映画「下妻物語」あらすじと感想【ネタバレあり】群れないふたりの最強タッグ
嶽本野ばらさんの原作小説を、「嫌われ松子の一生」の中島哲也監督が脚本も担当して映像化しました。
深田恭子さんと土屋アンナさんの主演で描く青春ガールズ・コメディです。
深田さんの身内役に宮迫博之さん、樹木希林さん、篠原涼子さん。
阿部サダヲさんが二役を演じ、他にも濃ゆいメンツが揃っています。
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あらすじ
ロココ調時代のフランスに憧れている女子高生・竜ヶ崎桃子。
アパレルブランド Baby, the stars and shine bright (略称・ベイビー) の服をこよなく愛するロリータ少女である。
しかし生まれは、尼崎のチンピラ (桃子いわく“ダメ親父”) とキャバ嬢のデキ婚。
母親はそのときの産婦人科医と不倫関係になりダメ親父とは離婚。
ヤンキーや元ヤンキーがほとんどという土地で、ダメ親父はバッタもんのヴェルサーチを薄利多売で儲けていたが、USJとのコラボ商品などという名目のものまで作ってしまい、訴訟沙汰に発展。
組長から遠くに逃げるように言われて、祖母が住んでいる茨城県下妻市に桃子ともども引っ越してきた。
ベイビー本店がある代官山まで本数の少ない電車を乗り継いでいかなければならない、田んぼだらけのド田舎である。
ダメ親父の羽振りも良くないため、桃子は洋服代を稼ごうと、個人売買ができる雑誌に「バッタもんヴェルサーチを売ります」という広告を載せた。
それに白百合イチコという少女が反応。
桃子の家で直接やり取りすることになり彼女を待っていると、改造スクーターに特攻服の女性がやってきて、自分がイチコだと名乗る。
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感想
本当はイチコではなくイチゴが本名のヤンキーちゃん。
桃子はわりと早いうちにそのことを知るのですが、イチゴ本人にはしばらく黙っていました。
そのくらい他人に対して興味が希薄な桃子。
なのにイチゴは初対面から懐いて、用もないのに頻繁に桃子の家にやってきて、桃子お気に入りのカフェにもついてきます。
ダメ親父に元レディースのおばあ様、そしてイチゴと、ロココの精神を保つのが難しい対極の環境なのですが、桃子はまったく流されません。
その確たる自立した精神がイチゴには眩しく映りました。
好きなものを貫く桃子は、群れないし媚びない。
そんな桃子がカッコいい。
気安さからイチゴは桃子に飛び蹴りや頭突きをかましますが、内心では彼女のように孤高でありたかったのかもしれません。
中学までイジメられていて、人に媚びるように泣き笑いの表情を浮かべることが多かったイチゴ。
当時のレディース総長・亜樹美さんに憧れてチームに入り、少人数で走っている頃が一番楽しかったと桃子に打ち明けます。
だけど亜樹美さんが結婚してチームを抜け、茨城のレディースを統一してチームを大きくしようとするメンバーたちと対立。
桃子に刺激を受けているイチゴは、チームを抜けてひとりで走ることに決めました。
本当はイチゴも、群れずに孤高でありたかったのだな、と思います。
桃子もまた、友達なんて必要ない、と言い切っていましたが、イチゴのことを心配し、ケジメとしてメンバーたちから暴行を受けるイチゴを救けに行きました。
自立している彼女は、誰かと一緒にいるのも悪くない、とこれまた正反対の考え方が芽生えます。
誰かに依存しているのではない、精神的に自立した女の子ふたりの友情を、ときに爆笑するくらいのギャグ描写で見せながら軽やかに描いている快作です。
私のツボにハマる映画でした。
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