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映画「ライフ・イズ・ビューティフル」あらすじと感想【ネタバレあり】

 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

イタリアのコメディアン、ロベルト・ベニーニが監督・脚本・主演をこなした感動作です。

カンヌをはじめアカデミー賞やセザール賞などでも多くの分野で受賞しており、ベニーニの代表作にあたります。

ヒロインを、ベニーニの妻ニコレッタ・ブラスキが演じました。

「オール・アバウト・マイ・マザー」のマリサ・パレデス、「荒野の七人」のホルスト・ブッフホルツなども出演しています。

 

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あらすじ

1939年。

ユダヤ系の陽気な男グイドは、詩人の友人フェルッチョと共に都会のアレッツォにやってきた。

叔父の紹介でホテルの給仕の仕事に就いたのだ。

しかしグイドは書店を開こうと考えていた。

ホテル住まいの叔父の家に住まわせてもらい、市役所で開業の手続きをしようとするが断られてしまう。

その帰り道、アレッツォに来る途中で出会った女性ドーラと再会。

一目見た時から彼女に惹かれていたグイドは、偶然に感謝した。

ホテルに初出勤し、給仕長の叔父の指導で仕事を習う。

仕事に慣れた頃、ホテルに長期で逗留しているドイツ人医師レッシングとは、なぞなぞを出し合うくらい親しくなっていた。

アプローチの甲斐あってドーラと結婚したグイドは、ジョズエという息子にも恵まれ、念願の書店経営も実現。

幸せな数年を過ごし、ジョズエの誕生日当日。

ドーラが母を迎えに行っている間に、グイドとジョズエはドイツ軍に連行され、収容所行きの汽車に乗せられる。

 

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感想

明るい映像。イタリアの街並み。素朴でポップな音楽。

そこに陽気なイタリア男のグイドがドタバタ走り回る。

スラップスティック・コメディのような前半から、後半は収容所での重苦しい場面に変わります。

汽車に乗る前、トラックで駅まで運ばれるグイドとジョズエ。

他の乗客たちの中には叔父もおり、みな自分たちの運命を知っているので暗い表情をしています。

ただ一人状況がわからない幼いジョズエだけが「早く帰ろうよ」と無邪気に言うなか、グイドは持ち前の明るさでジョズエにホラを吹き続けました。

誕生日の旅行だとウソをつき、収容所に着いてからは「ゲーム」をしている、と言ってジョズエに不安を抱かせないように必死に配慮します。

ママに会いたい、泣き言を言わない、など我慢することでポイントを稼ぐゲームをみんなでしている最中なんだ、というウソです。

不安を口にすれば、それが周囲に伝播して余計暗い気持ちになる。

グイド自身、押しつぶされそうになっているであろう中、ジョズエを守るという使命のために奮い立っているようでした。

本当に強い人というのは、どんな状況でも心が折れないグイドのような人なのかもしれません。

ドーラもまた、夫と息子を追って収容所行きの汽車に自ら進んで乗り込みました。

過酷な生活が待ち受けていることを分かっていながら、愛する人たちの傍にいるために果敢に挑んでいく。

彼女もまた強い人です。

でも… ドーラがいなければグイドはジョズエだけを連れて逃げられたんじゃないかとも思います。

彼女を捜しに行ったことでグイドは見つかり射殺されました。

殺される前、ジョズエが隠れているゴミ箱の前を通るときでさえ明るくふるまうグイド。

彼の家族への愛の深さと精神的な強さが印象に残ります。

自分たちがどれほど危険な状況にいたのかを、決してジョズエに悟らせなかったグイドは、理想的な父親像だと思います。

父の偉大さにジョズエが気づいたのは、大人になってからでした。

人の強さ、家族の絆を描いた良作です。

 

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