映画「さよならみどりちゃん」あらすじと感想【ネタバレあり】ダメ恋にさよなら
南Q太さんの原作漫画を星野真里さん主演で映画化した恋愛作品です。
相手役は西島秀俊さん。
ベテランの佐々木すみ江さん、引退した岩佐真悠子さんなども出演しています。
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あらすじ
短大を卒業するまでダイニングバーでアルバイトしていたOLのゆうこ。
バイト仲間だったユタカと男女関係になった。
元々ユタカが好きだったゆうこは、これで彼氏彼女になったと思ったが、ユタカから「彼女がいる」と言われてフラれてしまう。
彼女の名前はみどり。
ダイビングの資格を取るために沖縄に行っているという。
ゆうこの心は傷ついたが、表面上は何でもない顔をする。
変わらず友人としてユタカと顔を合わせ、彼の紹介でカラオケスナックのバイトをすることにした。
音痴で歌えない上に初日からママに厳しく指導され、疲れて帰宅するとユタカが来ていた。
なし崩しで関係をまた持ってしまった。
ダイニングバーでは真希という新しいバイトの娘が入っている。
彼女もユタカに好意を持っているが、ゆうこを気に入って懐くようになった。
そんな真希の気持ちも知っていながら、ユタカは店にやってきた元カノのりかと盛り上がり、ふたりで店を出ていく。
その夜もバイトだったゆうこの元に、ユタカが翌朝やってきた。
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感想
ユタカのような男性… いる!
「俺、彼女いるから」とけん制しておきながらセフレとしてやたら連絡してきたりまとわりついたり。
下ネタも軽く言っちゃうノリが「面白い人」と思われて女性側のガードも緩くなる。
というか、普通に好意を持たれて満更でもない気持ちにさせるのが上手いんですよね。
すごく厄介なモテ男。
そして、こういう男にハマッて苦しむゆうこや真希のような女性も大勢… いる!
周りから見ても「あんな男やめときなよ」と思われ、自分でもダメだと思っても、ハマりこんで抜け出せない。
彼女がいる、と分かっていても関係を断ち切れない。
めちゃくちゃリアルなキャラクター像であり恋愛ストーリーです。
ダイニングバーの別のバイトくんに告られ、彼と寝てみてもユタカを忘れられない。
断るのが苦手なゆうこは、ユタカにソープで働くことまで打診されてしまいます。
そしてりかとの会話や真希と関係を持ったことまでいちいち報告されて、ゆうこも感情を隠しきれなくなりました。
ゆうこの苦悩が、静かながらダイレクトに伝わります。
帰ってきたみどりと一緒にタクシーで去るユタカを必死で追うゆうこに悲壮感が漂います。
結局追いつけず、夜明けにトボトボと帰路を歩くゆうこの姿は身体だけではなく心も疲れ切っているように見えました。
それでも、みどりと別れたと聞いてゆうこは一縷の望みを賭けてユタカに本気の告白。
しかし彼は何も応えず…
この映画、星野さんのヌードで話題になりましたが、これ正解だと思いました。
裸の女性を置き去りにするユタカの薄情さや、気持ちも裸にして告白したのに受け入れてもらえなかったゆうこの心細さが鮮明に伝わります。
ユタカに本当に愛されたみどりへの嫉妬は、バイトも辞めてユタカから離れることで無くなると信じているゆうこ。
「さよならみどりちゃん」と言えるのは、心から「さよならユタカくん」と言えるようになる頃かもしれません。
ユタカのことを完全に忘れ去ろうと、音痴ながらカラオケを歌うゆうこで終わりです。
主題歌になっているユーミンの「14番目の月」。
音痴に歌っているんですが、結構ユーミンの声に似ています (;´∀`)
てか、14番目の月ってほぼ満月なのに「満月より好き」と言われても、違いが分からないけど…
痛々しい恋愛のリアルな心情描写を丁寧に描いている良作だと思いました。
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