映画「邪魔者は殺せ」あらすじと感想【ネタバレあり】意外と優しい世界
1947年のイギリス映画です。
「第三の男」のキャロル・リードが監督。
「北北西に進路を取れ」のジェームズ・メイスンが死にかけた主人公を熱演しています。
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あらすじ
犯罪組織に加わっているジョニーは、監獄から脱走したお尋ね者。
彼女のキャスリーンの家に匿われており、近く組織の資金を調達するために工場を襲う計画を立てていた。
犯行に加わるのはジョニーに忠実な部下デニスと、他に三人の男たち。
危険なので今回のリーダーは他の人間がいいのでは、という仲間たちにジョニーは大丈夫だと請け負った。
工場の襲撃は、金品を奪うことには成功したが、逃げる段になってジョニーはめまいがして立ち止まってしまう。
他の仲間たちが車から急ぐように叫ぶが、工場の会計士がジョニーにタックルし、もみ合ううちに銃が暴発。
会計士は即死し、ジョニーは深手を負う。
仲間たちが急いで彼を車の中に引きずり込もうとするが、猛スピードでカーブしたときにジョニーは振り落とされてしまった。
戻ってジョニーを助けるか、このまま見捨てて走り去るかで口論になる仲間たち。
ジョニーは起き上がって車とは別方向に進んでいった。
キャスリーンの家に戻ったデニスは、三人に組織の本部へ行くように指示した。
そしてデニスはジョニーを探しに行く。
すでに警察は警戒態勢を敷き、ジョニーに懸賞金をかけていた。
デニスは防空壕に隠れているジョニーを見つけ、自分が囮となってジョニーを助けることにした。
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感想
「邪魔者は殺せ」なんてタイトルですが、どう見ても邪魔者のジョニーのことを、結構みんな助けようとしています(;^ω^)
出血のせいでフラフラのヘロヘロですぐ弱音を吐くジョニーは、邪魔者以外のなんでもありません。
でもデニスは結局警察に捕まっちゃったし、キャスリーンなんか最期まで寄り添って運命を共にしましたもん。
ジョニーが車に引かれたと思って応急手当をしようとした女性たちも、ジョニーが乗りたがっていた馬車のドアを開けてくれた酔っ払いも、親切。
まあジョニーが指名手配犯だと気づくと「関わりたくない」と思いますが、警察には黙っていてくれたりします。
ジョニーが入り込んでいた馬車の御者も、ジョニーが望む人気のない場所まで連れて行きました。
キャスリーンが頼ったトム神父もジョニーを心配しているし、お金目当てとはいえジョニーを神父に引き渡そうとする男・シェルも肩を貸したり優しく声掛けしたりします。
酒場の従業員たちも個室にジョニーを匿ってやるし、闇医者も手厚い手当てをするし…
なんだかなぁ。 フィルム・ノワールなんですが…
ずいぶん優しい世界じゃないですか( ̄▽ ̄)
全然「邪魔者は殺せ」になってないですよ。
さんざん人の足を引っ張りまくっているジョニーなのに、「邪魔者に優しく♡」になっています。
別にいいですけどね、こういうのも。
ストーリーは破綻していないし、演出も丁寧。
それとキャロル・リード監督だけあって、やっぱり影の使い方が上手いです。
雰囲気があってカッコいい。
「第三の男」の光と影のコントラストは今でも評価が高いですが、この作品でも魅力的に使われています。
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他ジェームズ・メイソン出演作品
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