映画「レディ・マクベス 17歳の欲望」あらすじと感想【ネタバレあり】
活躍著しいフローレンス・ピューの初主演作です。
共演には、ホイットニー・ヒューストンの伝記映画で主演を張ったナオミ・アッキーや、Netflix映画「説得」でダコタ・ジョンソンの相手役も務めたコズモ・ジャービスらが配されました。
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あらすじ
19世紀イギリス。
17歳のキャサリンは、家の都合で裕福な商家レスター家に嫁いだ。
夫は40歳。
寝室では一方的に服を脱ぐよう命令されるが、夫は彼女に指一本触れることはなかった。
そして外出も控えるように言われる。
同居する舅も口うるさく、妻の務めを果たすように告げられるのだった。
鬱屈した生活の中、話し相手は女中のアナくらいだ。
ある日、夫も舅も長期の不在中、納屋のほうから騒々しい声が聞こえてきて、キャサリンはそちらに向かう。
すると、新しく入ったばかりの厩係セバスチャンと数人の男たちによって、アナが辱しめを受けていた。
キャサリンは女主人の威厳を持ってセバスチャンに命令して、アナを解放させた。
その夜キャサリンが寝室にひとりでいると、セバスチャンが夜這いをかけてくる。
すんなりと受け入れたキャサリンはそれ以来充足感を得て、昼夜を問わず愛し合った。
ふたりの関係にアナは眉をひそめるが、黙認して淡々と仕事をこなす。
夫に先立って舅のほうが先に帰ってきた。
セバスチャンとの関係を知られ、彼は杖で激しく打ち据えられ、キャサリンも殴られて激しく叱責される。
翌朝、アナが森で摘んできたキノコが原因と考えられる発作で舅は急死した。
まだ帰らない夫に代わってキャサリンが葬儀を取り仕切り、セバスチャンを家の中に住まわせる。
蜜月はまだ続くと思われたが、ある晩、夫が何の知らせもなく突然帰宅してきた。
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感想
40歳の夫や、さらにその上の年齢の舅からすれば、禁欲的な生活に苦はないと思われますが、まだ17歳のキャサリンにそれは… キツい。
外出禁止を無視して外に出ますが、町からも遠く、荒涼とした野原が広がっているだけ。
服も少なくオシャレの楽しみもない。
つまんないだろうな~~~~ ( ̄皿 ̄)
そりゃまあ、野性味あふれるセバスチャンとの情事に耽っちゃうのも仕方ないかな、と思いました。
何しろそれ以外に刺激が少なすぎるもの。
娯楽が全然ないし。
それに17歳なんて、生意気な態度を取ったりして、まだ大人を馬鹿にする年齢だったりします。
舅を部屋から閉め出して無視しますし、夫にはセバスチャンとの情事を見せつけようともしました。
どちらも二人の死につながります。
キノコのせいにされた舅の死は、閉め出されて怒り狂った末の卒中。
そして夫もまた怒りに駆られてセバスチャンと取っ組み合い、劣勢になったセバスチャンを助けるためにキャサリンが撲殺したのでした。
邪魔者ふたりがいなくなり、ふたりは再び蜜月となりますが、新たな刺客が登場。
夫の隠し子テディと、その祖母が住み着いてしまいました。
まだ6歳くらいのテディは可愛らしいのですが、祖母がなかなかに強欲。
寝室をテディに明け渡せと迫り、すぐに女主人ヅラして家の中を切り盛りしようとします。
家の中に入れなくなったセバスチャンは不満を漏らすようになり、それでもテディが行方不明になったときは彼を見つけて連れてきてくれました。
それなのに祖母は、礼を言うどころかセバスチャンを邪険にして追い出します。
感謝の心を忘れた老人… (´Д`)こうはなりたくないな
この祖母の態度でセバスチャンの不満は爆発。
キャサリンは彼を引き留めるために…
ふたりで共謀してテディを殺します
主犯は枕を彼の顔に押し付けたキャサリン。
セバスチャンは体を抑え込んだ共犯です。
しかし罪悪感で心が折れたのはセバスチャンの方でした。
もうキャサリンが怖くて仕方ありません。
……でも、あなたが不満をグチグチ垂れるからこうなったんですけどぉ ( ̄▽ ̄)
トリガー引いといて、実行にも移して、それでも自分のほうが彼女より罪が軽いとでも言うのかえ?
初対面のときにアナを虐めていただけあって、やっぱ人間性クズだなコイツ、とイラッときました。
果ては医師や刑事もいる前で、真相を自白。
キャサリンを道連れにして死刑になろうとしたのかもしれませんが、彼女はしたたかでした。
愛している、と何十回も言ってましたが、所詮は刺激が欲しかっただけで恋愛感情はなかったんだと思います。
キャサリンは、セバスチャンとアナが共謀してテディを殺したと糾弾するのです。
アナァァァーーーー!! 完全に巻き込まれー!
ふたりがよく森の中で偶然会っていたことや、キノコを採取していたこと、夫の死以来アナが喋ることができなくなったことを利用されてしまいました。
このオチは予想してなかった…
手錠をかけられてセバスチャンと共に荷馬車で揺られて退場するアナの姿が ウッ(´;ω;`)ブワッ
テディの祖母や使用人たちも出ていき、一人ぼっちになった殺人鬼キャサリン。
これからどうなるのか分からないけれど、この孤独が罰となる未来を予感させるラストでした。
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