映画「疑惑の影」あらすじと感想【ネタバレあり】不死身のチャーリー
1943年公開のヒッチコック監督作品です。
主演はテレサ・ライトとジョゼフ・コットン。
役柄は叔父と姪ですが、ふたりとも役名は「チャーリー」なので、コットンが演じるほうは「叔父」と書きます(・∀・)
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あらすじ
ふたりの男に尾行されている叔父。
危険を察した彼は、ふたりを上手く撒いて結婚している姉に電報を送る。
カリフォルニア州サンタ・ローザに住む姉のところに身を寄せたい、という内容だった。
この田舎町に住む姉の娘チャーリーは大喜びだ。
彼女はこの退屈な町で何の刺激もなく日々を過ごすことに飽き飽きしており、都会で暮らす叔父に憧れている。
名前が同じことも親近感があって嬉しい。
そして叔父が汽車に乗ってやってきた。
相変わらず洗練されていて羽振りもいい。
家族みんなにプレゼントを用意してくれていて、チャーリーには指輪をくれた。
感激するチャーリーだが、内側を見ると「B.MからT.Sへ」と刻印されている。
他人の持ち物だったものだ。
叔父は骨董屋が消し忘れていた、と言って取り返そうとするが、チャーリーは気にしないからと言ってそのまま受け取った。
叔父はこの町には長期で滞在するといい、父の銀行に新しく口座を作ることにした。
大金を入れるので大口の顧客として父は喜ぶが、実際に窓口に来ると大声で銀行員は不正ばかりする、といった笑えない冗談を連発し、父や案内してきたチャーリー、そして支店長を辟易させた。
他にも叔父は、父がまだ読み切っていない新聞を切ってしまったり、少しずつチャーリーを失望させていく。
そしてある日、政府の調査員と名乗る二人組が「模範的な家庭」としてチャーリーの家を取材しにやってきた。
母は喜び、他の家族もまんざらでもない。
しかし叔父だけは反対し、協力しないし写真にも写らない、と言い張った。
当日、早い時間にやってきた二人組は、チャーリーの案内で家の中を見学させてもらう。
二階に引っ込んでいた叔父は、いつの間にか外階段を使って外出していた。
しかしちょうど二階の廊下を案内していたときに帰ってきた。
ドアを開けた瞬間をカメラに撮られ、激昂した叔父はフィルムを没収する。
取材を終えた二人組のひとり、ジャックはチャーリーに町を案内してくれるように頼んだ。
そこでジャックは、自分たちは刑事だと明かし、ある事件の容疑者…すなわち叔父の動向を探っている、とチャーリーに伝えた。
チャーリーは信じたくなかったが、「もしかして」と思える部分も叔父にはある。
閉館間際の図書館に駆け込んで新聞を漁ると、叔父が住んでいた都市で未亡人を狙った連続殺人が起こっていた。
被害者のひとりはセルマ・シェンリーという芸名で活躍した女優だった。
叔父からもらった指輪に刻まれたT.Sと一致していた。
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感想
慕っていた人物にジワジワと疑念が湧くチャーリーの表情。
そしてそんなチャーリーにジワジワと追い詰められる叔父の動き。
どっちもいいです。
心理サスペンスの演出がやっぱり上手いヒッチコック。
でもね…
なんかちょっと物足りない(´・ω・`)
チャーリーの動きに「真相に近づいていってます」感がないんですよね。
自分から調べたのは新聞記事のみ。
あとは叔父のことを「あれも怪しい。これも怪しい」とジロジロ睨んで警戒しているだけ。
そのせいか、いまいちハラハラドキドキしない。
排気ガスが充満した車庫に閉じ込められたときは、さすがに「ヤバい…」と思ったけど、助け出された後のピンピンぶりに(゚Д゚)←この顔になりました。
もうこの時点で「何が起こってもチャーリーは大丈夫。不死身!」と確信しました。
それでもラストは急展開だったなぁ。
あのまま叔父は大人しく去っていくと思ったのですが…
もうひとりの容疑者が捕まった、という情報はなんだったんだろう。
あれで一瞬、犯人は叔父じゃなかったのか、と思ったのに…騙された。
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