映画「私は告白する」あらすじと感想【ネタバレあり】言うべき場所は懺悔室ではなく取調室
懺悔を口外できない、という神父の掟を利用した、ヒッチコック・サスペンスです。
神父役をモンゴメリー・クリフトが演じます。
(この人、不幸な役が多いな)
今回のヒロインはアン・バクスターです。
新品価格 |
新品価格 |
あらすじ
ケベック州にある聖マリー教会。
礼拝堂に、夜遅く下働きのケラーが怯えながら入ってきた。
そこにいたローガン神父は、何があったのかケラーに問いかける。
懺悔室に入り、そこでケラーは近所に住む自称・弁護士のビレットを殺したことを告白した。
凍り付くローガンに、ケラーは「絶対に捕まるわけにはいかない」と念を押す。
翌日、ケラーはビレットの自宅の庭を手入れする予定の日だったので、出向いて行った。
妻アルマも昨夜、ケラーの犯行を聞いているので心配するが、行かないとかえって疑われる。
そしてローガンもまた昨夜の告白が気になって、ビレットの家に向かった。
もうすでに警察が来て野次馬でごった返している。
神父であるため家に入らせてもらうが、ここに来た理由を警察に訊かれた。
ローガンは咄嗟に「ビレットと約束があった」と嘘をついてしまう。
後ほど詳しいことを警察に話すことになった。
野次馬の中に、昔の恋人で今は国会議員の妻になっているルースがいる。
彼女はローガンに話しかけ、ふたりが立ち話をしているところを、刑事は窓越しに見ていた。
犯行の夜、ビレットの家から出てきた人影を目撃していた少女たちがいた。
暗くて顔は見えなかったが、法衣を着ているのは分かった。
彼女たちは、神父だった、と断言する。
警察は本格的にローガンを疑い出す。
新品価格 |
感想
犯人は分かっている。
なのに戒律に縛られて本当のことを言えないローガンが、上手く利用されて疑惑をかけられる。
この状況、ハラハラしますね。
純朴そうな下働きに見えたケラーは、ローガンがいつ警察にしゃべるかと恐れるがゆえにエゴイストな本性を丸出しにしてきます。
そしてルースはローガンを助けようとして証言するのですが、かえって彼を追い詰めることになり苦悩。
絶体絶命のローガンの運命は陪審員たちに託されます。
この不利な状況から「たぶん有罪を言い渡される」と思っていたんですが、意外にも無罪。
「12人の怒れる男」みたいな白熱した議論が交わされたのでしょうか?
あんなに追い詰められていたのに…? と軽く拍子抜けしました。
それでも最後はちゃんと真実が周囲にも知られ、胸糞な思いはしなくてすみます。
それにしても、重犯罪行為でも懺悔室の告白は警察にすら口外できないって、う~ん…
宗教上の戒律とはいえ、法治国家でやっていいことじゃないような気がします。
新品価格 |
他モンゴメリー・クリフト出演作品
他アン・バクスター出演作品
映画「十戒」あらすじと感想【ネタバレあり】汝、驕ることなかれ
他ヒッチコック監督作品
「裏窓」あらすじと感想【ネタバレあり】窓から見えるさまざまな人間模様
映画「汚名」あらすじと感想【ネタバレあり】アブない美女は外せない
映画「めまい」あらすじと感想【ネタバレあり】主人公を……殴りたい
新品価格 |