映画「ねらわれた学園」 (1981年) あらすじと感想【ネタバレあり】お笑い超能力対決
アイドル映画の先駆けになった薬師丸ひろ子さん主演作品です。
大林宣彦監督の元、オーディションで選ばれた高柳良一さんのデビュー作となりました。
手塚治虫さんの息子・手塚真さんがヘンなしゃべり方の同級生を演じてます。
ラスボスは白塗りした奇妙な宇宙人・峰岸徹さんです。
そして原作者の眉村卓さんが、校長先生役で登場しています。
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あらすじ
学年トップの成績を誇る美少女・三田村由香は、剣道部主将の関耕児と仲が良い。
彼女たちが通う第一高校は自由な校風で、ローラースケートで登校する生徒もいるくらいだ。
明るい性格の由香は、不真面目な生徒にも偏見を持っておらずクラスの人気者だが、成績万年二位のクラスメイト有川は彼女をライバル視している。
新学期恒例の部活勧誘オリエンテーションが終わった後、関と一緒に下校する由香は、三輪車に乗った子供がトラックにはねられそうな現場に遭遇。
「戻って」と強く念じると、トラックが不自然に後ろに下がる。
おかげで子供は助かったが、自分の中で不思議な力が芽生えたことに由香は動揺した。
さらに、剣道部の対抗試合で関の勝利を願うと、相手の動きが鈍くなり関が連勝する。
嬉しい反面とまどっていると、剣道場のキャットウォークから由香を凝視している男性がいることに気が付いた。
白髪に白い顔、銀色の服を着てマントを纏ったその男性・星の魔王子は、帰宅する由香を車に乗せ「超能力を使う仲間」だと言い、彼女に執着を見せる。
夜に由香の部屋に現れ彼女を連れ去ろうとするが、由香が関に助けを求めると二人の部屋が繋がり、関は間一髪で魔王子を撃退した。
翌日、由香たちのクラスに転校生がやってきた。
高見沢みちるというその女生徒は生徒会役員になり、校内パトロールを提案。
クラス委員の由香は反対するが、他の生徒たちはみちるに従順だった。
そして、少しでも風紀を乱す行動をとった生徒たちは次々と拘束され、みちるの案内で「栄光塾」という場所に連れて行かれて洗脳されていく。
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感想
特撮がチャチ… いや、まだ黎明期で技術が発展していなかった時期のため
笑えました。
演技も技術も演出も、一生懸命なことはよく分かる。
でもすみません… 面白いんです。
センスがまたダサくて微笑ましいというか。
峰岸さん演じる星の魔王子 (この名称がまた…) が、如何にもアヤシイ風貌でありながら、やってることがただの変態ストーカーだったりして。
歩く由香の後ろをノロノロ運転で付きまとう車。
何か起こりそう、と思わせておきながら、魔王子が運転席から顔を出して「ヘーイ、そこのギャル、乗ってかなーい？」(こんな言い方はしてない) とナンパするだけ。
お茶吹きましたわ。
宇宙人なのに地球のチャラ男と同じ行動なもんだからミステリアスさ皆無 (;´∀｀)
そしてお腹にはでっかい目玉。
超能力発動はビリビリマークのアニメーション。
魔王子だけでも愉快ですが、みちるちゃんがこれまた真っ赤なレオタードにマントをつけて、運転中の車の前にドアップで登場。
でっかいお星さまに閉じ込められてしまう関くんと有川くんのポーズでも吹いてしまうし…
どんだけ笑いどころを詰め込んでるんですかww
何度観ても面白い作品です。
あ、話の筋はしっかりしてます。
洗脳されてしまった生徒たちを救うために由香は魔王子と戦い勝利。
学園に平和が戻って大団円ですが、有川くんだけ大怪我してます。
そしてみちるちゃんも、実は失踪中の少女で、この学校にいた期間は記憶喪失になっていました。
謎を残さずキッチリ描いているのでモヤモヤしません。
懐かしの昭和風景も興味深く(細長い缶のカルピスソーダ！あった！) 笑いどころだけではなく見どころもちゃんとあります。
オープニングとエンディングに流れる主題歌「守ってあげたい」も何度聞いても良い曲ですし、この映画そのものも何度観てもいいかもしれません。
主に笑うためだけど。
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