映画「ミーン・ガールズ」あらすじと感想【ネタバレあり】女同士の関係は一筋縄ではいかない
2004年公開。
お騒がせセレブとして有名なリンジー・ローハン主演の学園コメディです。
アメリカの学園モノでよく見る、学園クイーンが幅を利かせている高校に転入してきた女の子がカルチャーギャップに呑まれていく様子を見せています。
で、このクイーンがレイチェル・マクアダムス、そして取り巻きの一人がアマンダ・サイフリッドと、今見ると何気に豪華なキャストです。
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あらすじ
動物学者である両親の都合で、12年間アフリカで暮らしていた16歳のケイディ。
アメリカに戻りハイスクールに通うことになり、期待に胸をふくらませて登校するが、門をくぐった途端にジャングル以上にカオスな光景に委縮する。
初日は食堂に行っても座る場所がなく、トイレで食事を済ませる始末。
それでも、少々エキセントリックだが気のいい、ジャニスとダミアンという友達ができた。
そこで二人から、食堂で作られているグループの組織図を見せてもらう。
その中で学園のクイーンであるレジーナを中心にした “プラスチックス” という三人組がこの学校を支配していると教えてもらった。
翌日のランチはジャニスたちと一緒に、と彼女たちのテーブルに向かう途中、プラスチックスのテーブル前で男子学生に声をかけられる。
困惑しているとレジーナが助けてくれ、一緒のテーブルに座るよう促した。
これをきっかけにプラスチックスの一員になるが、「ポニーテールは週1回」「服はみんなで買いに行く」など、細かいルールを聞かされる。
加えてジャニスはある出来事によりレジーナのことが大嫌い。
ケイディにプラスチックス内のスパイをさせて、レジーナの弱みを握ってくるように伝える。
ずっと自宅学習だったため知らなかった学園生活の大変さを思い知るケイディだった。
得意の数学の授業中、前の席に座る男子学生・アーロンに「鉛筆貸して」と振り向かれて一目惚れ。
学園生活悪くないかも~♡ と舞い上がる。
同じプラスチックスのメンバーであるグレチェンとカレンに「気になる男子できた?」と聞かれてアーロンのことを話す。
しかし二人は、アーロンはレジーナの元カレだから秘密にしたほうがいい、と告げた。
ところがグレチェンは口が軽くレジーナに報告。
レジーナは、彼との仲を取り持ってあげる、と言ってケイディを安心させる。
アーロンにハロウィンパーティーに誘われたケイディは、アーロンとレジーナが話している姿を見て「仲を取り持ってくれている最中だ」と思ってワクワクしながら見守っていた。
しかし実際は、レジーナはケイディを貶めて自分の株を上げており、しかもキスまでしてみせた。
見てしまったケイディは激怒。
ジャニスたちの元に行き、レジーナへの復讐を開始した。
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感想
アフリカ育ちのケイディにとって、スクールカーストがあるアメリカのハイスクールはかなり勝手が違い、戸惑うことばかりです。
しかし順応性が元から高かったのでしょう。
あっという間に馴染んでいき、ついにはレジーナを追い落として自分がプラスチックスの中心人物になりました。
それはいいことばかりでもなく、ケイディはものすごく性格が悪くなります。
付き合う友人は選べ、と昔からよく言われます。
特に状況に流されやすい人は、付き合わされるうちに影響を受け、それが人生そのものを左右することにもなります。
もちろん友人は大切です。
互いにいい影響を与え合える存在なら、楽しいし人生のプラスになります。
しかし一緒にいても特に生産性もなく、それどころか犯罪に加担させたり、こっちがやりたくもないことを無理強いしてやらせるような人物には要注意です。
ケイディが一目ぼれしたイケメン・アーロン。
彼はレジーナの元カレでありますが、ケイディにちょっと興味があるようです。
授業中のちょっとした物の貸し借りから話をするようになり、アーロンはケイディをパーティーに誘います。
しかしそのパーティーで、レジーナからの誘惑に陥落して元サヤに収まります。
プラスチックスでの外出にも一緒について回り、ランチもレジーナの隣に座ってケイディの目の前でイチャイチャイチャイチャ…
レジーナが意地悪でケイディに見せつけているわけですが、アーロンは気づいていないようです。
かと思うとケイディと家で一緒に勉強していて、なんとなくいい雰囲気になってキスしようとするし、レジーナのことを「誤解されやすいけれど、自分に正直ないい子なんだ」と庇うし、あっちもこっちもみんな好き♡というフラフラぶりが凄まじい。
そしてレジーナの浮気が分かり別れた後、今度はケイディが本格的に気になりだしますが、パーティーでオエップしたケイディの出したもので服を汚されてご立腹してしまいました。
だけどまあ、最後には勇気を出して自分のこれまでしてきたことを謝り、学園クイーンに選ばれ、数学の競技会マスリートで優勝も飾ったケイディに声をかけます。
はっきりした描写にはなっていませんが、ラストの後日譚で大学に行ったというモノローグでしたが、おそらく二人は恋人まであともう一歩というような関係になったのだと思います。
しかしこの優柔不断で女性側のリードに任せっぱなしなところ…
何かあっても人任せです、こういう男性。
身近にいたら、常に心の中で
ゴルアヽ(#`Д´)ノ┌┛ドカッ ってなりそう。
レジーナへの復讐計画を虎視眈々と狙っていたケイディは、彼女が嫌いだけれど彼女からは好かれたかった、という本音を持っています。
嫌われると面倒だし、好かれていれば得することもあるからです。
すぐ秘密をバラす口が軽い裏切り者・グレチェンもまたレジーナに冷たくされるほど執着するようになります。
みんな “プラスチックス” という地位を捨てたくありません。
女子高生なのに出世を狙うビジネスパーソンのようですが、やっぱり人間の社会的な行動って、どれも似ているということなのかもしれません。
自分の利益のためなら嫌いな人間にこびへつらうのも平気、っていうかしなきゃならない。
こんなところでしょうね。
そして斜陽になったらパパッと裏切る。
歴史上にもこういう人っていっぱいいるな…
世知辛いけれど、こういう切り返しの早い人はいつの世にも存在するものと受け止めて、巻き込まれないようにしたいところです。
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