映画「ゴッドファーザー Part.2」あらすじと感想【ネタバレあり】誰も彼もが企んでいる
前作から2年後の続編です。
前回マーロン・ブランドが演じた役の若い頃をロバート・デ・ニーロが演じました。
若かりし頃の父と現在の息子をクロスカッティングで追っていく手法を取っています。
今回はアクターズスタジオ養成所を設立したリー・ストラスバーグが登場。
パチーノもデ・ニーロもこの人の薫陶を受けている、何気に凄い人。
約3時間半もあるので途中でインターミッションが入ります。
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あらすじ
1901年。
シチリア島コルレオーネ村で暮らしていたヴィトーは、両親と兄をマフィアのドン・チッチオに殺された。
まだ9歳だったが、後の復讐を恐れたチッチオはヴィトーの命を狙う。
地元の住人たちの助けでヴィトーはニューヨークまで逃げ延びることができた。
1917年。
イタリア系マフィアのドン・ファヌッチが同じイタリア人から金を奪っていることを知る。
結婚していたヴィトーは、個人経営の食料品店で働き慎ましく暮らしていたが、その店からもファヌッチは金を要求していた。
さらにファヌッチが自分の甥をその店で働かせるためヴィトーは解雇されてしまう。
仕事を探しに外出したところ、先日荷物を預かってくれと押し付けてきた隣人から声をかけられた。
クレメンザと名乗る隣人が押し付けた荷物は数丁の拳銃だ。
この男が金持ちの家に入り込んで絨毯を盗むのをヴィトーは手伝わされる。
1958年。
ヴィトーの三男マイケルの息子アンソニーの聖餐式が祝われた。
今マイケルが拠点にしているのはラスベガスである。
来賓には上院議員ギーリーが招かれスピーチを行なった。
大学に多額の寄付金を出したマイケルたちを褒め称えるスピーチだったが、執務室に入ると一転。
ギーリーはホテル経営の許可と引き換えに、売上の数パーセントの支払いを要求してきた。
移民系マフィアを忌み嫌っているギーリーは、ファミリーのことも悪し様に言ってマイケルの不興を買う。
マイケルはギーリーの要求を突っぱねた。
そして今ニューヨークは、亡くなったクレメンザの縄張りを幹部のフランクが継承しているが、ブロンクス地区の縄張り3カ所をロサト兄弟に譲る約束を生前にしていたという。
それを不満に思っているフランクがマイケルに訴えるが、逆に窘められる。
ロサト兄弟は、マイケルがカジノ経営権を持つために協力を申し出たユダヤ系マフィアのドン・ロスの部下なのだ。
宴が終わり寝室にいたマイケルは、外からの激しい一斉掃射を受ける。
彼も妻のケイも無事だったが、襲撃者は分からず、裏社会を嫌うケイからも非難の目を向けられる。
マイケルは側近のトムに後のことを任せ、すぐにマイアミにいるロスの元に向かう。
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感想
1回観ただけでは、ちょっと人物関係とか仕事内容とかが分かりづらくて難儀しました (;´Д｀)
強面のオジサンがいっぱいで、誰が誰やら…
そんなわけで2回観る！
3時間半×2 けっこうしんどい。
でもその甲斐あって2回目でだいぶ理解できました。
どいつもこいつも画策しすぎていて難しいのよー！ (怒
プリーズ・馬鹿に易しい話。
前作からは2年しか経っていませんが、物語上では12年ほど経っています。
マイケルも「マフィアのドン」がすっかり板についてきました。
逆にヴィトーさんは「ドンなんてそんな、とてもとても…」というような子ども時代から始まります。
前作初期のマイケルのように、堅気の仕事で頑張るぞい☆ という好青年臭をプンプンさせますが、盗んだ絨毯で走り出すリフォームし、ファヌッチ殺して感謝され、意地悪家主を脅しておばあさんを救け、見事にマフィアのドンの風格を身に付けました。
シチリアに戻ってチッチオも倒します。
そして「前作に続く」になるわけですが…
前作の続きを生きているマイケルは、風格こそ上がりましたが、マフィア同士の生き馬の目を抜く争いの中、大事にしていたはずのファミリーが崩壊していきます。
ポーカーフェイス気取るけど、たぶんライフはどんどん削られていっていっぱいいっぱいだったことでしょう。
コニーはヘンな男と結婚すると言い張ってケンカになるし、フレドには裏切られるし、ケイは離婚して出て行ってしまうし…
部下にしたっても、フランクとは敵対になってしまい、ロッコも死亡。
信じられるのはトムだけ。
受難続きとしか言いようがありません。
裏切り者のフレドとは絶縁した上に、母が亡くなったのを契機に殺してしまいました。
非情になればなるほど孤独になっていくマイケルは、家族の仲が良かった頃に思いを馳せます。
強がっていても、まだヴィトーの背中を追い彼を必要としていたのでしょう。
自分がドンになっても、偉大なドンだった父に追いつけず、フレドを殺したことに罪悪感を持っていたのかもしれない、と思いました。
家業がマフィアだったこと。その才覚があったこと。
それゆえの哀切が漂うラストでした。
初見では取っつきづらかったけれど、面白かったです。
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前作はこちら
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