映画「ピエロがお前を嘲笑う」あらすじと感想【ネタバレあり】サイバー!ビート!マインドファック!
ハリウッド・リメイクの話も出たドイツ映画です。
ラストのどんでん返しが話題になりました。
あらすじ
ピエロの仮面を被ったハッカー集団「クレイ」のメンバーで、殺人の容疑をかけられている青年ベンヤミンは、自ら警察に出頭してきた。
彼は取り調べに、ユーロポールの捜査官ハンネを指名する。
幼い頃からスーパーヒーローに憧れていたベンヤミンだったが、実際の彼は周囲から無視されている「透明人間」だった。
プログラミング言語を独学で学び、ちょっとしたハッキングもできるようになって自信が芽生える。
中学時代の同級生のマリに恋しているが、彼女は常に友人に囲まれ、彼氏もいる。
しかしマリから「試験問題を手に入れてほしい」と頼まれて、教授の部屋に侵入。
見つかって勾留された。
罰として町の美化活動ボランティアを命じられる。
そこで彼はマックスという野心的な男と知り合う。
マックスの紹介で、シュテファン、パウルという仲間に引き合わされ、4人でハッカー集団「クレイ」を立ち上げた。
いろんな企業のサイバー空間に入り込み、理念を茶化したプログラムに変えて世間に浸透。
若者を中心に「面白い」と人気になるが、ハッカーの中でカリスマとなっているMRXからは歯牙にもかけられていない。
そのことがマックスは気に入らず、MRXが一目置くすごいことをやろう、とベンヤミンたちに呼びかけた。
その頃、連邦情報局にサイバー専門捜査官としてハンネがやってきていた。
彼女は国家主導で行なわれているロシアのハッカー集団「フレンズ」を追っている。
MRXはフレンズの一員だと踏んで捜査に当たるのだった。
中古価格 |
感想
かなりのアップテンポでストーリーが進み、ビート感がある映画です。
その勢いで観客を煙に巻き、あちこちに散りばめられたトリックを瞬時で見破るのは、アホの私では無理でした~。
そんなわけで考察なんて最初から諦め、素直に騙されます。
大筋の「ベンヤミンの供述」は二重の仕掛けになっております。
だけどその前に私は「MRX」の正体でまず騙されました。
彼の動きは「捜査する側」の人間だと思ったんですが… 逮捕された犯人は「誰やお前」。
ネットの中のカリスマは、現実ではオーラも何もないタダの人。リアルです。
この映画ではサイバー空間は地下鉄の車両に設定しています。
その中でMRXの存在感は大きく、正体を暴こうとするベンヤミンの策に乗らず逆に彼を追い詰めて、強者の雰囲気を持っていたのですが…
その正体は、ただの19歳の子供で拍子抜けした次第です。
この子供に自分たちの実力を見せつけたくて連邦情報局に入り込むクレイの踊らされっぷりよ… (; ̄▽ ̄)
ベンヤミンはともかく、他の三人は結構いい年した見た目なのですが、中身は成長できてない人たちです。
子供だから子供に振り回されるわけね、と。
マックスたちはただ入り込んでイタズラするだけで満足だったのですが、自分の重要性を知らしめたいベンヤミンは、情報局のデータを盗んで事を大事にしてしまいます。
そのため命を狙われることになり、ハンネに証人保護プログラムを頼むのです。
なぜ彼女なのか。
ハッキングでハンネのデータを丸々手に入れているベンヤミンは、そこで彼女の心理・性格を読み、自分の思い通りに動いてくれることに賭けたのかもしれません。
どんでん返し系は、今となってはいろいろな手法のものが出ているので鮮烈な驚きというラストではありません。
早すぎるテンポと展開に、登場人物への共感も湧きませんが、つまらなくはなかったです。
新品価格 |
ドイツ映画こちらもよろしくお願いします
映画「ベルリン・天使の詩」あらすじと感想【ネタバレあり】天使はオッサンの顔をしている
「アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男」あらすじと感想【ネタバレあり】
映画「善き人のためのソナタ」あらすじと感想【ネタバレあり】報われる陰徳
どんでん返し系はこちらも
映画「シックス・センス」あらすじと感想【ネタバレあり】ラストの衝撃を上回る俳優の衝撃
映画「追いつめられて」あらすじと感想【ネタバレあり】ラストのどんでん返しが全て
映画「インビジブル・ゲスト 悪魔の証明」あらすじと感想【ネタバレあり】
中古価格 |