「情婦」あらすじと感想【ネタバレあり】

 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

アガサ・クリスティーの「検察側の証人」を映画化。

名優チャールズ・ロートン、“ハリウッド・キング”タイロン・パワー、そしてマレーネ・ディートリッヒという豪華キャストによる法廷サスペンスです。

ビリー・ワイルダー監督が最も脂が乗っている頃の作品ですね。

最初から最後まで、細かい部分まで気を配って観客を引っ張っていき、ラスト10分の大どんでん返しまで目が離せません。

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あらすじ

弁護士のウィルフリッド卿は、入院先の病院でワガママ三昧だったため、追放される形で退院させられる。

早く家に帰りたかったウィルフリッド卿は退院できたことに満足していたが、口うるさい看護師・プリムソルさんがベッタリ付きまとっては細かいお節介を焼くので不機嫌丸出し。

プリムソルさんにはさっさと休むよう言われるが、ちょうどそのとき、事務弁護士のメイヒューレナード・ボールという男性を連れてきた。

つい先日ロンドンで起きた、金持ちの未亡人が自宅で殺害されていた「エミリー・フレンチ事件」の容疑者なのだという。

腕の立つ法廷弁護士であるウィルフリッド卿に弁護を頼みにきたのだが、一通りの話を聞き、あまりにも状況が不利なこと、そして体調がまだ優れていないことなどを上げて、ウィルフリッド卿は別の弁護士ブローガンを紹介する。

そこへ令状が取れた警察が来てレナードを逮捕し、連行していった。

入れ替わりにブローガンがやってくる。

二人で事件について話しているとき、レナードの妻クリスチーネも現れた。

レナードのアリバイを証明できるのは彼女だけだった。

ブローガンひとりに弁護を任せようとしていたウィルフリッド卿だったが、クリスチーネの挑発にまんまと乗っかり、結局レナードの弁護を引き受ける。

そして裁判当日。

検察側の証人である担当刑事や被害者宅の家政婦との喚問を、得意の丁々発止のやり取りで無事有利な方向に運んでいくウィルフリッド卿。

しかし次に呼ばれた証人は意外な人物であった。

 

感想

容疑者レナードが被害者フレンチ夫人と知り合ったのは、クリスチーネへの誕生日プレゼントを探しに街を歩いているときでした。

ガラス張りのお店の中を覗いてみると、帽子を選んでいる年配の女性がいます。

その人こそフレンチ夫人でした。

ガラス越しにレナードは表情やジェスチャーで、選んでいる帽子が似合っているかどうかを夫人に伝えます。

似合っている帽子を教えてもらってすっかり気を良くした夫人は、外に出てレナードに話しかけてきました。

「少し派手じゃない?」と聞いてくる彼女に、レナードは「あなたならもっと人目を引いてもいいぐらいだ」とお世辞をいい、さらには「もっと顔を出すように」と帽子の位置を直してくれます。

本音では「リボンや花がいっぱいついたヘンな帽子」とこき下ろしていたのですが、そんなことは露知らない夫人はすっかり浮き足だって気分良く帰っていきます。

詐欺師の手口が丸出しですね( ̄▽ ̄)

異性に何かを見立ててあげたり、逆に見立ててもらったりするのは、どこかくすぐったい気持ちがありながらも嬉しい。

そこにつけこむレナードの人たらし術。

自分のことを良く見てくれている気がするし、自分では気づかなかった魅力を発見してもらえたような気持ちになります。

例えば、この服どうだろう?と思ったとき、異性としての意見が聞けるのも貴重ですし、相手のセンスが良かったら、服を気に入ると同時に相手への信頼度も上がります。

モテる職業の中に“美容師”がありますね。

その人に似合う髪型や髪色を一緒に考えて意見を出し、作り上げてくれる。

まさしく「お見立て」のプロ。

自分の見た目を向上させてくれる異性に人は弱いものなのではないかな、と思うのです。

ちょっと見習おうかしら…… べっ別に詐欺を働こうとか、そんな邪な気持ちはないぞっ!!(焦)

ちなみに美容師は「三大彼氏にしてはいけないBが頭文字の職業」の一角です。

他はバンドマンとバーテンダー。

最近これに“舞台俳優” も入って、四大になってます。

モテる&女癖が悪い男性が集まっているイメージが確かに強いですね(;´∀`)

 

検察側が最後に召喚した驚きの証人。それはレナードの妻であるクリスチーネでした。

フレンチ夫人が殺害された時刻には、レナードは家に帰ってきていた、とウィルフリッド卿たちに言っていた彼女。

しかし今そのアリバイ証言を覆し、レナードこそが夫人を殺した犯人だと法廷で訴え出たのです。

頼みの綱だったアリバイが無くなり万事休すとなるウィルフリッド卿。

その夜、頭を抱えるウィルフリッド卿の元に一本の電話が入りました。

知らない女性からで、クリスチーネの法廷での証言がウソであることを証明するモノを持っている、というのです。

待ち合わせ場所に向かい、ウィルフリッド卿はその女性と対面します。

渡されたものはクリスチーネが書いた手紙でした。

なぜこんなことをするのか訝っていると、女性は髪をサッとかきあげて顔にある傷痕をウィルフリッド卿に見せます。

同棲していた年下の彼氏につけられた傷なのだそうです。

彼はクリスチーネに熱を上げ、彼女を捨ててクリスチーネと共に行方をくらませてしまっていました。

彼女が彼をやっと見つけ、クリスチーネの悪口を言ったら殴られたということでした。

しかし彼女は彼を恨むのではなく、すべての憎悪はクリスチーネに向かったのだそうです。

いつか仕返ししてやる、と思いようやくチャンスが来た、ということでウィルフリッド卿に連絡を取った、という顛末でした。

実はこのシーンは非常に重要なものであり、【ネタバレあり】とはいえ、かなり大きなネタバレになってしまうので未見の方のため詳しくは書きませんが、この女性の正体を見抜けるかどうかが真相への鍵になります。

 

アガサ・クリスティーの小説をそんなに多く読んだわけではないですが、話のそこかしこに「女性の性」といったものが絡んでいる部分が見られます。

アガサ自身も、夫の裏切りによって傷つき失踪事件を起こしていますね。

この作品も、クリスチーネだけではなくフレンチ夫人も「女性の性」に振り回されて事件が起きています。

ネタバレになるからあまり多くは言いませんが、女を弄ぶと本当に怖い思いをするんだぞ、と伝える作品になっています。

そして、ウィルフリッド卿とプリムソルさんのやりとりが面白くて、そんなコミカル部分も楽しめました。

真相がわかってもまた観たくなる良作です。

 

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