映画「巴里の屋根の下」あらすじと感想【ネタバレあり】トンビに油揚げをさらわれる

ルネ・クレール監督の初トーキー作品です。
同じ構図にしてあるオープニングとエンディングで主人公が歌う主題歌が耳に残ります。
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あらすじ
アパートが密集するパリの下町で、歌を歌い楽譜を売っているアルベール。
聴衆の中に友人がいるのを見つけるが、その男は他の真っ当な聴衆のバッグから財布をスる悪党だ。
アルベールが一目見て気に入った若いルーマニア人女性ポーラのバッグも狙われ、身振り手振りで友人を止めようとするが、結局スられてしまう。
歌い終わり解散。
アルベールはすぐに友人を捕まえ、ポーラのお金を取り戻した。
好意を見せてくるチンピラのフレッドに足止めされていたポーラも、お金をスられていたことに気づく。
フレッドがそのお金を探しに行くのと入れ違いに、アルベールはポーラに声をかけた。
盗まれたお金を、すぐそこに落ちていた、と嘘をついて彼女に返金する。
もう少し話したかったが、フレッドが戻ってきてポーラは彼と一緒に帰って行ってしまった。
その夜、アルベールは親友のルイと一緒にバルにやってきた。
するとテーブル席にポーラが座っていることに気づき、二人はどちらが声をかけるかサイコロで決めようとする。
しかしポーラがフレッドと一緒に来ていたのを知り、彼らはナンパを諦めた。
一方フレッドは、思わせぶりな態度なのになかなか靡かないポーラに焦れている。
フレッドはポーラのバッグから、こっそり彼女の部屋の鍵を盗みだした。
そこへ、フレッドの彼女が怒り心頭で彼らのテーブルにやってきて、ドカッと座り込んだ。
二股をかけようとしていたと知り、ポーラは怒って店を飛び出す。
泣いているところを、アルベールが声をかけた。
彼女をアパートまで送るが、鍵がなくなっている。
アルベールはポーラを自分の部屋に泊めることにした。
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感想
ポーラがなかなかにビッチなんで、どうも入り込めなくて(;´・ω・)
隙だらけで思わせぶり。
気軽にベタベタと顔とか肩とか触らせるわりには、抵抗するときは容赦なし。
アルベールもフレッドも翻弄されますが、最後にはルイの元にいきます。
まあ、一番イケメンですけど、トンビが油揚げさらった、っていう感じで…
う~ん、やっぱ一途さのないヒロインって、可愛くないな~(;一_一)
この作品はオープニングとエンディングが揃えてある点が印象深く、話題に上る部分です。
クレーン撮影を効果的に出しており、冒頭では空から徐々に下りてきて、聴衆に囲まれて歌うアルベールに辿り着いて物語の始まりに期待を持たせます。
対してラストは逆に、歌うアルベールから上に行き、結局また一人に戻った彼を見守るような視点となって終わりました。
アルベールには悲恋で終わりましたが、この演出で温かさを出しています。
翌年に公開された「自由を我らに」のラストシーンもすごく印象深いし (チャップリンが「モダン・タイムス」でオマージュしてます)
映画の締め方が上手いですね、クレール監督(・∀・)
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