映画「特捜部Q Pからのメッセージ」あらすじと感想【ネタバレあり】猟奇とお笑いの紙一重
特捜部Qシリーズ三作目です。
カールとアサドのコンビもお馴染みになり、ローセも無難に溶け込んでいます。
今回は、原作が北欧の文学賞を受賞した作品です。
あらすじ
トラブルにより休職になったカールのいない特捜部Qで、浜辺で見つかったボトルに入っていた手紙を刑事部から渡された。
受け取ったアサドは、そこに「助けて」の言葉と血痕がついていることに気づく。
協力を頼むとカールは出社してくれたが、どこか腑抜けた様子で、アサドとローセが消えかかっている手紙の文字を解読するのを黙って見ているだけである。
この手紙は子供が書いたもので、おそらく6~7年前。
そして差出人は「P」から始まる名前だと分かった。
「誘拐」「エホバの証人」などの言葉を読み取り、早速この10年で行方不明になっている子供を照会しようとすると、カールが口を挟んだ。
該当する子供は2人だけである、という。
そのうちのひとりトレクヴェに会うと、彼は解放されたが、一緒に誘拐された兄ポウルはトレクヴェの目の前で、ハサミで惨殺されたことを打ち明けた。
Pで始まることから、手紙を書いたのはポウルだとカールたちは確信する。
その頃、エホバの敬虔な信者である家族の子どもたちが誘拐された、という一報が入ってきた。
トレクヴェの家もエホバの信者で、彼らの家から近い場所での犯行に、カールたちはこの事件と同じ犯人だと考える。
しかし捜査に乗り出すと越権行為になってしまうため、ふたりは休職を願い出て独自に動くことにした。
そして子供たちの家に行くと、父イーリアスから門前払いにされてしまう。
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感想
これまで観てきたシリーズ中で一番面白かった、と思いました。
あまり過去の映像は入り込まず、アクションも他より多め。
スピード感があり、映像も明るく分かりやすくなっています。
今回は刑事課の新人・バスコーくんが中盤わりと目立ってて、Qコンビが他の課の人たちと関わり合う姿が珍しい。
犯人は初めから分かっていて、誘拐された子たちの家に「教団の伝道師」として入り込んでいた男です。
ヨハネスという偽名を使っていた犯人は、宗教二世でした。
狂信的な母親に、怒鳴りつけられながら祈りの言葉を唱えさせられ教義を植え付けられる。
不幸な人で同情できる点はありますが…
宗教一家の子どもを誘拐して殺すのは筋違いで、怒りが湧きました。
ましてや身代金要求までしておいて、イーリアスが子供たちの無事を聞いても「生かすとは言ってない」とせせら笑う。
ガァッデーーーム!! 早う成敗されろーーー!
と願いますが、しぶとい。
カールとアサドの射撃技術も低かったせいもある。
映画の盛り上がり的には逃がすのは仕方ないけど、最後の最後に肩に一発だけ命中かぁ…
二人とも、射撃訓練やり直し必須。
とはいえ、ヨハネスが行う殺害シーンも実はよく考えるとかなり変です。
まずイーリアスのお腹を、閉じた状態のハサミで刺します。
そこから開いてチョキン!
…一旦体内に入った刃部分をそんなスムーズに開けるものでしょうか?
肉圧とかで接続部分が引っ掛かりそうに思えるんだけど (;^ω^) 特にイーリアスさん、ちょっとメタボだし。
バスコーくんも、カールが見つけたときにはすでに首に注射を打ち込まれていた様子なのに、そのときは出血なし。
その後でアサドが目撃したときには、首から結構な勢いで血がピュルーーーーと出ています。
しかも運転しながら (させられながら?)
猟奇的を狙ったのかもしれないけど、お笑い風味になってしまうのは良くあること。
まあ、気にしないでおきましょう (なら言及すな)
今回は最後、カールの涙が見られます。
意外と人情家♡
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