映画「ロッキー」あらすじと感想【ネタバレあり】掴め!アメリカンドリーム
1976年公開。
無名ボクサーが一夜にして有名人になる物語を書いて、その人物を演じて自分自身も無名の俳優から一躍メジャーに躍り出たシルベスター・スタローンの代表作です。
続編をいくつも制作しているライフワーク作品でもあります。
このフィクションでもリアルでもアメリカン・ドリームを体現した有名作品に、何十回も視聴しては胸を熱くしているファンが大勢いることと思います。
ボクシングに詳しくなくても、ヒューマンドラマとしても優れているので、あらゆる層をトリコにする魅力に溢れた作品です。
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あらすじ
鳴かず飛ばずの無名ボクサーのロッキー・バルボアは、場末のリングでのファイトマネーだけでは生活できず、高利貸し屋の取り立て代理人の仕事もして糊口を凌いでいた。
そんなヤクザな生き方を、所属するボクシングジムのトレーナー・ミッキーは苦々しく思い、たびたび苦言を呈する。
鬱屈した気持ちを抱えるロッキーだが、友人ポーリーの妹・エイドリアンと付き合いたいと思っていた。
彼女が働いているペットショップに毎日顔を出し、冗談を言って笑わせようとする。
しかし内気すぎるエイドリアンは、ロッキーのどんな冗談にも笑うことなく、目を伏せるばかりだった。
それでもメゲないロッキーだけれど、ついポーリーにグチをこぼしてしまう。
お金のために高利貸しと縁を切らず、トレーニングもろくにやらないロッキーを見限ったミッキーは、ついにロッカー内の彼の荷物をズタ袋に詰め、代わりに有望なボクサーにロッカーを使わせる。
実質上の “追い出し” だった。
感謝祭の夜、なかなか首を縦に振らないエイドリアンを、ポーリーの力を借りてデートに連れ出すことに成功。
スケートリンクを10分だけ貸し切りにしてもらい、滑りながら互いの話をする。
そして怖じ気づくエイドリアンを部屋に入れ、ふたりは付き合うことになった。
一方、建国200周年記念イベントのタイトルマッチを行う手筈が整っている世界チャンピオン・アポロは、当初予定していた対戦相手の負傷により、エージェントと共に代わりの相手を探していた。
自分と互角に戦えるボクサーは、皆スケジュールが合わない。
このままではイベント開催が危ぶまれる。
そこでアポロは、あえて格下のボクサーを自分に挑戦させてアメリカン・ドリームを見させてやろう、と提案した。
そして指名されたのはロッキーだった。
“イタリアの種馬” というニックネームをアポロが面白がったからだ。
思いがけず降ってわいた千載一遇のチャンスにロッキーは奮い立ち、ポーリーや、一度はロッキーを見捨てたがトレーナーを申し出てくれたミッキー、そしてエイドリアンに支えられて、来たる大舞台のためにトレーニングを開始する。
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感想
ゴロツキのような生活に落ちぶれているロッキーですが、根は優しい人物です。
近所に住む、知り合いのティーンエイジャーの女の子が、半グレ集団とツルんでいる姿を見て、彼女の腕を取って強引に家に帰らせます。
その際、汚い言葉遣いで罵ってくる彼女に、ロッキーは「言葉遣いが汚い女は尊敬されない。誰からも相手にされなくなって、そのうち“売春婦”って呼ばれるようになるんだぞ」と諭しました。
反抗期真っ盛りの女の子は聞く耳を持ちませんが、彼女の人生を落ちぶれさせたくないロッキーの気持ちが伝わるシーンです。
たしかに言葉遣いの悪さは、転落人生の一歩目になると思います。
女性に限らず男性でもですが、「~じゃねーか」「~だろうが」などの言葉は、攻撃性が感じられ、使う人に対して距離を取りたくなるのが現実です。
中学生・高校生くらいの頃は、それがカッコいいと勘違いしてしまい、イキがって良くない言葉遣いをする子たちは結構います。
