映画「女王蜂」あらすじと感想【ネタバレあり】いじめられっこ金田一の功績
金田一シリーズ第4弾です。
今回は、過去三作の犯人たちが揃っています。
これまで「犯人はべテラン〇優」という見方で犯人を当てていたので、今回はそれが効きませんでした (; ̄▽ ̄)
あらすじ
昭和7年。
伊豆・月琴の里にある名家・大道寺家に、京都からふたりの学生が数日間滞在していた。
日下部仁志と速水銀蔵。
彼らの帰郷時には、大道寺家の娘・琴絵が見送った。
三か月後、彼女の妊娠が発覚。
相手は仁志であった。
連絡を受けて再び大道寺家にやってきた仁志だが、身内に強く反対されて結婚できないことを琴絵に伝える。
そして、以前渡した祖母の形見の指輪を返却するように言われた琴絵は、ショックを受けながら自室に行き指輪を取ってくる。
そして仁志がいる離れに戻ると、そこには頭蓋を割られて死んでいる仁志の姿があった。
醜聞を恐れた大道寺家は、家庭教師の神尾秀子や下働きの蔦代も手伝って、仁志が崖から転落死したように偽装した。
それから19年が経ち、琴絵の娘・智子は美しく成長していた。
銀蔵が大学卒業後、琴絵と結婚して婿養子に入ったので、今では彼が父親になっている。
そして琴絵は亡くなったが、神尾が智子の成長を見守り、蔦代は銀蔵の妾となって文彦という息子を産んでいた。
智子が19歳になったら京都に移る、という約束が琴絵と銀蔵の間で交わされていた。
年頃の智子には求婚者が三人おり、全員京都に住んでいるから問題はない。
智子の誕生日。
求婚者のひとり遊佐が、大道寺家の大時計を動かす時計台で、頭を割られて殺される。
智子が第一発見者になった。
その日、金田一耕助は、京都の加納弁護士からの依頼で大道寺家を訪れる。
智子が京都に来たら殺される人間が出る、という警告文が届いていたからだ。
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感想
今回、ちょっと編集がおかしいです。
コマ送りみたいになるのは前作「獄門島」にもあったのですが、回数が増えています。
「え、ここで?」と思うタイミングの箇所もいくつか散見。
とくに智子の振り向き三連発は謎の演出。
ナニ効果を狙ってるんだコレ? 意味不明です。
またも被害者は3人。
もうセオリーになっていますね(;´∀`)
智子の求婚者三人と聞いて「ああ、この人たちが今回の…」と思いましたが、アクシデントでひとりは求婚者ではありません。
最後の求婚者、命拾いして良かったですね~。
でも結局ラスト、この人どうしたんだ?
智子は何度か接触してきた怪しい男・多門連太郎と婚約してしまって、完全に蚊帳の外になったようです。
鳶に油揚げさらわれてしまったか…
可哀想だけど、生き残ったんで結果オーライ (・∀・)
はじめて金田一が狙われました。
夜道で突き飛ばされて急斜面を転がって、上から石をポイポイ落とされます。
命を狙われたというより、なんだか子供のイジメのよう。
いじめられっ子金田一。
まあこれで「犯人は非力ではないな」と目星がつく感じです。
で、女性とか弱っちそうなの (あとセオリー通り怪しまれてる人物や無名に近い俳優) を外していったら…
あっら、犯人もうあの人しかいないじゃない。
観客に犯人を気づかせるなんて、いじめられた甲斐があったな金田一。
そんなわけで、これまでの犯人役を全員集めるという、ちょっとセオリーから外して目くらましをかけましたが、ふたを開けてみれば、やっぱりセオリー通りの金田一でした。
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