映画「ターミネーター: ニューフェイト」あらすじと感想【ネタバレあり】
ターミネーターシリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロン監督が「T2」以来28年ぶりに製作に復帰した2019年公開の最新作です。
キャメロンと一緒に、元祖サラ・コナー役のリンダ・ハミルトンも復帰しました。
シュワルツェネッガーも健在です。
それ故この作品が「T2」の正式な続編と謳っています。
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あらすじ
息子ジョンを守り抜き、スカイネットを破壊および消滅させて「審判の日」を回避させたサラ・コナー。
あの激しい戦いの後、サラはジョンと一緒にビーチ・リゾートで穏やかに過ごしていた。
しかし先の戦いで共にジョンを守ってきたはずのターミネーター・T-800が現れ、サラの目の前でジョンを撃ち殺した。
2020年現在。
メキシコの工場で弟と一緒に働いている女性ダニーが、勤務中にいきなりやってきた父親に襲われる。
腕が刃物に変わり、明らかに人間ではない。
弟のディエゴと一緒に戸惑っていると、突然現れた女性が父を倒しダニーたちを逃がす。
女性はグレースと名乗り、ダニーを助けに来たのだという。
そして父に擬態していたのは新型ターミネーターのRev-9といい、ダニーを殺しに未来からやってきたと聞かされた。
信じられないながらも、トラックで逃げるダニーたちをさらに大型のトラックで追いかけてくるRev-9にダニーは恐怖する。
グレースはRev-9に対抗するために強化された生身の人間だった。
トラック上での激しい戦いとカーチェイスの最中、ディエゴが死亡。
走れなくなったトラックを捨てて逃げようとするダニーとグレースにRev-9は容赦なく迫ってくる。
絶体絶命の中、サラが現れてロケットランチャーでRev-9を撃退した。
サラが敵か味方か分からない状況で、グレースはサラが乗ってきた車を盗んでダニーと共に逃亡する。
深手を負ったグレースのためドラッグストアに寄るが、ふたりは店内で悶着を起こし、しかもグレースは倒れてしまう。
店の外に出るとサラが二人を待ち構えていた。
モーテルでグレースの治療をし、サラは駆けつけた事情を話す。
ジョンが殺されて以降、サラはターミネーター狩りをしてきていた。
情報はいつも謎のメールが出現場所を教えてくれている。
そのメールは最後に必ず「ジョンのために」で締められていた。
おかげで、アメリカ50州全土で指名手配中だ。
サラが阻止したため、グレースにはスカイネットが分からない。
しかしグレースがいた未来は、“リージョン”というAIが人類滅亡計画を立てており、グレースは抵抗軍のひとりだと語った。
彼女は上官から「困ったらここに行け」と言われ、その場所の座標を身体に刻み付けてある。
そこは、サラにメールを送っている場所と同じだった。
向かうべき場所は決まったが、国境を超えなければいけない。
ダニーの叔父に協力してもらうが、国境警備隊に捕まってしまった。
収容された施設に再びRev-9が現れる。
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感想
※かなり辛口になっています。この作品が好きな方や期待している方は読まないほうがいいかもしれません。ご注意ください。ご不快になっても自己責任でお願いします。
冒頭の映像にびっくりします。
若い頃のままの姿のサラ、ジョン、T-800が、あまりにも自然でCG技術のすごさに息を呑みました。
「T2」を撮ったときの未公開映像を使ったのかと思いましたもん、最初 (;´∀｀)
で、驚かされたままショッキングなシーンを見させられます。
ジョンがあっさり殺されるって……
「T2」での戦いが全部ムダだったという脱力感で始まります。
え… ひどくね……？
観客を惹き込む作戦としてショックを与えたんでしょうけど、いや、スベッてるよ。
で、脱力したままサクサクと話しが進むんですが、今回守られるヒロイン・ダニーに魅力がない。
見た目がチンチクリンなのはまあ仕方ないとして、何もできない守られ系ヒロインのはずなのに、口だけはイキッたこと言うから、どうにも可愛げがないんですよね。
途中で分かるのですが、彼女はサラのように救世主を産む人ではなく、抵抗軍のリーダーにこれからなる人なんです。
そしてグレースは、個人的に助けられたから若い頃のダニーを救いに来た、という設定です。
別にダニーが死んでも、別の人がリーダーになるんじゃね？ σ(・・￣ ) ﾎｼﾞﾎｼﾞ
と、かる～く考えてしまうくらいダニーにカリスマ性を感じませんでした。
終盤で「あたしはもう逃げない。ここでアイツを迎え撃つ」(ｷﾘｯ と言ってリーダーっぽさ出してましたが、実際に戦うのは、サラとグレースとT-800の三人。
後方でチョロチョロし、グレースが戦闘不能になったら「逃げましょう」と、ほんの数分前のセリフも忘れて逃げる選択をするブレブレな人にリーダーが務まるのか甚だ疑問。
今回の作品ではシリーズでは珍しく女性が中心になっています。
女性たちが戦う、とか、ガールズムービーとかは大好きなんですが、ターミネーターシリーズでは、そういうの求めてない、が本音です。
(むしろ求めてるのはマイケル・ビーンやエドワード・ファーロングのようなイケメン要素)
※個人的な意見です。
「女性ばかり」で特有の、楽しそうな雰囲気や賑やかな掛け合いがないせいかもしれません。
ターミネーターだと、やっぱりもっと男臭くしたほうが世界観にマッチしていたのではないかと思いました。
興行的に大コケしたそうですが、今回観て納得しました。
言わずもがなですが「T2」が至高すぎたんでしょうね。
超えられないどころの話じゃなかった。
・暗い場所でのアクションシーンが本当に見えづらい。
・オマージュもやり過ぎるとただのパクリ。
・基本英語だけどスペイン語の場面も多くて、聞き取りが面倒くさい。
こういった点も不満として残りました。
ストーリーも1と2をなぞっただけの感じで目新しさもないし…
Rev-9も分裂する厄介さはあるけれど、恐怖心はあまり湧きません。
なんというか「結局、何がしたかったんだ？この続編」という感想になってしまいました。
(まあいろいろ思惑はあったんでしょうけど… お金とかお金とかお金とか)
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