映画「七人の侍」あらすじと感想【ネタバレあり】少年漫画の原形っぽい映画の教科書
世界的な評価も殊更高い、黒澤明監督の代表作です。
ジョージ・ルーカスはじめ影響を受けた映画監督は数知れず。
三船敏郎さんの知名度も世界中に広がりました。
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あらすじ
戦国時代。
相次ぐ戦乱で、落ちのびた野武士たちが徒党を組んで村を襲い、百姓たちを恐怖に陥れていた。
泣いてうずくまる村人たちに、村の若者・利吉は「野武士と戦おう」と声をかけるが、彼らは尻込みするばかりである。
そこで村の長老に相談にいくと「侍に守ってもらおう」という。
報酬は飯をたらふく食わせること。
貧しい百姓が用意できるのはそのくらいだった。
利吉ら4人は町まで行き、さまざまな侍に声をかけるが、悉く断られる。
数日たったある日、子供を人質にした立てこもり事件が起こる。
利吉たちが野次馬と一緒に成り行きを見守っていると、島田勘兵衛という侍が見事な手際で犯人を討ち、子供を救出した。
感銘を受けた利吉が声をかけようとすると、その前に年若い侍・勝四郎が勘兵衛に弟子入りを乞う。
利吉は、今度こそ、と駆け寄るが、次は変な浪人に邪魔をされる。
諦めない利吉は、勘兵衛が去る前に話を聞いてもらうことが出来た。
はじめは断る勘兵衛だが、百姓たちが自分の食い扶持を減らしてでも侍に腹いっぱい食べてもらおう、と我慢しているのを知り、了承した。
勘兵衛と勝四郎の協力を得て、彼らを入れて侍を6人集めることができた。
出立する前夜、同じ宿に泊まる男が新たな侍を連れてきた。
先日の変な浪人だった。
なぜか菊千代という幼名を名乗る彼を、勘兵衛らは仲間にするつもりはなかったが、道中ずっとついてくる。
こうして七人の侍たちが、村を野武士から守るために戦うことになった。
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感想
3時間半と言う長さに、ちょっと躊躇してしまったのですが、見始めると面白くて止まらなかったです。
仲間集め → みんなで戦闘準備(修行) → 決戦
という流れは、少年漫画のひな型を作ったんじゃないでしょうか。
王道が心地いい。
キャラクターの掘り下げも完ぺきですね。
特に菊千代はお笑い担当でありつつ、泣かせるキャラ。
アホぶりに何度も笑わせつつ、最期は腹部に銃撃を受けながらも力を振り絞って敵の大将を討ち取る熱血漢。
少年漫画の主人公らしい漢です。
そんな菊千代とは対照的な、落ち着いた大人の勘兵衛や久蔵がまたカッコいい。
勝四郎がキラキラした目で憧れるの、分かります。
彼らが命がけで戦う雨中の決戦シーン。
泥濘に足をとられながら、泥の水飛沫をあげてコーナーを回るように走らせる撮り方のカッコよさよ…!
弓や銃の飛び道具に苦戦しながら、刀や竹槍を手に走り回る迫力に息を呑みました。
これは確かに「映画の教科書」です。
娯楽アクションのすべてが詰まっていると思います。
ただちょっと、う~ん、となったのは、ヒロイン志乃の描き方ですかね…
いつもウエンウエン泣いている (しかも長い) だけで、正直魅力がない。
利吉の奥さんが、すごく妖しくて色っぽくて印象に残ったから余計に志乃の子供っぽさが気になりました。
髪を洗っている姿はキレイだったから、もったいない。
このヒロインの弱さも含めて、昔の少年漫画みたいだな、というか少年漫画に多大な影響を与えたんだな、と感慨深いものがありました。
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