雑貨屋で働いている。
ひとり娘を設けた前妻を亡くした後、再婚してさらに女の子が二人生まれた。
デイブも結婚し一人息子がおり、ショーンは刑事をしている。
ジミーと前妻の娘・ケイティは父親に溺愛されているが、父が毛嫌いしているブレンダンと内緒で交際中。
実はベガスに駆け落ちして結婚するつもりでいた。
明日は妹の初聖体という大事な日、ケイティはバーで女友達と一緒にカウンターに上がって踊る、という目立つ行動をとる。
デイブもバーに来ていて、その姿を見た。
午前三時に帰宅したデイブは血まみれだった。
問い詰める妻に「人を殺したかもしれない」と呟く。
翌日、教会に現れないケイティに、ジミーはヤキモキしていた。
聖体も無事に済んで外に出ると、サイレンを鳴らしているパトカーが何十台も通り過ぎて訝しむ。
パトカーの到着先の公園に来てみると、ケイティの車が放置されており、中には血がついていた。
そして公園の奥のほうで、ケイティが惨殺された遺体で見つかる。
捜査を担当しているショーンはジミーに、自分たちに任せるよう声をかけるが、ジミーはすでに独自で犯人を見つけようと動き始めていた。
そして捜査線上にデイブが浮かぶ。
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感想
ケイティ殺害の犯人をデイブだと決めつけるジミーは、どんなにデイブが当日の事情を説明しても聞く耳を持ちません。
まったく信じないジミーは「ケイティを殺したと認めれば命だけは助けてやる」とまで言い出します。
家族のためにもまだ死にたくないデイブは、そう言われて結局ウソの自供をしてしまいました。
この映画がイヤミスなのは、やっぱこの自分の思い込みを絶対だと盲信するジミーのせいなんですよね~。
まったく身近にいてほしくないタイプの人間です。
ジミーの短慮は取り返しのつかない結末を迎えます。
人の話を聞かない、というのが実はどれほど怖いことかがよく分かりますね。
柔軟性がなくて、とても頑固。
どんなに筋道立てて話されようが、良い意見だろうが、何が何でも自分の感情こそが最優先で、絶対に受け入れようとしない。
非常に疲れる相手で、自然と距離を置きたくなります。
こだわりが強いようなのです。
こういう人にはどんなに言っても暖簾に腕押しな上、凶暴な気質な人が多いです。
人生を穏やかに過ごしたい人は、なるべく関わらないようにするのが一番いいと思います。
向こうから近づいてこられても、できるだけ穏便にフェイドアウトできるように、周りの信頼できる人と相談しながら離れていきましょう。
子供のとき、三人で一緒にいるときにデイブだけが誘拐されました。
もしあのとき、残る二人も一緒に車に乗っていたら違っていたかもしれない、とジミーは悔恨します。
そうだね~……
三人で力を合わせて誘拐犯をやっつけるキッズ・アドベンチャー映画になっていたかもしれないねぇ… (ないわ!)
イーストウッド監督作品は何本か観ていますが、最初は気乗りしなくても、すぐに話に惹き込まれて一気に観るパターンになっています。
やっぱり俳優をやっていた賜物なのでしょうか。
テンポが良くて上手いんですよね。
本当面白いです。
ただしいつも長い (;´Д`)
もうちょっと縮めてもいいんじゃないかと毎度思います。
今回も、ラストそこまで引っ張らなくても、と思うくらい締めが長かった。
そして上記したとおり、イヤミスです。
勧善懲悪でスッキリしたい、という方には断じてお勧めしません。
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