映画「特捜部Q カルテ番号64」あらすじと感想【ネタバレあり】カールの成長物語
デンマークの人気映画「特捜部Q」シリーズの4作目です。
(3作目をまだ見ていないんだけど…)
次作からはキャストが一新するため、ニコライ・リー・カースが演じるカール、ファレス・ファレスのアサド、ヨハン・ルイズ・シュミットのローセはこれで見納めになります。
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あらすじ
1961年。
従兄弟との交際が父に見つかってしまった少女ニーデは、スプロー島の女子収容施設に送られてしまう。
本土まで彼女を迎えに来た看護師ギデ・チャールズの態度はすでに厳しいものだった。
施設に到着してすぐに専属医師のクアト・ヴァスに面通しされ、死体の写真を見せられる。
そして従兄弟のことは忘れるように言われた。
しばらくして、同室のリタに妊娠していることを感づかれてしまう。
逃げるように進言するリタの誘いに乗って、夜中に漁師が集まる小屋に連れてこられた。
ニーデは襲われそうになるが、ヴァスやギデなど収容所の人間たちが現れてニーデは懲罰房行きになってしまう。
リタは自分が家に帰してもらうことと引き換えにニーデを売ったのだ。
収容所に戻されたニーデは、本人の同意なく強制的に中絶および不妊手術を受けさせられた。
その直後、この収容所の閉鎖が決まり全員帰れることになった。
2018年。
特捜部Qでは、アサドの異動が一週間後に迫っていた。
お互い寂しいのに、カールは素直になれない。
そんな時、古いアパートで変死体が三体見つかった。
ミイラ化しているので、未解決の行方不明事件があるのではと考えた担当捜査官のバグが特捜部Qにやってきた。
話を聞いたカールは現場に行き、アサドも合流。
アパートの壁の中に広い空洞があり、そこにティーテーブルを囲んだ三体のミイラが苦悶の表情を浮かべていた。
全員体をロープで縛りつけられている。
そして男女それぞれの性器と卵巣がホルマリン漬けにされていた。
この部屋の名義はギデ・チャールズ。
見つかったIDから、三人はニーデとリタ、そして弁護士のフィリップ・ナアヴィーと分かった。
カールたちはギデの行方を追うことにした。
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感想
画面がすごく観やすくなってる!
暗がりが少なくなり、光が多くなっているおかげでカールたちの顔もしっかり判別できるようになりました \(^o^)/ ワーイ
これまでに観た2作では、暗さのせいでふたりの区別がつきにくくて… (;´∀`)元々人の顔を覚えるのが苦手
事件は相変わらず暗くて重いものを扱っています。
優性遺伝思想に囚われている組織が、移民排除のために不妊手術を強行。
実際にデンマークで行なわれていたことだと最後にテロップで出てきます。
その数11,000人。
ひどい…
映画では生き残っていたヴァスが現在でもやらかしている、というストーリーになっています。
そのためアサドの知り合いの女の子ヌーリが犠牲になりました。
移民問題について色々あるとは思うけど、女性を無理やり不妊にさせて子供を持てなくさせる、なんていうのは違うだろ。
絶望で慟哭するヌーリに、アサドも何も言えません。
そして単身ヴァスのところに行った彼女を助けるために乗り込んだアサド。
殺されそうになって大ピンチ。
今回はカールがアサドを助ける番です。
おおっ、初めて観るパターンだ!
「キジ殺し」のときに書きましたが、アサドがカールを助けるシーンはあっても逆がないからバディ感がない、と思っていたんですよね。
ようやくバディらしく… カール、おっせぇ。
ヒーローならアサドに注射が打たれる前に登場しなさいよ。
注射針が皮膚にめり込んでから現れてんじゃ意味ないのよ。
カールがノロマなせいで瀕死になったアサドですが、一命を取り留めました。
目が覚めたアサドに、カールは特捜部Qへの慰留を懇願します。
あらあらまあまあ。
強がっていたけれど、本当はアサドが異動しちゃうの寂しかったのね。
ツンデレか。
カールもいつの間にか成長していたのね~。
実は生きていたニーデ (まあ大体予想つきますよね) が殺意を昇華していたのを見たからかもしれません。
人は変われる。
最後はあの堅物カールが、気になっている女性に声をかけるところで終わりです。
アサドやローセ、そして恋愛相手など、傍にいてほしい人に素直にそう言えるようになったカールの成長物語として〆られました。
シリーズの中で一番話が分かりやすく、相変わらず面白かったです。
他シリーズはこちら
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