70’s ナンセンスギャグの嵐 小林信彦「オヨヨ島の冒険」

 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

1970年ちょうどに書き下ろしで発表された、小林信彦さんの代表作「オヨヨ大統領シリーズ」の第1作目です。

このシリーズは、最初の1作目から3作目までは、小学生の女の子が主人公の、児童向けユーモア冒険小説で、それ以降は大人向けになっています。

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あらすじ

大沢ルミは、テレビのホームドラマ作家のパパと、31歳にしておたふく風邪を患っている専業主婦のママ、そして黒猫のダイナを飼っている小学5年生だ。

本人はイタズラ好きのつもりはないのだが、同級生の男子につきあって結構なイタズラを学校や家でやっている問題児である。

ある日、学校帰りにニコライとニコラスというロシア人たちに誘拐されてしまう

彼らは、ある組織に臨時で雇われた末端構成員だった。

背後に大きな黒幕がいると知り、京都まで連れてこられたルミは脱走を試みる。

タクシーに飛び乗り、大阪の万博会場を指定した。

オープン前でひと気のない会場を、追いかけてくるニコライたちを躱しながら逃げ続けるルミ。

ザンバ共和国のパビリオンに逃げ込むと、後から来たニコライたちがうっかりライオンを外に出してしまう。

この椿事で会場にはメディアが集まり、ニコライたちはライオンに狙われて高い塔の上から降りられない。

ルミがテレビカメラの前でライオンをダイナと呼んで一喝すると、ライオンは大人しくなった。

このライオンの名前もダイナだったのだ。

こうして一躍有名人になったルミは無事東京に帰ることが出来た。

翌日、ルミはパパと一緒に横浜にある中華料理店に入った。

しかしトイレに立ったパパが一向に返ってこない。

店の裏口で倒れていた店主が言うには、今度はパパが誘拐されたのだという。

誘拐犯たちは「ビバ、オヨヨ」と叫んで去っていったと聞かされる。

 

登場人物

 

大沢ルミ

この物語の主人公で語り部。

あまり物事に動じず度胸がある。

好奇心も旺盛で、拉致されてやってきたオヨヨ島から脱出する間際なのに、目についたコンピューターで「相性占いをやりたい」と勝手にいじくりまわして、それが原因でオヨヨ島が沈没した。

 

大沢和彦

ルミのパパ。

「肝っ玉ババアと三十六人の孫」という、ご飯ばっかり食べているホームドラマの脚本を書いている。

ルミから「ハレンチ学園」を取り上げて自分が愛読している。

永井豪作品の女の子たちが脱がされるたび「ウッシッシ」と下品な笑い声をあげて喜ぶ低俗な37歳。

ハレンチ学園の登場人物ヒゲゴジラにそっくり、とルミからは思われているが、挿絵を描いた実弟・小林泰彦さんの悪意により、作者にそっくりらしい。

誘拐されて一足先にオヨヨ島で幽閉されていた。

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大沢源之進

パパの父親。つまりルミの祖父。

俗世との関わりを絶って瀬戸内海の孤島・念仏島でひとり暮らしている変わり者。

優秀な科学者だったのだが、第二次大戦末期にあと残りネジ1本というところで原爆を完成させそうになった自分が怖くなり、表舞台から姿を消していた。

ルミとパパが立て続けに誘拐されたのは、彼をおびき出すためだった。

 

オヨヨ大統領

このシリーズの主人公。

世界征服を目論み、秘密組織スカンクを結成した。

源之進とはベルリン大学時代の同級生だが、成績不良で中退している。

世界各国を脅すために原爆を作り上げようとするが、やはりネジが1本足りないので、源之進に原爆を完成させるためにルミたちを誘拐した黒幕である。

 

ニコライとニコラス

白系ロシア人の二人組。

この二人に限らず、この本に出てくる外国人は全員日本語がペラペラ。

ニコライはやせ型。ニコラスは太目。

ルミの誘拐に失敗したかどでオヨヨから制裁を受けるが、ルミに助けられて彼女の味方になる。

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中島為五郎

テレビ局のディレクターをしているパパの友人。

「そっくりさん、ばんざい!」という人気バラエティー番組を手掛けている。

パパを探すため、源之進に会いに念仏島まで同行する。

 

ルドルフ

スカンクの一員で潜水艦の艦長。

元ドイツ帝国海軍将校。

椅子の中に入るのが趣味で、そこを艦長室にしている。

念仏島からルミと源之進をオヨヨ島に連行していった。

オネエ。

 

イッパチ

スカンクの一員。イタリア人。

オヨヨ島についてからの案内役で太鼓持ち。

ピエロの格好の上に着ている羽織を汚されると、たとえ大統領相手でも怒り狂う。

 

感想

古い。そして子供向け。

ということもあって、ギャグのノリがサムく感じたり古すぎて分からなかったり、文章もイマイチ上手くありません。

今ではコンプラ的にヤバい言葉がバシバシ出てくるので「これ、今の言葉にするならどう言い換えられるかな」と結構考えました。

こんな厳しめなことを書いてしまいましたが、キャラたちの個性は際立っているし、クルクルと状況が変わるのでスピード感があって楽しく読めます。

個人的にルドルフとイッパチが好き♡

続編にも出てきて欲しかったけど… ナムナム(-人-)

 

この本、元々は家族の物で、気づくと本棚にあったので読んでいました。

数十年ぶりの読み返しです。

続きの2作目「怪人オヨヨ大統領」と3作目「オヨヨ城の秘密」もあったのですが、このふたつは手放してしまったとのことで ( ;∀;)無念…

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2作目ではおじいさんが出てこない代わりに、探偵のグルニヨンとその助手チコとハーポが大沢親子の力強い味方になって大活躍しています。

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この本がきっかけで「吾輩はカモである」を鑑賞した懐かしい思い出があります。

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当時の流行のパロディは元ネタが分からないので、さすがにその辺りはキツいですが、ずっと楽しんで読み続けることができる作品です。

字がもう少し大きいと、もっと良かったんですけどね… 

こちらの小説もどうぞ

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