映画「獄門島」あらすじと感想【ネタバレあり】依頼を果たしてないぞ金田一
角川映画の金田一シリーズ第三弾。
原作は東西ベストミステリーの国内編で2度に渡って1位を獲得している人気作品です。
そんな原作の犯人を一部変更する大胆な脚色をしています。
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あらすじ
昭和21年。
岡山県で足が悪いフリをしている復員兵に出会った金田一。
彼から獄門島への連絡船に乗れる船着き場を教えてもらう。
船着き場には、先に獄門島の住人である寺の和尚・了然、漢方医の幸庵、村長の荒木がいた。
島の象徴でありながら戦争で供出されていた釣鐘が島に返されたのだ。
感慨深く見守る彼らに、金田一は話しかける。
ここに来た目的は、復員兵だったが帰国の途上で還らぬ人となった島の有力者一族の後継者・鬼頭千万太の絶筆を了然に渡すためだった。
千万太から頼まれた友人・雨宮の代理でやってきている。
島に着くと、本鬼頭と呼ばれる広い屋敷に招かれる。
鬼頭家は本家 (本鬼頭) と分家 (分鬼頭) で跡目争いをしてした。
本鬼頭当主の与三松は精神を病んで座敷牢に入れられている。
彼の世話は姪の早苗が中心となってやっていた。
彼女の兄・一は、千万太と同様に徴兵されており、分鬼頭側の後継者である。
千万太が死んだ今、彼が生きていれば本鬼頭も彼が継ぐことになる。
珍しいお客さんが来ている、と聞いて姦しい三人姉妹が顔を覗かせた。
与三松と後妻・お小夜の間に出来た娘たちで、上から月代・雪枝・花子という。
三人はけたたましく騒いだ後すぐに出ていき、入れ替わりに下働きの勝野がお茶を持ってきた。
そこへ分鬼頭当主の儀兵衛の後妻・巴が現れた。
巴は、美男子の復員兵・鵜飼を手なづけており、彼と月代を結婚させて鬼頭家を掌握しようと画策する。
了然の計らいで金田一は寺に泊まらせてもらう。
布団の周りに広げてある枕屏風に、俳句が三つ書かれてあった。
達筆すぎて読めない。
金田一は雨宮から、千万太が絶命寸前に「自分が死んだら妹たちが殺される。助けてやってくれ」と頼んでいたと聞いている。
そのためにやって来たのだ。
しかし千万太の葬儀の夜、花子が寺の巨木から逆さ吊りにされた死体で発見される。
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感想
了然和尚のところにいる小僧さんの役、声優の池田秀一さんでしたね。
忘れてたけど、イケボで思い出しました。
シャ… シャア・アズナブル ふるふる_:(´ཀ`」 ∠):_
イケボに癒されながら、今回も猟奇連続殺人の行く末を見守ります。
三姉妹たちを助けるために来たはずの金田一ですが、結局全員殺されてしまって相変わらず役立たずな探偵です。
殺されないと面白くならないから仕方ないですけどね(;^ω^)
でも雨宮さんの依頼は、殺人事件の解決ではなく、三姉妹を救うこと、なはずなので依頼は大失敗。
それなのに探偵料はもらうと最後に言ってるので、さすがに「えーっ、ちょっとおかしくね?」とツッコんでしまいました。
金田一 金も身なりも ど汚い (季語なし)
季語といえば、この作品における意味違いトリック「キ違い」。
これがあるから、近年では映像化しにくくなっているそうですね。
たしかにヤバい文言だけど、トリックの使用にまで言われるとね~…
この映画ではまだ規制が緩かったため、そのまま使われているから、ちゃんと分かりやすくなってます。
獄門島のトリックは、この「キ違い」のほか、釣鐘が有名ですね。
ただ犯人1がリューマチで片手が使えない上に、犯人2は非力なはず。
テコの原理を応用したとはいえ、力が強い男性でも思いっきり持ち上げるのに苦労したあの釣鐘を、犯人ズが持ち上げる&死体隠すってやるの、無理があるんじゃないかしら、と思いました。
原作の通りの犯人なら筋力的に問題なかったんだろうけど、犯人を変更した弊害がこんなところに出ちゃいましたね。
釣鐘を 持ち上げるには 非力かな (またも季語なし)
とまあ、楽しくツッコミ入れながら面白く観れました。
今回は可愛い女優さんが多く出演しているので、前二作より華やかな印象です。
余談ですが、今この記事のURLを英語準拠に変更しようとして「gokumon-island」と入力したんだけど…
「ごくもんアイランド」
・・・なんか違う。
なんかコレジャナイ。
間違って ないはずなのに リゾート感 (先生、リゾートは夏の季語に入りますか?)
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