映画「ペリカン文書」あらすじと感想【ネタバレあり】水鳥たちの生息地を利権で潰すな!

ジョン・グリシャムの原作をアラン・J・パクラ監督で映画化した作品です。
主演はジュリア・ロバーツとデンゼル・ワシントン。
サム・シェパードやジョン・リスゴー、他にも錚々たる顔ぶれが短い出番ながら印象深さを残しています。
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あらすじ
ワシントンD.C.で、アメリカ最高裁判所の二人の判事が一晩のうちに立て続けに暗殺される事件が起こる。
二人とも環境保護を支持している人物だ。
法学部の学生ダービーは、この不可解な事件に強く心を引かれ、自ら調査を始めた。
事件の背後には大企業や政治家が絡む陰謀があるのではないかと考え、ダービーは事件の分析をまとめた「ペリカン文書」を作成。
彼氏でもある教授キャラハンにその文書を見せると、キャラハンは友人のFBI法律顧問のヴァーヒークにも見せてみた。
しかし、それが原因でダービー自身も命を狙われ、キャラハンもヴァーヒークも殺害されてしまう。
追い詰められたダービーは、同じように判事殺人事件を取材している新聞記事グレイに連絡を取り、ペリカン文書の内容を伝えようとする。
グレイはこの少し前に、ガルシアと名乗る人物から「犯人を知っている」という電話を受けており、ダービーの話に興味を持つ。
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感想
尾行され盗聴され何度も殺されそうになるダービーに、観ていてハラハラしました。
なんで敵さん、そんなに動員できるのよ!?
どんだけチームがいるんだかってくらい、敵が投入する人員が多いです。
だから誰が誰だか、私の脳内てんやわんや。ワッケ分からん。
スタジアムでヴァーヒークに成りすました殺し屋がダービーと接触したときはドキドキしましたが、誰がコイツを殺したのか。
敵も味方も入り乱れてる感があり、ちょっと1回観ただけでは整理しきれなかったです。
それでも、味方がどんどん減っていくダービーの憔悴に同情しました。
だけど彼女は法科の学生だけあって頭がいいです。24歳という若さもあります。
グレイを味方に引き入れ、知能と行動力で共に難局を切り抜けていきます。
ある意味バディムービー。
そして「ペリカン文書」の内容が、今の釧路湿原で起こっていることとリンクしているのに驚きです。
ペリカンたち水鳥が生息している湿原を、汚い大統領たち政治家が、利権のために土地開発して潰そうとしており、裁判を起こされていました。
そのため環境保護を支持している判事二人は殺し、自分たちに有利な判決を下す人物を最高裁判事に据えようと画策して起きた事件。
殺人こそ起きていないけれど、メガソーラーを設置するためにタンチョウたちが生息している釧路湿原を潰している現状とソックリじゃありませんか?
メガソーラーを再エネルギーとのたまって推進していたけれど、こうして自然環境を破壊しているのに設置を止めようとしないことに怒りを覚えます。
この映画は1993年の作品なのですが、30年以上も前から現状を予言しているかのような、環境破壊の危険性をメッセージとして送っていたのですね。
過激な運動で周囲に迷惑をかける環境活動家はキライだけど、環境保護自体はやはり大切なことだと思います。
この映画はスリルがあり、知性と行動する勇気を感じさせますが、それだけではない大切なものも盛り込まれていました。
釧路湿原… もうだいぶ草木を伐採されてしまいましたが、もうこれ以上壊されてほしくないし、元通りになってほしいです。
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