映画「ジャッカルの日」あらすじと感想【ネタバレあり】プロの殺し屋は何でもできるマルチマン
1973年公開のサスペンス映画の傑作です。
実際に起きたシャルル・ド・ゴール仏大統領暗殺未遂事件に着想を得たフレデリック・フォーサイスが、架空のその後の展開を想像して書いた処女小説が原作になります。
「真昼の決闘」「地上より永遠に」のフレッド・ジンネマンが監督を務めました。
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あらすじ
1962年にフランス植民地だったアルジェリアの独立を認めたド・ゴール大統領に反駁した過激派右翼の地下組織OASは、大統領の暗殺を企てた。
エリゼ宮から出た大統領の車を待ち伏せし、複数人で一斉に乱射したのだ。
しかし幸い死傷者は出ず、犯人はすぐに捕まった。
そして主犯は銃殺刑となった。
他国に潜伏していたOAS幹部は危機感を抱き、次こそ確実に大統領を亡き者にするため、外国人の暗殺者を雇うことにする。
こうして彼らの元に、30代半ばのイギリス人・コードネーム “ジャッカル” というプロの殺し屋がやってきた。
高額な報酬のためOAS側は街のチンピラに銀行を襲わせてからイタリアに逃げる。
そしてジャッカルは着々と準備を整えていった。
しかしフランス官憲もOASの動きに目を光らせており、幹部がホテルから出てこない代わりに連絡係の男が毎日不審な行動を取っていることに気づく。
官憲側は連絡係を拉致して拷問にかけ、ジャッカルの存在を知った。
大統領をプロの暗殺者から守るため、司法警察のルベル警視にジャッカル捜索の任務を命じる。
どんどん追い詰められていくジャッカル。
寸でのところで逃げられるルベル警視。
頭脳戦を駆使した追跡劇が展開されていく。
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感想
全編ほぼBGMがありません。
そのドキュメンタリータッチの手法が、観ている側にも緊張感をもたらし、固唾をのんで最後まで見入ってしまう力があります。
テンポが良く、グイグイ引き込まれました。
犯罪のための入念な下準備も丁寧に見せていきます。
こういうのって面白いですよねー♪
ジャッカル、なんでも出来ちゃうマルチマンで、ちょっと笑えます。
同時にルベル警視側の捜査もジャッカル同様に細かく見せてくれるので、余計に追いつ追われつの緊迫感が出ていました。
こんな見せ方されたら、もう「どっちも頑張れー」とか思ってしまいますね (;^ω^)
後半にいくにつれ、両者とも動きに余裕がなくなっていきます。
なんでもない動作にすら焦りが現れ、行動も計算より思いついたことをとにかくやる、みたいな雑さが目立ってきます。
追い詰められると頭が回らなくなるのは殺し屋だろうと刑事だろうと同じですね。
さて、偽名が使えなくなったジャッカルは、ホテルではなくサウナを利用することにしました。
個人的に利用したことがないのですが、夜通し使えるものなんですね(・∀・)ヘー
そしてそこで男性に声をかけられて…
ハッテン場だったんかい!!Σ(゚Д゚)
……知らなかった…大人の世界を見てしまったよ…
サウナはハッテン場、と ( ..)φメモメモ。
こんな豆知識を手に入れたところで、いよいよ物語はクライマックス!
ジャッカルは解放記念式典で大統領を暗殺しようとします。
ここに来るまでに出生証明書やパスポートを偽造し、偽名を使って変装し、車を改造して銃を隠し、銃の試射でスコープの位置を調整して精度を上げ、ヤバそうになると必殺チョップで何人か殺してきました。
こんな涙ぐましい努力を重ねたのに…
ド・ゴールの悪運の強さの前では無意味だった ( ゚艸゚)・;’.、ブッ
ここからの流れは、一瞬呆気に取られて、そのあと声出して笑いました。
ブラックなオチだなぁ~。嫌いじゃない (≧▽≦)
あと個人的演技賞。
偽造屋を殺して銃制作職人 (ガンスミス) の元に向かうジャッカルがわきを通ったときの猫!
可愛くお座りしていたのに、ジャッカルが近づいたら背中丸めて威嚇したんですよ、この子。
なんてお利口さん ( *´艸`)かわいい~~♡
いかにも人を殺してきたばかりです、という演出に適っていて、どうやって撮影したのか興味津々。
も~個人的に、このぬこたんが最優秀演技賞です♡
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