映画「何かいいことないか子猫チャン」あらすじと感想【ネタバレあり】
ウディ・アレンが脚本と出演を兼ねたドタバタ艶笑コメディです。
モテモテのイケメン主人公をピーター・オトゥールが演じ、ロミー・シュナイダーがコミカルな演技でヒロインを務めます。
エキセントリックな精神科医役のピーター・セラーズは代表作「ピンクパンサー」シリーズのクルーゾー警部に匹敵する面白キャラ。
「ピンクパンサー」で夫婦役のキャプシーヌと息の合った演技を見せます。
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あらすじ
妻とケンカばかりしている精神科医フリッツの元に、新しい患者がやってきた。
ファッション誌の編集長をしているマイケルの悩みは、女性関係について。
女性教師を陥落させた12歳の頃からとにかく周囲の女性にモテるマイケル。
今も職場は美人だらけで、彼女たちから色目を使われマイケルもそれに応える。
そんなチャラ男だけど、彼の本命は同じアパートの下階に住んでいるキャロルだけ。
交際は順調だけど、最近結婚を迫られるようになって困っている。
自虐風自慢を聞かされて面白くないフリッツは、今度のグループセッションに参加するように伝えてマイケルをさっさと帰らせた。
その夜、友達のビクターが衣装係として働いているストリップクラブに足を運んだマイケルは、客として来ていたフリッツと再会。
一緒のテーブルに座り、フリッツが実は患者のひとりルネに恋していることを聞かされる。
そして舞台では、リズというストリッパーが登場。
マイケルの好みにどストライクの彼女を上手く口説き落として、彼女の部屋に行くことに成功した。
しかし自殺癖のある彼女は、鎮静剤を飲んで昏倒し、救急搬送されていった。
一方、閉店後のストリップクラブでは、ビクターがキャロルを連れ込んでいた。
実はビクターはキャロルのことが好きなのだった。
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感想
昭和テイストが満載のドタバタぶりです。
ドリフのコントに爆笑していた世代には刺さると思います。
観ている間、ずっとクスクス笑ってしまいました (≧▽≦)
ウディ・アレンはこの後みなさんご存知のとおり監督業にも乗り出して、作品もどんどん洗練されたものになっていくのですが、この頃はまだ粗削りな部分もあって若い勢いが爆発しています。
オープニングからエンディングも含めて全体的にオシャレな雰囲気があるけど、どこか泥臭さも感じるのはそのためかもしれません。
特にクライマックスのゴーカートでみんな逃げるシーンなんて、牧場に入り込むわ市場に突っ込むわ、ほんとに泥まみれ。
ベタなお笑いを畳み掛けてきます。
これ絶対アメリカ人が好きなヤツだわ。
結婚には及び腰だけど本音はキャロル一筋のマイケル。
なのにプレイボーイ生活が長すぎて、どうしても女性が近づいてきてしまいます。
リズのほか、フリッツの片思い相手ルネも、突然空から降ってきたボンドガールもマイケルに一目ぼれしてご執心。
そこにフリッツやビクターたちも交えて、ホテル「シャトー・シャンタル」で繰り広げるハチャメチャぶりはすごいです。
部屋の名前にそれぞれ歴史上有名な愛人の名前をつけている、いかがわしい上に郊外のホテルなのに何故かキャロルの両親まで泊ってる。
コメディ映画ならではの意外な偶然。
ちなみにマイケルの部屋は「デュ・バリー」です。
普段の宿泊者はやはり、お忍び不倫デートや同性愛デートのカップルが多いようで…
経営のアイディアとしては面白いし需要もあるな、と感心しました。
いつの世もシモ関係は経済を回すなぁ… (*´Д`)
こんなホテルのせいか、乱交パーティーが開かれていると勘違いした人たちまで押しかけてきます。
そのため警察がやってきてゴーカートで逃げることに。
かなり荒唐無稽なんだけど、元気いっぱいに逃げ回る様子が楽しくてずっと見ていられます。
暗さがまったくない作品なので、カラッと明るい気分になりたいときにオススメしたい映画でした。
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