映画「はなればなれに」あらすじと感想【ネタバレあり】キャラ設定に不満あり

ジャン = リュック・ゴダール監督が、当時の妻アンナ・カリーナを主演に撮った作品です。
共演はサミー・フレイとクロード・ブラッスールで、尖った三角関係を見せていました。
![]() |
新品価格 |
あらすじ
真面目なフランツと、女好きのアルチュールは、正反対の性格だが友人同士である。
彼らは英語学校で知り合った女性オディールと仲良くなっていた。
そして彼女が一緒に暮らしている叔母の家には、大金が置いてあると知る。
その金は叔母の恋人が脱税で儲けたもので、三人はそれを奪い取ることを計画する。
フランツとアルチュールは、叔母の家にある大金を奪う計画を進めていく。
しかし、オディールは二人に引き込まれながらも、どこか不安げで心ここにあらずの様子である。
三人の間には、友情とも恋愛ともつかない奇妙な関係が流れていた。
そんな中、彼らは気まぐれにルーブル美術館を駆け抜けたり、カフェで唐突にダンスを始めたりと、無軌道で即興的な時間を共有する。
フランツの内気さとアルチュールの大胆さはしばしば衝突するが、オディールはそのはざまで揺れ動き、三人ははかない青春の一瞬をともに過ごす。
やがて強盗の計画は実行に移されるが、想像通りには進まない。
互いの不信や不器用さが露呈し、行動は混乱をきたす。
金を手に入れるどころか、暴力と裏切りの影が忍び寄り、事態は取り返しのつかない方向へと転がっていく。
![]() |
はなればなれに 2Kレストア版 ジャン=リュック・ゴダール 《スペシャルプライス版》 Blu-ray 新品価格 |
感想
オディールとの出会いや、大金が叔母の家にあるのを知る場面などは一切なく、もう冒頭で強奪計画を立てています。
無駄を省いてスピーディーにストーリーを進めている印象を受けますが、英語学校での授業シーンが長々続いたり、三人で美術館走り回ったりカフェで踊ったりと、冒頭以外は無駄なシーン多し。
即興好きのゴダールらしい、まとまりの無さです。
だけど男女3人の青春群像劇にも見えるので、この無軌道感が若さの暴走を絶妙に表しているとも思います。
しかも60年代のフランスなんて、街並みだけでオシャレな雰囲気を出せる風景。
それだけでもポイントの高い映画です。
ただ、アンナ・カリーナがずっとアルチュールに振り回されていて、眉を下げた困り顔なんですよね…
彼女の魅力は、「気狂いピエロ」のときのような、男を翻弄する小悪魔な役で発揮されると思うので、ちょっといただけませんでした。
フランス映画って意外と、男が女に暴力をふるうシーンが多いんですけど、この映画にもそれがあってイヤだったな~( ̄皿 ̄)
このアルチュールの粗暴さと、逆らえないフランツとオディールの、それぞれの態度や言動にモヤモヤして、いまいちハマれませんでした。
プロットそのものは面白いとは思いますが、キャラ設定に不満が残る作品だな、という感想です。
![]() |
新品価格 |
他ジャン = リュック・ゴダール監督作品
映画「勝手にしやがれ」あらすじと感想【ネタバレあり】解釈なんて勝手にしやがれ、でOK?
映画「気狂いピエロ」あらすじと感想【ネタバレあり】死の瞬間すら哀しきピエロ
ゴダール作品「軽蔑」あらすじと感想【ネタバレあり】女が男を捨てるとき
映画「女は女である」あらすじと感想【ネタバレあり】ゴダール式ミュージカル・コメディ
他アンナ・カリーナ出演作品
映画「異邦人」あらすじと感想【ネタバレあり】本当に太陽が眩しかったからだった
他クロード・ブラッスール出演作品
映画「デサント・オ・ザンファー 地獄に堕ちて」あらすじと感想【ネタバレあり】
映画「ラ・ブーム」あらすじと感想【ネタバレあり】ソフィー・マルソーの可愛さ超ヤバい
![]() |
ゴダール映画 BANDE A PART はなればなれに アンナ・カリーナ 映画チラシ フランス映画 新品価格 |
![]() |
Blu-ray はなればなれに 2Kレストア版 ジャン=リュック・ゴダール スペシャルプライス版 Blu-ray アンナ・カリーナ 新品価格 |