映画「探偵スルース」あらすじと感想【ネタバレあり】浮気はするけど寝取られはイヤ
ローレンス・オリヴィエとマイケル・ケインがダブル主演のミステリー作品です。
ジョゼフ・L・マンキウィッツ監督の遺作となりました。
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あらすじ
ミステリー作家アンドリュー・ワイクの広大な屋敷に招かれた美容師のマイロ・ティンドル。
彼はワイクの妻マーガリートの愛人だった。
そのことを直球で聞かれ冷や汗を流すティンドルだったが、ワイクは怒っていなかった。
むしろマーガリートの浪費やわがままに辟易しており、愛人のテーアに安らぎを見い出しているのだという。
しかしティンドルの経済状況は、とてもマーガリートを満足させられるものではないと指摘。
そこでワイクは、自分の宝石を盗むように持ちかけた。
売り飛ばせばティンドルの懐も潤うし、ワイク自身にも保険金が入ってウィンウィン。
そしてそれぞれの愛人と一緒に暮らしていけばいい。
そう言われ、ためらいつつも揺らぐティンドルに、ワイクは勢いのまま計画を強行する。
感想
ワイクの計画はすでに出来上がっています。
まず「泥棒といえば変装!」とティンドルを地下に連れていき、いろんな衣装を着させます。
タキシード仮面さまのような怪盗ルックを想像しましたが、ふたりが選んだのはピエロ。
しかもドタ靴のピエロ。
金田一少年の犯人みたいで、泥棒よりも殺人犯のほうが合ってる。
でもピエロ衣装を着た途端、ふたりとも「サーカスだー♪」と喜んで陽気にはしゃぎだします。
そしてワイクの計画通り、梯子を登って二階から侵入することになりますが「やだ怖い…」とうつむいたり、上手くガラスが切れなくて焦ったり、スマートに侵入できなくてシュン(´・ω・`)となったり…
やだピエロ可愛い♡
慣れないことさせられて可哀想にね~、とピエロに同情したくなりますが、スパルタのワイクは、次は妻の部屋を荒らせ、金庫を爆破するから宝石を獲れ、リビングでは格闘したことにするからここも荒らせ、と次々要求。
ティンドルももうピエロの仮面外して「え~」って感じで引いてます。
気の毒に…、と思いましたが、よく考えたら不倫男だった。
ピエロ姿でつい同情しちゃったけど、何気に鬼畜やんかコイツ。
と思い直したところで、実はワイクもそう思っていたんですね。
この泥棒計画は、実はティンドルを殺す計画でした。
妻への愛情はもうないし、愛人もいるけど、それでも妻を寝取られるのは我慢できない男心。
………そういうものなのか~。
同情はできんな。なんか、どっちもどっち。
元々は舞台劇で、物語はこの屋敷内だけで進行します。
そこで何度も二転三転するんだから上手い脚本ですね。
リビング中にある自動人形の不気味さもいい演出です。
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