映画「スティング」あらすじと感想【ネタバレあり】詐欺の手口はフィクションだから楽しめる
「明日に向かって撃て!」のジョージ・ロイ・ヒル監督が再びポール・ニューマンとロバート・レッドフォードを起用した痛快詐欺師コメディです。
大掛かりな詐欺を仕掛けられる悪党を演じるのは「ジョーズ」のロバート・ショウ。
イーディス・ヘッドが衣装デザインを手掛けています。
とぼけた味わいのあるテーマ曲は、固定電話の保留音によく使われるほど有名になりました。
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あらすじ
1936年9月。イリノイ州ジョリエット。
大物マフィアのドイル・ロネガンに雇われている資金運搬係がシカゴのマフィア・サリーノに上納金を届けに行く途中。
若手詐欺師のジョニー・フッカーが師匠のベテラン詐欺師ルーサーと一緒に運搬係から上納金をだまし取った。
マフィアの金だと知らないふたりは思いがけない大金に喜び、3000ドルずつ分け合って夜にまた落ち合うことにした。
フッカーはさっそく新しいスーツを購入し、お気に入りのダンサーをデートに誘った。
しかしポーカー賭博で全額スッてしまう。
ダンサーにフラれてルーサーの家に行くと、ルーサーはこれで足を洗うと言う。
フッカーにはシカゴにいるヘンリー・ゴンドーフを頼るように伝えた。
もう一人の仲間エリーと一緒に落ち込みながら帰路を歩いていると、普段からフッカーに目を付けている刑事スナイダーに絡まれた。
盗んだ金がロネガンのものだとその時初めて聞かされる。
そしてスナイダーに、殺し屋から守ってやるから2000ドルを寄越せ、と要求された。
もう手元にはない。
フッカーはニセ札を掴ませてスナイダーから逃げルーサーの家に戻ると、ルーサーはすでにロネガンの手の者に殺されていた。
ロネガンからもスナイダーからも狙われることになったフッカーは、ゴンドーフを頼ってシカゴに向かう。
ゴンドーフもルーサーの死を聞いており、ルーサーを慕っている他の詐欺師たちにも声をかけてフッカーと共に大掛かりな詐欺をロネガンに仕掛けることにした。
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感想
大物をみんなで騙す。
だけどバレたら命が危ない。
ハラハラしながらもワクワクする。
楽しいですね~こういうの♪
男臭いところも含めて「大脱走」に似ているシチュエーションかもしれません。
章仕立てにして時系列通りなので見やすいし分かりやすい。
ポーカーや競馬のルールを知らなくてもちゃんと楽しめます。
それにつけても「ジャッカルの日」で、殺し屋ってマルチマンだな~、なんて思ってたのですが、詐欺師も負けてないですね。
ロネガンを騙すために賭博場を突貫工事で作っちゃうし、競馬レースの実況中継者の真似事まで出来ちゃうし…
詐欺を働くにも努力が必要なんだな、なんてヘンなところで感心しました。
ものすごいタイミングなのですが、この映画を観ている最中に家族に詐欺電話がかかってきまして (;^ω^)だから一旦途中で止めてる
「ん? それってちょっとおかしいんじゃない?」と思ったことを質問すると「えっ!? あっ、はい、そうですね」となんだかシドロモドロになっていたそうです。
このヘタレめが!
なーんの努力もせずに電話かけてマニュアル通りの話をすれば騙せる、とか簡単に思ってやがったな!
あと昔私のところに電話してきたヤツなんか、なぜか開き直って「詐欺だって疑うんだったらいいですよ!裁判になりますからね!」と逆ギレしてきたし。
ちなみに私は裁判経験者 (家裁だけど) なので、詐欺マンが言う「裁判所から通知 → 向こうの弁護士から電話」という流れにはならないことを知っている。
てか、なんでこっちも弁護士に頼むという考えにならないのか不思議。
裁判に出廷するために私が東京に毎回行かないといけない、とかバカなことほざいてるし。
しかも自分が完全勝訴することを前提で話してるし。
絶対コイツ裁判の経験ないし、実際の流れがどういうものか分かってない。
不勉強のバカとかヘタレが詐欺行為して簡単に金儲けできると思うな!
なんでも出来るマルチマンになってから出直してきやがれガハハハ!!
……すみません、詐欺野郎の失礼極まりない厚顔無恥っぷりをを思い出して怒り剥き出しになってしまいました。
閑話休題。
大勢の詐欺師たちが集まりましたが、中心で動くのはゴンドーフとフッカーです。
まずはゴンドーフがポーカー賭博でイカサマを仕掛けてロネガンの恨みを買います。
その後フッカーが、ゴンドーフの店でイヤイヤ働いている青年、という役割でロネガンを競馬に誘い込むのです。
ワンコ系キャラのフッカーですが、ロネガンに近づいて危険な橋を渡ります。
そこに偽札の恨みがある悪徳刑事スナイダーにも追いかけ回されて、とにかくピンチが次々降ってくる不幸。
でも胆力があります。
常に誰かの子分になっているチンピラでも、やるときゃやるぜ。男を見せるぜ。
と、まあ熱い展開にワクワク。
一歩引いてるゴンドーフが大人の余裕を出しているので、このワンコとのコンビで緩急がつけられています。
そこに熟練詐欺師たちがフッカーだけじゃなくエリーにも目配りしてやり、何気に世代間交流というか、ベテランが若い人たちに仕事ぶりを見せて教えてやっている感があるんですよね。
犯罪ドラマなのにほのぼの (*´ω`*)
ラストは、実はFBIも詐欺師で、ロネガンだけじゃなくスナイダーのことも追い払って大団円。
このラストは観客のことも騙しているんだけど、みんなが笑っている平和なラストに「やられた~」と言いつつもイヤな気持ちには一切なりません。
成敗されるのも悪党ですしね♪
久しぶりに観たけどやっぱ面白かったです。
あ、リアル詐欺師にこんなに頭いい人達っていないから。
そのくせ自分は頭いいと思っているイタいヤツばっかなので、言ってることに必ず矛盾点やボロが出てきます。
みなさま、リアル詐欺にはくれぐれもお気をつけください。
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