「愛人 ラマン」あらすじと感想【ネタバレあり】

 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

マルグリット・デュラスの自伝的小説を、ジャン = ジャック・アノー監督が映画化しました。

主演はこの作品で銀幕デビューを飾ったジェーン・マーチ

そして香港スターのレオン・カーフェイです。

ふたりとも役の名前は出てきません。

ナレーションおよび成長した主人公をジャンヌ・モローが務めました。

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あらすじ

1929年。仏領インドシナ (現在のベトナム)。

サイゴンの寄宿学校に在籍しているフランス人少女は、休暇を利用してヴィンロンで暮らす家族に会ってきた。

教師のが働く小学校官舎には、ふたりの兄たちも住んでいる。

上の兄ピエールは横暴で、阿片窟にも出入りしているチンピラである。

母や使用人のお金を盗むのを常習にしているのに、母の愛情はこの長兄にだけ向けられている。

下の兄ポーロは泣き虫で、ピエールの横暴にも黙って耐え忍んでいた。

少女はいつも彼を心配している。

貧乏で恐怖に支配されている場所。

彼女はここが嫌いだった。

休暇が終わり、サイゴンに戻る船の中、少女は甲板に出て汚れたメコン川の流れや景色を眺める。

物流で溢れる船の上で、黒塗りの高級車が乗船していることに彼女は気づかなかった。

その車の後部座席から下りてきた身なりのいい中国人青年は、少女に興味を持って話しかけてくる。

寮まで送る、という彼の誘いに彼女は乗った。

青年は華僑の富豪で32歳。

財産で暮らしていけるため無職だと自己紹介した。

少女は彼に年齢を聞かれ、17歳と答えた。

本当は15歳である。

車の中で手を握られて少女は目をつぶる。

寮に着くころには内ももに手を置かれていた。

官能を振り切って彼女は車を下りた。

この学校で白人は彼女ともうひとりの少女エレーヌだけである。

そのため二人は仲が良く、その夜エレーヌから売春をしている生徒がいることを聞いた。

見ず知らずの男と関係を持つことに、少女は憧れに似た感情を持つのだった。

翌日、寮の前に見覚えのある高級車が停まっていた。

少女は自分からその車に近づいていった。

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感想

この映画の官能性は、公開当時も話題になりましたね。

ジェーン・マーチが本当に華奢で小柄で15歳に見えるから、純真そうな女の子が大胆な濡れ場を… と興味を惹きつけたものです。

貧しい設定なので、一張羅は使い回しです。

少女らしい三つ編みのおさげ髪にシンプルな生成りのワンピース、ビジュー付きの少し大人びた靴、そして男性用の帽子を被っているアンバランスな恰好なのですが、これが素敵に見えるから不思議です。

折れそうなほど細い腕と足が出ていて、彼女のロリータ的な魅力を際立たせています。

そんな少女に近づく、華僑の富豪青年。

働かなくてもいいので暇を持て余しています。

彼女と関係を持った後、自分には婚約者がいると言い、少女とは結婚できない、と繰り返し伝えます。

こういうズルい男いるんだよな~ (# ̄皿 ̄)

カラダ目当てだから、目的を達成したらそういうこと言って牽制してくるんですよね。

でも相手が本気になることは、自分のプライドが保たれるからウェルカム。

クソ男めが… ドブ川に蹴り落としてもいいですかー!?

(メコン川はドブ川じゃねー( ・`ω・)⊂彡☆))Д´) パーン)

とまあ、そんな牽制をされるのですが、少女は何も言わずご馳走してもらってる食事にがっつきます。

「遊びだから結婚できると思うな」と伝えてる相手に「お金目当てだからどうでもいい」と態度で出してるんですね。

お金だけが目当てだったかは、実は少女自身にも分からなかったのですが、彼女には青年にはないハングリー精神があります。

彼女は父を亡くした後、母が騙されて使い道のない土地を買わされ、それで貧乏に転落した経緯がありました。

母はその後、周囲から「うそつき」など、さんざん詰られて失意の底から未だに抜け出せずにいます。

ピエールは嫌いだけれど、母とポーロは助けたい。

その気持ちが彼女の芯となってました。

青年と家柄が合うお嬢さんにはない部分だと思います。

彼は結婚できないにも関わらず、彼女に本気になっていきました。

身分違いの恋というには刹那的すぎます。

まだ人種差別もあった時代。

少女が中国人の愛人になっていることは、家族には屈辱でした。

それでもお金の力を見せつけられると、母は娘の行為を後押しする行動にも出ます。

力のない母は、札束の前にひれ伏すしかなかったんでしょうね。

中国人というだけで見下していたのですが、長兄の借金返済や生活費などを助けられて、自分のことを恥じるのです。

そして学校でも、少女は誰からも話しかけてもらえなくなりました。

ボールをぶつけられても、他の生徒たちは謝りもせず、むしろ彼女に触れたボールにバイ菌が移ったかのように嫌悪感を表に出します。

中国人と関係を持ったことで、彼女の環境は変化しました。

彼が結婚し、自身がフランスに帰ることになり、もう会わなくなった彼らの関係はゼロに戻ったといえます。

だけど帰国の船の中でショパンが聞こえたとき、少女は青年を愛していたのだと気づいて嗚咽しました。

性愛から始まったがゆえに、それとも若さゆえにだったのでしょうか。

遅すぎた愛の気づきを、彼女はこれから昇華することになります。

儚げで、胸に迫る美しい雰囲気が全編に流れている良作です。

身分違いの恋愛でありながら、シンデレラストーリーではない切なさが沁みました。

 

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