アニメ「ダンダダン」第7話で心が抉れました　泣きながら文化の違いや搾取の恐怖について考える

2024/11/19

2024/11/20

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駆け出しライターのポムりんごと申します。最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。英検準一級。TOEIC780。漫画やゲームも好きな完全内向型。家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

今期の秋アニメから「ダンダダン」を観始めました。

原作未読で第1話を観たときは、直球の下ネタに辟易して「これ見続けるの、どうしようかな～」と戸惑いましたが、エンディングで元気いっぱいに動く猫が可愛かったのと、ちょうど「ジャンプ＋」で全話無料キャンペーン中だったので読んでみて、見続けることにしました。

ストーリー面白いですね。

ようやく第5話でエンディングの猫が、中身ターボババアとなって登場してより楽しんで観ていましたが、第7話で、多少の覚悟はしていましたがその覚悟も超えてボロ泣きしてしまいました。

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アクロバティックさらさらの過去

怪異「アクロバティックさらさら」の生前を、原作からモリモリに膨らませて後半部分全部を使って描写。

彼女はおそらく20代半ば～30代くらいの女性で、3つの仕事を掛け持ちしているシングルマザーでした。

仕事の中には売春も含まれています。

幼い娘と安アパートでの二人暮らしですが、バレエを教えたり一緒にご飯を食べたり (カレーばかりなところに貧困と忙しさを感じます) それなりに幸せでした。

それでも可愛い服を着せてあげたい親心。

娘の誕生日にショーウィンドウにあった赤いワンピースを買ってケーキでお祝いします。

しかしそれが災いしたのか、押し入ってきたスジモンらしき男たちに暴行を受け娘が連れ攫われました。

必死に追いかけたけれど転倒し、絶望した彼女はビルの屋上に上り、バレエを踊りながら飛び降りて自死。

原作では雨でしたが、アニメでは満点の星空の下で舞います。

どちらの表現も美しい…

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考察・感想

はっきりした描写はないのですが、時代背景はバブル時期だと思います。

まだ暴対法や金利規制がなかった頃です。

彼女自身なのか、それとも登場していない夫 (彼氏) なのか分かりませんが、闇金に手を出してしまったのかもしれません。

とはいえ当時は大手の消費者金融会社も利息が高く、借金の返済が出来ずに自死した人もいるので闇金とは決めつけられませんが…

いずれにしろ、返済しても返済しても元金がなくならず利息が膨らむ一方、という形での借り入れだったのでしょうね。

だから彼女は仕事を3つも掛け持ちしていながら貧困から抜け出せなかった。

あのスジモンたちがやってきて娘を連れ去った理由が分からなかったのですが、あのくらいの子供は人身売買・臓器売買などに価値がある、という説を聞いて胸が悪くなりました。

母親として絶望した気持ちも、自分が娘を不幸にしたと自責する気持ちも、とても良く理解できて苦しくて仕方ありませんでした。

エプスタイン事件で、屋敷の中で行われていたことの写真を見てしまったことがあるのですが、まだ10歳にも満たないような少女が、大人が身に着けるようなセクシー系下着姿 (こんなのに子供用サイズがあることにも衝撃だった。製作した会社やデザイナーにモラルはないの！？) で腹の出たオッサンの前に立たされているのに衝撃を受けたのは少し前。

今回の話であの写真を思い出し、子供が搾取されるのはいつの時代にもどこの国でもあるのだと思って、それも辛くて本当に涙が止まりませんでした。

実は原作では「ツラい…」と思いつつ、泣くまでは行きませんでした。

でもアニメでは、作画・演出・音楽・演技…　すべてが嚙み合って、切なさに耐えられなかったです。