なろう系「悪役令嬢の中の人」あらすじと感想【ネタバレあり】

今回もコミカライズがされている「小説家になろう」発の作品です。
作者はまきぶろさん。
オリジナル → 転生者 → オリジナル と中の人が入れ替わるユニークな構造ですが、読みやすくなっています。
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悪役令嬢の中の人【書籍化・コミカライズ】 (syosetu.com)
あらすじ
幼い頃、高熱で寝込んでいると、体を他人に憑依されてしまった公爵令嬢レミリア。
彼女の意識は奥深くに追いやられ、エミという女性が “レミリア”の表層意識として存在した。
当然レミリアは怒り、泣き叫ぶがその声は届かない。
しかし、エミが日本からの転生者であること、彼女が望んだ状態ではないこと、日本の家族を恋しがっていること、そしてレミリア自身の意識はどこに行ってしまったのかと心配していることを知り、怒りは収まった。
しばらくすると、レミリアはエミが前世で遊んでいた乙女系RPGゲームの登場人物で、それも悪役令嬢だと知る。
そしてエミは不幸な境遇のレミリアに同情し、ずっと「レミリアたんを幸せにしてあげたい」と心から思っていた子だったのだ。
レミリアはエミの優しさに触れ、温かい気持ちで彼女を見守ることにした。
エミの記憶からゲームのことを知り、婚約者ウィリアルドへの愛と執着からヒロイン「星の乙女」を殺そうとして断罪される、という運命がレミリアには待っている。
レミリアを幸せにするため、ゲームの知識とエミ本来の人柄で、破滅フラグを少しずつ潰していくエミ。
しかし「星の乙女」ことヒロインのピナもまた転生者であり、アイテムを使ってエミがこれまで築き上げてきた攻略対象たちの信頼を奪い取っていく。
エミの奮闘は敵わず、恐れていた断罪イベントは起きてしまった。
ショックのあまり意識が遠のいたエミに代わり、本物のレミリアが表面に出てきた。
よくもわたくしの可愛いエミを―――
レミリアはエミの仇を取るため、ピナと攻略対象たちに復讐することを誓う。
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感想
濃い~話なんですけど、本編は13話しかないので数時間で読み切れます。
あまり詳しい描写はしておらず、小説というより「プロットに少し肉付けがされている」という感じの文章です。
感情移入はそんなにしません。
断罪後は “ざまぁ” 一直線です。
ピンチも訪れないのでサックサク進みます。
エミの知識を利用してダンジョンも楽々進むレミリアなので、RPGの知識が読者側に無くても大丈夫です。
とはいえ、本当に描写がいろいろ物足りないのでコミカライズのほうでは補完されております。
ウィリアルド以外の攻略対象なんて、原作のほうでは「名前が付いているモブ」のような扱いってくらい数行程度の薄い描写なのですが、漫画のほうでは数ページ使ってちゃんとそれぞれのエピソードを描いています。
まあ、オマケみたいな人たちですけどね…
その代わりに、ピナを断罪する復讐劇はじっくり丹念に書いてます。
ここはキモ。外してません。
パーティーでの醜悪な姿も、受けた刑罰も容赦がない!
ざまぁ好きの読者を満足させるノリノリの筆致でした。
マンガのほうはまだpixivのほうで連載が続いていています。
ようやくこれからのキーパーソン・魔王のアンヘルが登場しました。
レディコミのような絵柄で、レミリアの怖さもピナの醜悪さも出ていて、最後の断罪シーンへの意気込みが今からすでに感じられていて楽しみです。
小説はササッと読み終わりましたが、マンガのほうはこれからも追っていこうと思っています。
こちらもよろしくお願いします
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