映画「ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール」あらすじと感想【ネタバレあり】
俳優イヴァン・アタルが、実際の妻シャルロット・ゲンズブールをヒロインに、監督・脚本・主演をこなしたフランス映画です。
共演にはテレンス・スタンプなどベテランの他、リュディヴィーヌ・サニエが少しだけ出演しています。
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あらすじ
35歳のスポーツ記者イヴァンの妻は、人気女優のシャルロットである。
職場では一目置かれるようになったが、街中では妻に注目が集まって誰からも気に留められない。
イヴァンの姉が妊娠し、シャルロットは子供が欲しいと望むが、イヴァンはまだ及び腰である。
そしてシャルロットは新作映画の撮影のため、イヴァンを残してロンドンに行く。
共演相手は大御所のジョン。
メディアのインタビューはどれもこれも「ジョンと共演する気持ちは？」ばかりでシャルロットはウンザリした。
さらに撮影が始まると、ジョンのセクハラじみた行動に戸惑う。
そんなことは露知らず、イヴァンは、シャルロットがジョンと浮気をするのではないかとヤキモキしていた。
ジョンの女性関係の乱れは有名だし、ラブシーンもあるからだ。
不安なイヴァンの焼きもちから、二人はケンカが絶えなくなってしまう。
シャルロットは、監督に「ヌードシーンは本当に脱ぐのではなく誤魔化してくれないか」と頼むが、頑なに拒まれてキレた。
他のスタッフも全員ヌードにならなければ脱がない！ と宣言。
楽屋で不貞腐れていると、本当に裸になったマネージャーが呼びにきて驚いた。
そしてスタジオ内では監督から下っ端まで、全員が裸になっており、シャルロットは観念してジョンとのラブシーンを演じる。
事情を知らないイヴァンは、仲直りをするためにロンドンまでやってきて、花束を持ってスタジオに入ってきた。
全員が裸の異様な光景に、イヴァンは度肝を抜かれる。
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感想
このスタジオのシーンが一番インパクト強いです。
それ以外は、とにかくイヴァンが、ずーーーーっとモヤモヤしているんですね～。
女優を妻にした宿命で気の毒とはいえ、他の男とのラブシーンや観客みんなに見られるヌードシーンが面白くないイヴァン。
それをからかう同僚もひどいけど、妻本人にケンカを吹っ掛けるのはいただけない。
根拠もなしに浮気を疑い、嫉妬とコンプレックスをさらけ出す器の小さい男丸出しに見えてしまいます。
だけどこれがリアルな夫婦像なのかもしれません。
美しく社会的ステータスも高い妻や夫は魅力的だし自慢にもなるけど、いつか自分は捨てられるのではないかという不安もあるし、単純に他の異性と仕事がらみでも触れてほしくない。
その面白くない気持ちを、相手にストレートにぶつけてしまうからケンカになってしまう。
そのシチュエーションは分からないでもないです。
言ってしまったからって状況が好転することなんて滅多にないということも、頭ではわかっているっていうのもね。
何せぶつけられた方も言い返しますから。
浮気してないのに疑われるのもイヤな気分です。
こんな感じのモヤモヤゴタゴタを、明るく軽い雰囲気で描いています。
ストーリー的に面白かったかと言われると微妙ではありますが、映画撮影やインタビューなどで俳優の仕事の大変さも描いているのが興味深かったです。
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