映画「きみに読む物語」あらすじと感想【ネタバレあり】一緒に逝こうよ
ニコラス・スパークスのベストセラー小説を、ニック・カサヴェテス監督で映画化しました。
主演はライアン・ゴズリングとレイチェル・マクアダムス。
監督のお母さんジーナ・ローランズが、ジェームズ・ガーナーと共に主要人物を演じます。
他、サム・シェパードやジェームズ・マースデンなども顔を揃えました。
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あらすじ
高齢者施設の窓から外を眺める老婦人の元に、デュークという老人がやってきた。
彼は物語を読み聞かせるために頻繁に訪れている。
今日は1944年6月の出来事から話し始めた。
のどかな田舎町シーブルックでお祭りが開催された。
移動遊園地が設置され、材木業に従事している青年ノアはそこでアリーという17歳の少女に一目惚れする。
ノアと違いアリーはお金持ちの娘で、シーブルックには休暇で訪れていた。
ノアのアプローチを最初は煙たがっていたアリーだったが、彼の明るさと強引さに次第に惹かれていく。
正反対のふたりは反発し合いながらも互いの好意は募る一方だった。
しかしアリーの両親はふたりの交際にいい顔をしなかった。
ある日、ノアはアリーをボロボロになった空き家がある農園に連れていく。
いつかこの家を買い取ってふたりで住めるように改築する、と夢を語った。
アリーも一緒にリフォーム案を出して夢が広がるうち、体の関係を互いに求めた。
だが上手くいかないうちにノアの同僚フィンが慌ててやってきて、アリーを探して両親が警察まで呼んだ、と聞いてふたりは慌ててアリーの家に駆けつける。
アリーの両親はふたりを引き離すため休暇を切り上げ、アリーを連れてシーブルックから去ってしまった。
ノアは1年間、毎日アリーに手紙を送るが彼女の母親が隠ぺいしていたため、アリーからの返事はなかった。
そしてアメリカもついに対ドイツに参戦。
従軍したノアは、フィンの死を目の当たりにする。
一方、大学生になっていたアリーは、ボランティア看護師に志願。
そこで負傷していたロンという男性と知り合い、怪我が治った彼と付き合い始める。
感想
身分違いの恋だったり、ひと夏の経験だったり、戦争が始まったり…
全部ひっくるめて、ありがちなストーリーかなぁ、と少し冷めた目で観ていました。
老婦人がアリーであることも見当つきます。
そしてデュークはノア。
途中の子どもたちの訪問でアリーが認知症であること、デュークはアリーと結婚したノアであることに気づかされます。
デュークは入所の必要はないのに、アリーの傍にいるために一緒にホーム暮らしをしていると知り、ありがちなストーリーながらも “愛の深さ” というテーマに真正面から真摯に取り組んでいる印象を受けました。
何度忘れられても、何度でも二人の思い出の物語を読み聞かせる。
思い出してもまたすぐに忘れられる。
まるで穴が空いたバケツで水を汲むかのように徒労感が募る作業でありながら、それでもあきらめないデュークの優しさが沁みます。
だけどデュークの命も永遠ではなく…
細々と余命を引き伸ばしながらアリーの傍についていましたが、やはり寿命には勝てないと悟った時、アリーもまた彼がノアだと思い出して「一緒に死ねたら」と願います。
心中や事故ではなく夫婦が同時期に亡くなると「ああ、このふたりは本当に運命の相手だったんだな」と思うことがあります。
アリーが同時の死を望むのも当然かと思いました。
だけど、記憶を戻したアリーがデュークを激しく攻撃するシーンがあったため、ラストの後味はあまり良くありませんでした。
ノアの一途な献身は心を打つのですが、肝心のアリーが若い頃も含めてちょっと攻撃的であまり好感が持てない人物像だったせいかもしれません。
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