映画「追いつめられて」あらすじと感想【ネタバレあり】ラストのどんでん返しが全て
1987年に公開されたケビン・コスナー主演のサスペンス映画です。
1948年の映画「大時計」をリメイクした作品で、舞台を米国防省にしてあります。
共演はジーン・ハックマン。
地位による強さを虚勢で見せている男の弱さを、メリハリのついた演技で上手く表現しています。
殺されるヒロインをショーン・ヤングが演じました。
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あらすじ
ペンタゴンからわずかに離れた建物の一室で、海軍中佐のトム・ファレルは尋問を受けていた。
二人の男たちの質問にタバコを吸いながら気怠そうに答えるが、回りくどさが面倒になって、ファレルはマジックミラー越しに向こう側にいる人物に出てくるように要求した。
半年前。
ファレルは軍内部のパーティーに出席した。
大学時代の同級生スコット・プリチャードの紹介によって、デヴィッド・ブライス国防長官と挨拶ができた。
プリチャードはブライスの秘書なのだ。
長官に紹介してもらうという目的を果たしたファレルは一息ついてパーティーの雰囲気を楽しむ。
そこで彼はパートナーと同伴していない美女スーザンに声をかけた。
その夜のうちに男女の関係になり、ふたりは付き合うことになった。
彼らの仲を知っているのは、初日に部屋を貸してくれたスーザンの友人ニーナのみ。
しばらくしてファレルにフィリピン行きの任務が下りた。
その途上で大しけとなり、仲間がロープに絡まって甲板から海に逆さ吊りになってしまう。
ファレルは決死の覚悟で仲間を助け、この行動が英雄視されて新聞でも大々的に報じられた。
マニラでもチヤホヤされ、一度スーザンに電話を入れる。
しかしファレルがいる場所が騒がしかった上、スーザンには都合の悪いタイミングだった。
彼女はファレルの声を聞いてすぐに電話線を抜いた。
家にはブライスがいる。
スーザンは、ファレルと出会う前からブライスの愛人だったのだ。
帰国すると、新聞の報道を受けて、ブライスから彼の直属の部下になるよう任命された。
プリチャードも一緒に働けることを喜んでくれている。
順風満帆に気を良くしたファレルは、休暇にスーザンを連れて遠出する。
ハーバーで大枚はたいてオーナー所有の大型ヨットをレンタルして洋上デートなどリゾートを満喫する。
旅行から戻りスーザンの家に泊まるつもりだったが、彼女宛てにブライスから電話がかかってきた。
これから来る、という。
すでにブライスとの関係をスーザンから聞いていたファレルは、自分とのことをブライスに伝えてほしいと願っていた。
しかしスーザンは時期尚早と見て、ファレルを追い返す。
裏口から出たところでブライスが玄関に向かうのを見たファレルは、佇んでジッと彼を見つめる。
見られていると気づいたブライスもファレルに顔を向けるが、ブライスからはファレルの顔が見えなかった。
ブライスは気にせずスーザンの家に入る。
そしてスーザンが他の男と付き合っていると知り、激昂したブライスは彼女に暴力をふるった。
殴られた勢いで二階から転落したスーザンは死亡した。
動揺したブライスはプリチャードに連絡を取る。
プリチャードは冷静に、この殺人の犯人はスーザンが現在つきあっている男に仕立てようと計画する。
しかもその男は、都市伝説のような存在であるロシア側スパイ“ユーリー”である、というでっち上げも加えることで、FBIなどを介入させずにペンタゴンだけで捜査することができる。
そしてこの捜査の指揮権をファレルに任せた。
こうしてファレルは、自分で自分を捜査しながら潔白を証明しなければならない状況に陥ってしまう。
感想
この映画はもうね、ラストのどんでん返しの一点に尽きるんですよね。
ここに集約させるためだけに作られた作品なんじゃないか、と思うくらいです。
リメイクなので元ネタの映画があるのですが、このラストの違いを見せたくて舞台設定を国防総省にしているんですね。
(元ネタのほうは出版社が舞台)
というのも、ロシアのスパイ “ユーリー” の正体が最後に判明するんです。
これがね、まさか…! だったんですよ。
冒頭のシーンは実はラストシーンでもあるんです。
この仕掛けが上手くて、本当にここが撮りたくて1本映画作ったんだな、と。
で、結構余計なシーンが多い(;^ω^)
ラストの衝撃を大きくすることに作り手側の意識が集中しちゃってるから、途中でダレそうになるというか、場面の引き算が上手く出来てない感じがしました。
ムダにセクシーなシーンが多いよ… (/ω\)
ファレルとスーザンが本当に愛し合っていた、というのを演出したかったんだろうけど、イチャイチャがクドくて睡魔が襲ってきましたわ。
スーザンが死んでからも、ニーナが狙われていると分かってムダにカーチェイスを挿入して派手な場面を作るし。
修理中の車に無理やり乗り込んで、カラーコーン吹っ飛ばして強行突破とか…
そこまでしなくていいだろ、とツッコミたくなりました。
話の筋自体はシンプルだから、いろいろ肉付けしないといけないのは分かるけど、もうちょっと短縮しても良かったと思います。
この映画、クレジット表記はされませんでしたが、実はブラピのデビュー作です。
物語中盤にある2回目のパーティーのシーン (ここも正直言ってムダ) で、アダモステのような民族舞踊の余興をケビン・コスナーの隣で見て笑っている青年がブラピでした。
笑い声も拾われていますが、よくここから大物になったな~
人に歴史あり(・∀・)
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