「ガス燈」あらすじと感想【ネタバレあり】

 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

1944年製作の心理サスペンスです。

主演のイングリット・バーグマンがアカデミー主演女優賞を獲得しました。

彼女を追い詰める夫をシャルル・ボワイエ、助けに入る刑事をジョセフ・コットンが演じます。

そして「ジェシカおばさんの事件簿」の主演で有名なアンジェラ・ランズベリーのデビュー作。

当時まだ17歳で、生意気なメイドを演じています。

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あらすじ

両親を早くに亡くし、オペラ歌手の叔母アリスに育てられたポーラ

ロンドンのソーントン広場にある邸宅で暮らしていたが、ある晩アリスが自宅で殺害される

悲しみに暮れる間もなく、ポーラは声楽教師グアルディの元に預けられた。

叔母に憧れて彼女もオペラ歌手を目指す。

数年後、ポーラはピアニストのグレゴリーと恋に落ちた。

まだ会って2週間でしかないのに結婚を性急に迫るグレゴリーに、ポーラは嬉しいながらも躊躇いを見せる。

自分を見つめ直して冷静になろうと、ポーラは一人旅に出ることにした。

行き先に決めたコモ湖に向かう列車の中で、同じコンパートメントの老婦人と話をする。

名前はスウェイト夫人

おしゃべりでゴシップ好きの様子が見て取れる彼女は、ソーントン広場に住んでいるという。

自分が住む前にそこで殺人事件があったのよ、と屈託なく話すスウェイト夫人の言葉にポーラの表情は強張った。

駅に着いたタイミングで逃げるように下車すると、そこには先回りしていたグレゴリーがポーラを待っていた。

結局ふたりで休暇を過ごし、結婚を決めた。

その際、ロンドンに住みたいというグレゴリーの希望を聞いて、ポーラはかつて叔母と暮らしていた家を遺産として相続してあることを話した。

グレゴリーはその家で暮らすことを強く希望してポーラは押し切られる形で了承する。

早速引っ越してきたふたりを、スウェイト夫人はすぐに話しかけてきた。

しかし人付き合いを嫌うグレゴリーは、ポーラを急かして中に入る。

すべてがあの頃のままだった。

叔母の遺品の数々の中で、ポーラは思い出と共に忌まわしい記憶も蘇り苦しむ。

ピアノの上にあった楽譜をめくると、そこには叔母に宛てたラブレターらしき手紙が挟まっていた。

殺害される2日前のもので「もう一度会いたい」と書いてある。

差出人の名前セルジアス・バウアーと読み上げたところで、グレゴリーが血相変えて手紙を奪い取った。

そして事件を思い出すような叔母の形見の類はすべて屋根裏部屋に収納し、ドアに杭を打ち付けて入らないようにしよう、とグレゴリーは提案する。

ポーラは了承し、そして4ヵ月が経った。

ふたりは結婚式を挙げ、耳が遠い料理人のエリザベスと若いメイドのナンシーを雇う。

しかし相変わらずグレゴリーは人付き合いを避けている。

その理由を、ポーラが病気だからだ、と言い張った。

この家に戻って以来、ポーラは物をよく無くすようになり、物忘れも酷い、とグレゴリーに指摘されて委縮するようになっていた。

そしてグレゴリーが仕事に出かけた後、かならず部屋のガス燈が急に暗くなったり、誰もいないはずの屋根裏部屋から足音や物音が聞こえるようになって、ポーラは自分が精神的におかしくなったのではないかと怯え、追い詰められていく。

 

ネタバレ&感想

パワハラによるマインド・コントロールの怖さを丹念に見せていきます。

グレゴリーの威圧的な態度、蔑んだ眼差しには善人の欠片も感じませんが、コントロールされる側は、そんな人物にすら縋ってしまう。

たまに見せる優しさモドキに安心してしまうんでしょうね。

こうして人は洗脳されてしまうのか、と思いながらも、洗脳する側もいろいろマメな性格じゃないとできないよな、と呆れながらも感心してしまいました。

時間もかかるし面倒くさいし、何より相手が自己肯定感を持っている人には通用しないわけで…

それでもお金などの欲望が絡むと、時間がかかっても小細工をあれこれ仕組む手間をかけてもやり遂げようとするとは、すごい根性の持ち主じゃないと無理なのかもしれません。

こんなんするくらいなら、普通に働いたり投資やロトでもやった方が簡単だし儲かるんじゃね?

σ(・・ ̄ ) ホジホジ

グレゴリーってば思い通りにならないとすぐ怒鳴るし。

相手がポーラだから通用したけど、傍から見ているこちらはイライラしっぱなし。

もう最初っからアリスを殺した犯人がグレゴリーなことは丸わかりだし。

何度も張っ倒したくてウズウズしました(話に入り込み過ぎ)

最後までポーラを自分の意のままにしようと足掻くグレゴリーに、「アタシあなたの言う通りアタマおかしいし~」と言って(こんな言い方してない) 逆にグレゴリーをバカにしてやるラストでようやくスッキリしました。

このときのバーグマンの演技、熱いです。

それまでの、不安に苛まれて怯えて縮こまる演技はテクニック的な上手さを出していますが、このシーンではテクニックよりカタルシスを解放するような感情を引き出した演技だと思いました。

これでまだ20代だったわけですから、すごい女優です。

 

この映画、1870年代を舞台にしているので女性陣のファッションが見どころのひとつになっています。

貴婦人であるポーラのファッションは、ドレスの後ろ側にたっぷりとフリルやリボンをあしらった華やかなものが多く、日傘や帽子などもバーグマンの気品ある顔立ちにもよく似合っています。

またナンシーのメイド・ファッションも、若い彼女に合う可愛らしいものです。

特にシニョンにした髪型から後ろに流れる長くて細いリボンが目を惹きました。

ジョージ・キューカー監督は女優を撮るのが上手い、と信頼されていた監督だったそうで、こうしたファッションや仕草にも目を配っていたのかもしれませんね。

※キューカーは一時期「風と共に去りぬ」の監督をしていましたが、女優ばかり構うためクラーク・ゲーブルやレスリー・ハワードが反発して監督を降ろされました。

だけどその後も、ヴィヴィアン・リーとオリビア・デ・ハヴィランドはキューカーの元に通って演技指導を受けていた、という逸話があります。

 

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