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「美女ありき」あらすじと感想【ネタバレあり】主演俳優たちも不倫愛

2022/07/06
 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

1940年公開。

イギリスの英雄・ネルソン提督とイギリス大使夫人エマ・ハミルトンの不倫愛という、史実に基づいたラブストーリーです。

演じるヴィヴィアン・リーローレンス・オリヴィエは、共に既婚者でしたが強烈に惹かれ合い、泥沼の離婚騒動を乗り越えてようやく結婚した二人です。

結婚して最初の共演作であり、ヴィヴィアン自身が「もっとも幸せだった頃」と語っていた時期に撮られました。

こちらも英雄として名高い、第二次大戦時 (この映画公開時) のイギリス元首相ウインストン・チャーチルが一番好きだった映画でもあります。

美女ありき(字幕版)

あらすじ

18世紀末、ナポリ王国にあるイギリス大使館に18歳のエマ・ハートが母親と共に訪ねてきた。

大使のウイリアム・ハミルトンの甥チャールズと結婚の約束をしているエマは、チャールズから1か月間ここに滞在し、語学や作法を身に着けるように、と言われてきたのだ。

チャールズは1か月後にエマを迎えに来る、と言っていた。

しかしチャールズから本当のことを聞かされていたウイリアムは、エマが実はウイリアムのところに厄介払いをされたのだということを告げなければならなかった。

嘆き悲しむエマにウイリアムは、どんな望みも叶えてあげるから、と言って二人は結婚した。

貧しい生まれでストリッパーで生計を立てていたエマなので、宮殿には連れていけない、と言われていたが、ナポリ王妃と親しくなるほどに出世した。

ある日、夫の執務室に行くと、港に着いたばかりのイギリス戦艦「アガメムノン」艦長ホレーショ・ネルソンが軍の派遣を要請していた。

少数しか用意できないというウイリアムに、食い下がるネルソン。

エマは、王妃に頼んでナポリ国王から全軍を差し出してもらう、とネルソンに請け負う。

ネルソンはエマに感謝して、すぐに出航していった。

 

5年後、どの港への寄港も許されず、兵糧が尽きてきたネルソンは苦境に立たされていた。

ナポリ近海で停泊していると、一隻の小舟がやってきた。

乗っていたのはエマ。

すべての港はアガメムノンに物資補給すること、という王妃直筆の命令書を持ってきたのだ。

片目と片腕を失っているネルソンの姿に驚くが、彼から多大な感謝を得る。

それからさらに2年後、戦勝に浮かれて宴を催すナポリ国王の元に、まだ戦争は終わっていないのだから気を引き締めるよう忠告するネルソン。

その宴に出席していたエマは、ネルソンの体調が悪そうなことに気づき、先回りして医者の手配をした。

崩れ落ちたネルソンは、エマの部屋で休養させてもらう。

3度も助けられたネルソンはエマに感謝以上の気持ちを持つ。

そしてエマもまた彼に惹かれるのだった。

 

感想

イギリス海軍を率い、強敵ナポレオンとの闘いに挑まなければならないネルソンは、重責を担っているため常に気が張っている状態です。

軍事のみならず交渉事や部下たちへの目配りなど、やることが山積しているなか、エマのサポートのおかげで窮地を越えられて心底ホッとしたことでしょう。

そういった実利で役に立つと同時に、エマの天真爛漫さは、戦いに明け暮れるネルソンの心を癒す役割も果たしたと思います。

実際のエマ・ハミルトンは何枚もの絵画のモデルになっているし、大使夫人になったあとも歌と踊りで周囲を魅了したといいます。

美人・癒し・実利… 最強です。

これでモテないはずありません。

ここまで完ぺきにモテの要素を持たれては、大抵の女性は太刀打ち出来ません。

物理的、そして精神的に男性のサポートをする女性は末永く愛されます。

男性が手放したくないからです。

どう考えても、自分自身の人生を好転させてくれるアゲマンであることは間違いない。

「相手の役に立つ」は振り向かせる秘訣ですね。

 

出会ったとき、すでにエマもネルソンも既婚者でした。

なので二人は不倫に走ったことになります。

海軍艦隊司令官であるネルソンは、妻が待つ故郷に滅多に帰ることがなく、既婚の意識も薄れていたのかもしれません。

そしてエマの夫ウイリアムは祖父くらい年が離れていました。

だからといって不倫は肯定されるものではありません。

二人とも離婚はしませんでしたが、それぞれの配偶者は傷ついています。

ウイリアムがそこにいるにも拘わらず二人並んで貴賓席でオペラを鑑賞するし、英雄として凱旋帰国したネルソンの傍に妻フランシスだけでなく愛人のエマまで立ちます。

これ見よがしにされれば互いの配偶者たちは心が粟立つのも当然です。

そのためウイリアムは、エマに遺産を遺しませんでした。

フランシスは家を出ていき、ネルソンの父もフランシスについて行きます。

二人きりの生活になったのも束の間、ネルソンはトラファルガー海戦に出陣し還らぬ人となりました。

困窮を極めたエマは、失意のままフランスの港町カレーに行きますが、そこで生活を立て直すことはできず飲酒に溺れ、万引きで捕まります。

牢屋の中でエマは、自分を援護して一緒に捕まった女性メアリーから「 (ネルソンが亡くなって) それからどうしたの?」と訊かれます。

エマは「何もないわ。それで終わり」と答えて映画は終わりました。

結局それ以降の人生は虚無の中を彷徨っていただけだったのかもしれません。

多くの人にかけた迷惑。傷つけた感情。失われた信頼。

不倫を貫くことは、こうした重い荷物を背負うことでもあります。

人を好きになることは仕方がないことではありますが、あまり甘くみないように、と警告しているようでした。

 

この記事を書くにあたって、ネルソン提督とエマ・ハミルトンについていろいろ調べてみました。

恥ずかしながら名前くらいしか知らなかったし、エマもモデルになった絵画は見たことがありましたが、そんな経歴があった人だとは露知らず…

ロンドンのトラファルガー広場で提督の像がてっぺんにある記念柱を見ましたが、まあ当たり前ですが高すぎて「見えねーよ!!」としか言えませんでした。

戦の歴史にあまり興味がない、というか歴史は戦に次ぐ戦でどれがどれだか分からなくて混乱しているので、正直ナポレオンだろうと織田信長だろうと「すごい人なんだねー (よくわかんないけど) 」としか感じないのですが、こうして一人一人の人物にスポットを当てたものだと興味が湧いてきます。

教科書では伝わらない、実際にその時代に生きていた、血の通った人たちであることを感じられるからかもしれません。

で、調べた結果の感想

 

「提督、すごい人っすね (・∀・) 」 

 

…語彙力……orz

 

結論: 調べようと調べまいとバカの感想は変わらない。

 

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