映画「メグレと若い女の死」あらすじと感想【ネタバレあり】
パトリス・ルコント監督が、「仕立て屋の恋」と同じ原作者ジョルジュ・シムノンの小説を映画化しました。
主演はジェラール・ドパルデュー。
オーロール・クレマンなどが出演しています。
あらすじ
1950年代。モンマルトル。
高級服店に、20歳未満の女の子がドレスを買いに来た。
シルク素材の白いイブニングドレスを着た彼女は、あるカップルの婚約披露パーティーの会場に現れた。
カップルの女性の方ジャニーヌは、血相変えて女の子の腕を掴んで会場から追い出し、騒ぎを起こすつもりなのかと問い詰める。
すると男性の方ローランもやってきて、女の子に無理やりお金を渡してさっさと出て行け、と怒鳴りつけた。
その夜、彼女の遺体がバティニョール公園で見つかり、警視庁犯罪捜査部の警視メグレが臨場した。
身元が分かるものはなく、複数の刺し傷があるが凶器は見つかっていない。
公園の隣に住んでいる男性によると、夜12時頃に高級車のエンジン音が聞こえたという。
検死では、首の骨や肺にも傷がついているので追加の検査を依頼しているが、胸や腹など5か所も刺されたことが死因だろう、との見立てであった。
死亡時はかなりの酩酊状態だったことも判明し、死後に公園に移動されていたことも分かった。
そして彼女は、健康だが栄養失調だった。
持ち物や靴、アクセサリーなどは古かったり粗悪品だったり安物ばかりだが、ドレスだけは格が違っている。
一流ブランドの一点ものということで、メグレは店に聞き込みに行った。
翌朝、メグレは被害者によく似た女性ベティに出会う。
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感想
主人公がドパルデューで軽くビックリしました。
以前「もうフランスから出て行く」と言ってなかったっけ?
ロシアに行くとかなんとか言っているような記事を見た記憶があったんだけど、結局とどまったってことなのね、というのが最初に思ったことでした (;´∀`)
そしてルコント監督にしては画面が暗いかな、と。
元から白黒にしている「橋の上の娘」以外は、ビビッドカラーを使っていないにしても、ぼやけた部分がない、はっきりした画面作りがこの監督の特徴に思っていたから、この暗さは予想外でした。
パッケージ写真のイメージからくるポップさは、本編からは感じられません。
だけどミステリー映画としては面白いです。
ベティの登場、それからの彼女の利用はご都合主義な展開ではありますが、無駄なくサクサクと真相に近づき謎を解き明かしていきます。
もともと容疑者も少なく、1時間半未満で綺麗にまとまっていました。
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