しかし一度身に着けてしまった習慣は、大人になってもなかなか治らず、気をつけていてもふとした瞬間にそういった言葉遣いがポロリと出てしまい苦労することになります。
…私がそうなんですが(-_-;)
ブログでもしょっちゅう、やらかしてますね(;・∀・)反省☆←絶対してない
言葉遣いが悪い人は、それだけで周囲から軽く扱われるし、良い印象を持たれません。
ロッキーの指摘通り、尊敬されるなんてことも皆無です。
三つ子の魂百まで、と言いますが、若い時に身に着けてしまった良くない習慣は、なるべく是正するようにしていきたいですね。
もうこの年齢までそれで来てしまったから無理だ、と言う人もいますが、年齢を言い訳にして努力をしないのは、それはそれでこの先の人生を損しているんじゃないか、と私は考えてます。
直す意志があれば、何歳になっても取り返すことはできる、と信じています。
ただ、言葉遣いが綺麗でも、心映えがあまり美しくない人がいるのも事実。
どちらかというと心のほうが大事だと個人的には思いますが、できれば両輪回していけたらいいですね。
感謝祭でやっとエイドリアンとの初デートに漕ぎつけたロッキーですが、お金もあまりない中、奮発できたのはスケートリンクを10分だけ貸し切りにしてもらったことだけでした。
その後はすぐに自分のアパートに彼女を招き入れます。
初めての男性の部屋にモジモジするエイドリアンを結構露骨に誘い “イタリアの種馬” の本領を発揮します。
展開早えーよ!( ゚Д゚) ←言葉遣いの悪さの本領発揮
こちらはフィクションなんでお付き合いすることになりますが、現実では最初のデートでいきなり男性の部屋に行くことは “遊びコース” まっしぐらになってしまう危険な行動です。
簡単に手に入る女性は大事にされないんですよ。
このシーンは鵜呑みにしてはいけません。
どんなにイタリアの種馬がいいカラダしてようが、魅力的な口説き文句を言ってこようが、最初のデートではお宅訪問は避けてください。
飽きられるのを速めてしまいますから。
アポロとの対戦が決まったロッキーは、高利貸しに事情を話して取り立ての仕事を円満に辞職。
試合に向けてトレーニングに打ち込みます。
試合当日まで日数があまりない上、相手は世界チャンプ。
どう考えてもロッキーに勝ち目はありません。
しかしそれでもロッキーは、考えうる限りのことを全部消化するかのように密度の濃いトレーニングを積んでいきます。
勝てるとは思っていません。
ただ「試合終了のゴングが鳴っても立っていられたら、俺はただのゴロツキじゃないことを証明できるかな」という思いからでした。
大きな勝負を前にすると、その準備として、やれると思うことは全部やろうとがむしゃらに頑張りますね。
それは終わったときに悔恨を残さないため。
目標は勝つためではなく、一皮むけた自分になるため、なのだと思います。
オーディションに落ち続け、転職を繰り返しながらも自分を信じ続けていたスタローンの気迫がビシバシ伝わる熱い作品です。
モハメド・アリ対チャック・ウェプナーの実際の試合で受けた感動をそのままに3日で脚本を書き上げ、自分が主演することにこだわり、削られた製作費を家族にも協力してもらって節約しまくって、何がなんでもこの作品と自分自身を世の中に出す、という気持ちを観ているこちらも素直に受け取れるから、画面の中のスタローン=ロッキーを純粋に応援する気持ちになります。
いい意味で泥臭いところが、観ている人たちの現実とリンクしやすく、行動する勇気を教えてくれます。
アメリカン・ドリームの実現は、行動なくして在りえません。
夢の実現ではないけれど、この映画のテーマ曲をBGMにして、とりあえず運動してみようかな、と思いました
(座りっぱなしで体が重くて……)
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