映画「素直な悪女」あらすじと感想【ネタバレあり】寂しい少女が望むこと
ブリジット・バルドーの奔放な魅力を前面に出した、彼女の代表作です。
当時の夫ロジェ・ヴァディムの初監督作品でもあります。
彼女の虜になる男たちを、ジャン= ルイ・トランティニャンやクルト・ユルゲンスらが演じます。
あらすじ
港町サントロペで、奔放な娘として有名なジュリエット。
セクシーな魅力がある彼女に言い寄る男の中には、有力者の中年男性エリックがいる。
エリックは政府との密約で、リゾート地開発に乗り出そうとしていた。
ホテルを建てる予定の場所には、一家で造船業を営むタンジュー家のドックがある。
ちょうど一家の長男アントワーヌが帰省するというので、エリックは彼と売却の交渉をするつもりだ。
帰省したアントワーヌとバスで偶然再会したジュリエットは、わざと体を密着させて彼を誘惑してみる。
彼は好みのタイプなのだ。
しかしアントワーヌは上手く躱し、ドックへ向かう。
母と次男ミシェル、三男クリスチャンが作業中で、アントワーヌの帰省を歓迎する。
その夜、ダンスホールで再びアントワーヌと会ったジュリエットは、いい感じの雰囲気になるが、化粧室で彼がジュリエットのことを「一晩遊んだらサヨナラするだけの女」と言っているのを聞いてしまった。
傷ついたジュリエットはホールを飛び出し、エリックのところに逃げ込んだ。
ほとぼりも冷めた頃にエリックのところを出ると、待っていたアントワーヌが彼女を懐柔しようとしてきた。
しかしジュリエットは流されずに帰宅した。
だが彼女の素行不良は、引き取って養育しているモラン夫人から問題視され、ジュリエットは孤児院に送り返されることになる。
彼女を遠くに行かせたくないエリックは、どうにか引き留める手段はないかと考える。
結婚か養子縁組のどちらかだった。
以前からジュリエットが好きだったミシェルは、それを知って彼女に求婚する。
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感想
個人的にBBのどこが好きかといったら、ほどよく筋肉がついている脚がとりわけ好きなんですよね~。
しかも裸足で軽やかに歩くところが、本当に「お行儀は悪いけど魅力的な女の子」って感じで、すごく目を惹きます。
BBのために撮った映画なだけあって、全編彼女の愛らしさを見せつけている作品です。
ただセクシーなだけではなく、動物や子供に優しいところも見せてジュリエットが観客から見ても「可愛い」と思わせることに成功していますね。
同時に、保守的な中年女性からは嫌われるだろうな、というのも… (;^ω^)
ミシェルと結婚したジュリエットだけど、本当はアントワーヌのことが好きなんですよね。
あんなに酷いことを言われても。
いや、言われたからこそ見返したかったんでしょうね。
わざと目の前でミシェルとイチャついたり、そのくせ構ってほしくて問題行動を起こしたり。
この結婚生活で二度ほど「友達がほしい」とジュリエットは口にします。
誰も何も応えてくれず、余計に孤独を感じたと思います。
アントワーヌから顧みられず、姑から忌み嫌われ、ミシェルは優しいけれど彼からの強い愛情は感じられない。
刹那的にアントワーヌを求め、ついに彼と結ばれるときがきました。
でもそれはさらにジュリエットの孤独を深めます。
・・・でしょうね。
だって、この男言ってたもの「ヤリ捨てするに決まってんじゃん」って。
本当にヤリ捨てで、コトが済んだら彼女を置いてスタコラサッサ。
しかも姑に喋る。
姑から聞かされたミシェルに詰め寄られれば、誰とでも寝る女だぞ、と貶める。
アンタだって誰とでも寝る男じゃん。
人のこと言えるかアホ。
このアントワーヌの態度に結構ハラ立ちました。
自分のこと棚上げするヤツ、大嫌い (自分は除く)
で、アントワーヌはこんな感じで大して制裁加えられない (ミシェルのパンチが弱すぎてダメージを与えられない) のに対し、ジュリエットは二往復もビンタ食らいます。
合計四発。 多すぎだろ (゚Д゚)!
でもこのビンタが嬉しかったジュリエットたそ。
叱ってほしかった、というのが彼女の本当の望みだったのだと最後に分かります。
シンプルなストーリーの中に、寂しさを抱えた少女の心情が映し出された作品でした。
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