映画「ヘンリー五世」 (1989年版) あらすじと感想【ネタバレあり】
ケネス・ブラナーが監督・主演したシェイクスピア作品です。
イアン・ホルムやクリスチャン・ベール、ハリポタ・シリーズのロビー・コルトレーンなどが共演。
当時の妻だったエマ・トンプソンも出演しています。
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あらすじ
英国王ヘンリー五世は、仏領サリック国の継承権について、カンタベリー大司教の意見を仰ぐ。
そこで大司教はじめ各諸侯からは、フランスの王冠も取るべきだと支持された。
英仏両国の王となる決意を表明すると、フランス皇太子からは侮辱的な贈り物であしらわれてしまう。
テニスボールだ。
それを見たヘンリー五世は、休戦中だったフランスに対して戦闘再開の意思を示す。
その御触れにイギリス中の若者が血気盛んに沸き立った。
下町の宿屋では、主人のピストルと友人たちニムとバードルフが、従軍前でピリピリしている。
一触即発になったとき、やはり友人でこの宿屋に逗留しているフォルスタッフが重病で苦しんでいる、と彼の小姓が助けを求めてきた。
彼らは皆、ヘンリー五世が玉座につく前、放蕩時代に特別仲が良かった悪友たちだった。
ハルと名乗っていたときのヘンリー五世も交えた楽しい一時を思い出し、ケンカも忘れて沈み込む。
その頃、ヘンリー五世に不満を持ち、密かに裏切っていた三人の側近が彼の命を狙っていた。
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感想
壮大な音楽で重厚な世界に入り、語り部デレク・ジャコビの案内で補足説明が加えられます。
元々、中世の舞台劇のため、語り部が「役」として組み込まれているのですが、この映画では現代の服装で中世の世界に入り込んでいるユニークな作りになっていました。
映画なので「ナレーション」という形にして語り部が登場しない、という選択もできたのに、あえてそれをせず現代版に形を変えて登場させることで舞台へのリスペクトを感じます。
実際この語り部、舞台裏を歩き回ったり、裏切り者三人を紹介したり、戦闘中に現れたりと面白かったですもの。
ケネス・ブラナー監督デビュー作にして、なかなかの演出力です。
やっぱ天才なんだなー (しみじみ)
物語は、百年戦争の序盤でヘンリー五世が一躍名を上げた「アジンコートの戦い」が中心になります。
圧倒的な兵力差があるフランスの地で、士気が下がる兵士たちを鼓舞するシェイクスピア節。
かつての友人バードルフすらも処刑せざるを得なかった国王の苦悩。
熱い人間ドラマが展開されます。
そして熱いバトルは… ちょっと映像の使い回しが気になりましたが、迫力がありました。
血まみれ・泥まみれになって戦い、数の差がありながら敵の死者数1万人に対して英国は25人。
圧倒的勝利ですが、非戦闘員だったフォルスタッフの小姓もその中に入っており、心の痛みは残ります。
そんな悲劇的展開から一転、ラストはフランスのシャルル6世の娘キャサリンとのラブラブお花畑展開で、呆気にとられました (゚д゚)
面白かったけど、取ってつけたようなハッピーエンドに感じて残念。
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