映画「大いなる陰謀」あらすじと感想【ネタバレあり】白熱しない討論番組
ロバート・レッドフォードが監督・製作・主演、トム・クルーズが出演・製作総指揮を担った社会派ドラマです。
メリル・ストリープがトムとの会話劇を繰り広げます。
アンドリュー・ガーフィールドのデビュー作です。
あらすじ
アーヴィング上院議員の招きでインタビュー記事を書くことになったジャーナリストのジャニーン。
これから1時間、アーヴィングの対テロ戦争における新計画について独占インタビューを取らせてもらえる。
分散したタリバン・アルカイダを、少数部隊で高地から狙うというものだ。
アフガニスタンでは、すでに部隊が作戦決行に移していた。
しかし敵にその動きは読まれており、ヘリが銃撃される。
負傷した兵士ロドリゲスとフィンチがヘリから落ち、雪山の中で身動きが取れなくなった。
大学で政治学を教えるマレー教授は、最近出席率が悪い生徒トッドと面談する。
無気力でシニカルなトッドに、マレーは2人の優秀な学生ロドリゲスとフィンチのことを語る。
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感想
2007年の作品で、9.11から続くアフガン紛争を背景にして「戦争を起こしていいのか」と問いかけています。
アーヴィング上院議員には、この戦争を大統領へのステップアップにする野心があります。
ジャニーンは彼と話していて、ジャーナリストは議員の望む通りのプロパガンタ記事を書いて若者を戦地に送っていいのか迷います。
マレーは、自身がベトナム戦争に従軍し帰還してから不遇の扱いを受けたこと、そして2人を説得しきれず志願兵になるのを止められなかったことを後悔しています。
そしてロドリゲスとフィンチは、雪山の中で互いを励まし、止血をし、味方が助けにくると信じましたが、敵に囲まれて結局命を落としました。
ではトッドは…?
マレーとの会話で、彼の中で変化があったようですが、この先どう行動するのかは観客の解釈に委ねられます。
正直、面白くはなかったです。
公開当時の時事ネタをいろんな人たちが話している、いわば討論番組を観ているみたいなのですが、白熱した議論にもならないし、今さら過ぎて感銘を受ける言葉もない。
政治家が戦争を仕組んでいる。
メディアが戦争を煽っている。
若人たちよ、本当に戦地に行く気かい?
説教臭くはなってはいないけれど、さすがに2022年の現在からすると古いな、と感じました。
ちょうど今は中国で習近平総書記が異例の3期目となり、完全な独裁体制が出来上がりました。
これで台湾情勢は待ったなしです。
香港もすでに民主主義が崩壊し、台湾が中国に取り込まれたら…
次はいよいよ尖閣、そして日本本土が標的になります。
侵略を仕掛けてくる敵が目の前にいるのに「戦うな」というのは、理想論ではないかと思います。
もちろん戦争なんて起こってほしくないですよ。
だからまずは、戦争を仕組みかねない政治家は排除したいですね。
親中の人物が議員になるのを防ぎたいですが…
あの比例代表制という悪しき制度は撤廃してほしい。
今こうして書いていることも、数年後には古い時事ネタになると思いますが…
この映画はアメリカ人向けに作ってあるし、今となっては古いネタなので観ている最中は退屈でしたが、意外といまの日本の危機的状況について考えてしまいました。
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