映画「はじまりのボーイミーツガール」あらすじと感想【ネタバレあり】懐かしさがある初恋物語
フランスのベストセラー小説を「赤ちゃんに乾杯!」で主演のひとりを演じたミシェル・ブジュナーが監督しました。
少年少女の瑞々しい恋愛を、ベテランのシャルル・ベルリングらが支えます。
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あらすじ
チェリストの夢を持っている12歳のマリー。
しかし彼女は遺伝的な要因で失明が迫っていた。
すでに目はかなり悪くなっているが、6月の音楽学院受験のため治療施設に入るわけにはいかない。
病気のことは学校では隠し通しており、そのため友人はいない。
だが成績も良く優等生の彼女は、高嶺の花として密かに男子たちに憧れられていた。
そのうちの一人が、同じクラスの落ちこぼれ生徒ヴィクトールだ。
登校中にマリーを見つけると、隠れながらこっそり彼女を見ていることをマリーは知っていた。
母を亡くし自動車修理工の父と二人暮らしの彼は、同じクラスの双子の男子エチエンヌとマルセルと一緒にガラクタを使った演奏でバンドごっこをして遊んでいる。
ある日、授業中に隣の席で仲良しのアイサムと話しているとカンニングを疑われてしまい、最前列の席に座らされる。
マリーの隣だった。
先に答案を提出したマリーは、通りすがりに答えを書いた紙をヴィクトールに渡した。
ヴィクトールは困惑するがそのまま書き写した。
当然バレて先生たちに叱られる。
マリーはお詫びとして、ヴィクトールに勉強を教える、と申し出た。
それからヴィクトールはマリーの家に通い、成績がぐんぐん伸びていく。
いつも一緒に行動する二人の仲の良さを、マリーのことが好きな別の男子ロマンは面白くない。
ヴィクトールに嫌味を言ったりケンカを吹っかけたりするようになってきた。
そしてついにマリーの目のことがヴィクトールにバレる日がやってきた。
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感想
2016年の映画なのですが、どこか懐かしさを感じる作品です。
子供たちが中心なので “素朴さ”が前面に出ているためかもしれません。
マリーがヴィクトールに勉強を教えるシーンでは、弓月光先生の70年代の漫画「エリート狂走曲」を思い出しました。
あれも勉強を通じて恋愛に発展する子供たちの話なんで (しかも女の子のほうが優秀なところも一緒)
このお勉強シーン、楽しいです。
わからなかったところが理解できて喜んだり、テストでいい点取ってハイタッチしたり、ふたりがどんどん仲良くなるスピード感が爽快でした。
そしてマリーの目のことを知り、利用されたと思ったヴィクトールが冷たい態度になる展開になります。
う~ん、特に利用したというふうには見えませんでしたが…
ヴィクトールも成績が良くなってウィンウィンだし、治療施設に入りたくないから言わなかっただけだと思いましたけどね。
ケンカしている間にもどんどん悪くなっていくマリーの目。
ついに黒板の文字が見えなくてピンチになったところを、ヴィクトールが助けて仲直りします。
そこから彼はマリーを介助するように、ますます一緒にいることに。
微笑ましいシーンが続きますが、ロマンの介入で最大のピンチが訪れます。
夢を叶えたいマリーを、ヴィクトールはアイサムと双子の力も借りて手助けしました。
おお~、複数の子供たちで一丸となって行動するって、キッズムービーの基本ですね~。
丸く収まるラストではありますが、音楽学校の試験でチェロ演奏をしながら徐々に暗くなっていくマリーの視界。
演奏中に完全に失明します。
彼女が最後に見たのはヴィクトール。
笑顔が浮かべながら、演奏を続けるマリーの合否は分かりません。
でもきっとこの先もヴィクトールはマリーを支え続ける。
哀しいけれど希望が持てるラストに、救われた気持ちになりました。
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